スケール(水垢)とは

スケールとは水に溶けたミネラル分で、3大スケールとしてカルシュウム、マグネシウム、シリカがあります。

カルシュウムスケールで主な物は炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウムがあり、マグネシウムスケールは炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム。シリカスケールはケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸コロイドがあります。

掃除屋さん以上にスケールが問題なるのは水を使う各種機器や各プラントです。

身近な所では、今は見なくなったビルの屋上に設置したクーリングタワー、発電所(地熱、水力、火力、原子力)や温泉設備、各種製造工場等でも水は必要で配管内のスケールが問題になります。

配管内等にスケールが蓄積していき流れが悪くなりやがて詰まってしまったり、熱交換器にスケールが蓄積して効率低下が起き死活問題に発展します。

特に日本で問題になるのはシリカスケールで、同一成分のケイ酸で出来たガラス、衛生陶器、セラミック等へは強固に結び付き同一化してしまいます。

日本の河川水はシリカ含有量が高く世界の河川水の平均は11.67mg/Lで、日本の平均は26.84mg/Lと2倍以上あります。更に、地域により地下水を使っている為にシリカ含有量が高くなります。

日本の水のシリカ含有量が高い理由は、日本が火山国で火山由来の火成岩や火山灰地質に由来します。

先にあげたプラント等の配管内洗浄剤は、カルシュウムやマグネシウムを溶解しただけでは落とすことが出来ずシリカを溶解する必要があります。

配管内は物理攻撃が出来にくいので、溶解する事で落とす洗浄剤が各種販売されています。

掃除屋さんは物理攻撃をする事が出来るだけまだマシとも言えますね。

ここから金属石鹸の話しになりますが、金属石鹸には酸性の金属石鹸とアルカリ性の金属石鹸があります。

金属石鹸というのはプラスチックに吸着しやすく、一般的に落としにくいと言われています。

酸性の金属石鹸は落としやすく何の洗剤を使っても落とせますが、アルカリ性の金属石鹸は水道水のミネラル分と皮脂と石鹸カスが結び付いて落としにくいというのが通説ですが、私は中性の洗浄剤でも落とす事が出来ます。

それは皮脂と石鹸カスだけを落とすことに注目し、カルシュウム、マグネシウム、シリカの各スケールが脱落する為にスケールを無視した落とし方で落とす事が出来る訳です。

以下の画像はクリタック株式会社が日本全国の水道水を採取して分析したものです。

リンク先


以下のリンクは鹿児島県はイヌのシリカ尿結石が多い事から、飲料水にその要因があるのではないかと真面目に研究したPDFで、なかなか興味深いものです。
これを見ると牧園町宿窪田の水道水が最も多く141.0mg/Lのシリカが含まれています。
ミネラルウォーター採水地の霧島市では269.1mg/Lとなっています。


【イヌにおけるシリカ結石の誘発因子と予防】

https://mobidrive.com/sharelink/p/55PQLD88KpenEjX4I9euIa6syDTVpM2jrXqIcFDXes0F


【おまけ】
地下水の年代を調べる方法があるんですね。ザックリとしか分からないようですがこれも興味深いです。


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