サラリーマンの脳内トレーニング―序章

ワタシのエンジニアとしてスタートして35年余り振り返ると、泥臭い地道な仕事の連続だった。
マツダは地方の車の会社でロータリーというシンボリックなゆにーくな技術を持つ会社、衝突安全性の開発をするエンジニアとして地道に車両・車体の実験研究を続けていた。
1980年代の実験研究はきらびやかさはなく、ただただコツコツと実験しデータを分析し、設計図へ仕様を反映した。小さくバットを振ることを心がけた。
開発の納期に追われて会社に泊まり込むこともしばしばあり、家に帰れない日々も続くことがしばしばだった。会社へ通うクルマを運転しながら遠くの山影を見ると、その形が今抱えている問題の実験データのグラフにも見えてくる始末。枕元にはメモ帳が置いてあり、夜中に目が覚めると思いついたことを書き留めると言う日々が何年も続いた。今考えればそれは病気だったのだとは思うが、それが当時の日常だった。

その中で自分を支えた二つの考え方を紹介したい。少しでも若い人たちの参考になればと思う。
❶ 私たちは日々問題に直面し解決に当たっている。堅実な問題解決法を身に付けること。
❷ 良手、悪手にはパターンがある。モデルにすることで行動のスピードを格段に上げる。

■問題解決法を身につけるための全体イメージ
問題解決の手法を身に付けるためにと色々なセミナーが行われる。私も色々と受講させらたが、どれもしっくりとこなかった。それは、大半のセミナーが、Formatに文言を埋めることを成果にする場合が多いからである。終わって帰ればすべて忘れる。何かがそこには無い感じがした。問題解決の実績や成功体験が乏しいコンサルが講師で教えてくるセミナーでどうして切迫感のある手法が身につけられようか。
いつも傍についてガイドしてくれるプレイイングコーチが欲しい。結局自らが実績と理論を一緒に学ぶこと、そしてそれを繰り返すことの大切さを身をもって学んだものである。
 
わたしは問題解決の原理原則をみにつけることを奨めたい。
マツダが大切にしている仕事の基本のMBDも原理原則がベースにある。
次回以降詳しく話を進めて行く。

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