わが家のBLM

先日、次女に「しょうしょうとも、○○ちゃん(ダンナのこと)とも私ともそれぞれ黒人差別に対する考え方って違うからさ」と言われ目から鱗でした!           私は娘に寄り添っているつもりだったのに「そんなの当たり前でしょ」とばかりに、ハッキリ言われ衝撃を受けました。     これを機にそれぞれのスタンスを整理してみました。※あくまで私目線です。

ジョージ・フロイド氏の事件を発端に#BLMのムーブメントが起きていることは皆さんご存知のとおりです。

それにも関わらず、フロイド氏の事件の後も黒人に対する警官の不当な扱いは後をたちません。

こういった一連の報道やBLMの運動に関して、家族の中でも考え方にどうやら温度差があるようです。

わが家の家族構成は、ケニア人(夫)・日本人(妻)・ケニア✕日本人のミックス(子2人)です。

ケニア人男性の夫…

父親が仕事で欧州によく渡航していとこと、ホストファミリーとして多くの欧州の若者を受け入れていたので、黒人だから…とか白人だから…と斜に構えることなく育ったようです。

日本に来て不当な扱いを受けることは多々ありますが「まぁ、そんなもんでしょ。」「それが当たり前。」という感じで静観している感じです。

もちろん、米国の黒人達への不当な扱いに胸を痛めていますが、少し距離を置いて見ている(ように見えます。)

ミックスの娘①

長女は、6歳までケニアで生まれ育ち、あまりの可愛さ(!?)に家族だけでなく周りの人達皆から可愛がられ、大事に育てられました。私も否定的な言葉を使わない子育てを実践していたので、天真爛漫に成長しました。

日本に来てからは

日本語は何とか聞けたし、話せたのですが、同年代の子どものペースにはついて行けず、当時は、相当嫌な経験をしました。    そのためか、今でも基本的に「イジメ」「差別」というような話題を自分からしてくることはまずありません。

ミックスの娘➁

ケニアでの生活は長女と同様ですが、4年しかケニアにいなかったため日本語や日本の生活にはあっという間に馴染んでいました。

正義感が強く、自分や友達が不当な扱いを受けると正々堂々と抗議するタイプでした。 それでも、成長するにつれ出る杭は打たれるようで、結局、長女同様相当嫌な目にあいました。

長女との違いは、今回のBLMのことにも関心を寄せていることです。

日本人の妻

日本で生まれ育ち、20代前半まで海外に出ることはありませんでした。        学生時代から趣味で聴いていた黒人音楽の影響で、黒人奴隷やアフリカンダンスに興味を持ちました。              本などだけでなく、自分の目でアフリカを見てみたいと思い、異文化交換交流生としてケニアに派遣されました。

夫や娘と違い、自分自身が肌の色で差別を受けたことはありません。         家族から聞く話、メディアからの情報、本・映画などで知識として知っているだけです。専門的に勉強したわけではないので、知らないことも、未だ想像が及ばないことも沢山あります。               

不当な仕打ちを受けた夫に対し、内心「気にしすぎじゃない?」と思っていた時期もありました。                無意識にマジョリティの目線でものごとを測っていたかと思うと、申しわけないと同時に、穴があったら入りたい思いです。

まとめ

家族との会話の中で、いかに学校や社会で無意識の差別が日常に溢れているかを思い知らされます。  

当事者は、あまりに日常茶飯事であるため、不快に思いつつも何事もなかったようにやり過ごしています。

私達家族の味方である実父に、悪気なく「自分の国じゃないんだから、ある程度の理不尽は宿命だと思って受け入れるしかないよね。」と言われ、悲しい思いをしたことがあります。

夫は、相手に過度な期待をしないことで、平常心を保っているようです。

娘達は、ミックス(ハーフ)且つ日本育ちであるため、場の空気も読めますし、相手が何故そんなことを言うのか/するのか容易に理解できます。               真意がどうであれ、善意の言動(「がんばって」「気にしないで」等)には面と向かっては意見しにくいようです。

私個人的には、自分が不当な扱いを受けたら声をあげないと伝わらないと思っています。そこで何事もなかったように、笑ってごまかすことは、解決にならないばかりか再発にもつながるのではないかと思います。

ただ実際には、長女のように差別問題を直視できない性格の人もいます。

そもそも差別問題は、差別されている側の問題ではなく、差別する側の問題だと私は思っています。               そういう意味でも、私はこれからも学び続けて行くんだと思います。

最後に、今回書いた内容はあくまでも私目線で書いたもので、特に家族から聞き取りをしたわけではありません。ご批判などありましたら、それは全て私の責任です。

(完)

    


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