四間飛車対65歩早仕掛け(金無双)

従来は53銀と形を決めるのが
対振りのオーソドックスな形でしたが
時代の流れと共に金無双(二枚金)でも対振りは指されてきました

本noteでは相手が二枚金の時に
65歩早仕掛けの変化について四間飛車側の視点で見ていきます

65歩の仕掛け


画像は居飛車側の65歩の仕掛けに対して強く同銀とした局面です

居飛車側は同桂とするのが
最善(下図)で、これが53銀型との大きな違いとなります

ちなみに77角成も考えられますが、それは同桂、65桂、同桂と進行します

65歩、同銀、同桂

45銀、同桂の局面

65歩、同銀、同桂と進行した局面です。

53銀型では22角成とするのが定跡ですが
居飛車側が31に銀が
待機してる局面では22角成ではなく同飛とするのが正着です


基本図

同飛より以下、77角成、同桂、86飛と進行します

(上図)
振り飛車は色んな手が見えますが63歩打とするが正着の一つです

63歩打に対して居飛車は51銀と引くのが最善です
51銀に対しては26角打と攻防の角を打ってやっと互角です

63歩打に対して同銀だと64歩打と二度叩く手が有効です

以下、更に詳しく居飛車側の対応について見ていきます

63歩打、53銀

63歩打に対して居飛車側が51銀ではなく53銀としてきた場合です

振り飛車は45桂打とするのが正着で、44銀なら62歩成が入ります 

居飛車側の最善は32銀ですが
それには53桂成、同銀、62銀打と進んで互角です

53桂成、同銀、62銀打

以降、居飛車側には色々手がありますが
52銀引には61銀不成、24桂打には47金としておいて大丈夫です

63歩打、51銀

前述した通り、51銀には26角が振り飛車最善です

居飛車は手が大変そうですが、44銀打と一旦受けるのが正解です

これには64桂打とするのが絶品で居飛車側は受けに困ってしまいます

以下、63金・29飛成どちらに対しても72桂成が入ります

居飛車側の猛攻

63歩打以降、居飛車側は猛攻を仕掛けてきます
受け間違えると大変ですが
冷静に対応すれば局面は収まるので各変化を見ていきます

62銀打、52銀引、61銀不成

まず62銀打に対して52銀引としてくる場合ですが
これには61銀不成と金に当てておいて大丈夫です

次に居飛車側は51金引と逃げておくのが最善ですが
振り飛車は62歩成としておいて十分です

以下、62歩成に61金と銀を取ってきた局面です

振り飛車はここで怯まず同ととしておいて大丈夫です

と金の働きが悪く指しにくそうな手ですが十分間に合います

以下、同と、24桂、47金と進行します

そこで一旦66角打ちと攻防角が攻守で
角を合わせるようだったら同角として大丈夫です

居飛車側の猛攻(高美濃の場合①)


飛車を捌きあった局面に戻ります


今までは、本美濃として
解説していましたが高美濃でも本質的には変わりません

同桂、67角打

本美濃では考えられなかった筋ですが、居飛車側はこの手が最善です

これに振り飛車は気にせず81飛打としておいて大丈夫です

67角打、81飛打、78飛打

以下、78飛打と親の顔より見た美濃崩しを
仕掛けてきますが、贅沢に48銀打と受けておけば怖くありません

48銀打、58銀打、39金、47銀成、同銀左

48銀打以下、58銀打、39金、47銀成、同銀左と猛攻を仕掛けてきますが・・

居飛車側が一気に攻めを仕掛けてくる場合、22銀打として振り飛車優勢です

22銀打は機を見て21銀不成、同玉としてときの両取りを狙っています

よって居飛車側は一旦42金と寄っておくのが最善ですが

振り飛車は62歩成としておいて互角です

一見、意味の無いような歩成ですが
6筋の歩を切っておくことで再度6筋に歩が使えます

以下、48金打ならば68歩打が入ります

68歩打に対して同飛なら86角打が楽しみです

同桂、78飛打

67角替え78飛打としてくる場合もあります

これも81飛打としておいて振り飛車はまだ舞えます

居飛車側は67角打としてくる
ぐらいですが、前述した通りに受ければ問題ありません

居飛車側の猛攻(高美濃の場合②)

今までは53桂、同銀、62銀打・・という変化を見てきました

それも有力ですが(実際、本美濃の場合最善)
振り飛車が高美濃の場合さらに厳しい手順があるので
ここではそれを紹介していきます。

53桂成、同銀、35歩

今までは85飛とする変化を見てきましたが高美濃の場合この手が最善です

この手は本美濃の場合
36桂打の筋が発生するので指せません、高美濃ならではの手です


35歩に対して居飛車側は88龍とするのが最善ですが
平凡に34歩と進めておいて振り飛車優勢です

35歩を受けるようでも一旦34歩
更に受けるようならじっくりと85飛車から捌いていく手が有力です


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