OB/OG Interview 03 井藤龍聖さん
2020.8.17
#インタビュー・対談 #地域のこと #OB・OG #冊子YAWARAGI掲載
患者さんとのコミュニケーションを
大切にできる看護師になりたい
独立行政法人 国立病院機構 名古屋医療センター勤務
井藤 龍聖 さん
[いとう・りゅうせい]
岐阜県出身。2020年3月、看護学部卒業。在学中は大学祭の実行委員を担当し、勉学と両立しながら、仲間とともに充実した学生生活を送った。コロナ禍の現場で患者に寄り添い、病院勤務一年目を過ごしている。
ーなぜ、看護師を目指すようになったのですか?
僕は各務原市の出身なんですが、中学2年生のときに職場体験があって、友人と一緒に病院に行ったんです。看護部で足浴の仕事を体験させてもらったときに、患者さんがすごく喜んでくれたことに感動して。人に感謝をしてもらえる仕事っていいな、と看護師の仕事に興味を持ったのがきっかけでした。
ー本学の看護学部に入ってみていかがでしたか?
入学する前は漠然と救急の看護師がかっこいいなと思っていましたが、実際に学んでみると、救急は特に疾患の知識も広く深く必要で、とてもシビアだと身にしみて感じました。また、患者さんとじっくりコミュニケーションを取りながらケアをしていくことが自分の夢に近いのではと考えるようになり、救急ではなく、病棟で疾患を持つ患者さんに寄り添う看護師になりたいと考えるようになりました。
ー国家資格の取得に向けての勉強は大変でしたか。
はい。やはり大学卒業までに国家試験に合格することがゴールですし、1年生から授業と実習があるので、課題に追われることもありました。でも、隣で頑張っているクラスメイトの姿をお互いに見ながら、みんなで励ましあい、まさに切磋琢磨しながら勉強していたので、それほど苦ではなかったです。
ーともに学ぶ仲間がいるということが心の支えになったんですね。
そうですね。それから、1年生の頃から厳しく教えてくださっていた先生が、4年生の実習を終えて僕たちが国家試験に向けての勉強に専念するようなった後は、とても優しくサポートをしてくださって、心強かったことをよく覚えています。
大学祭の実行委員の思い出は
今も大切にしています
ー学生時代に何か思い出深いできごとはありましたか?
大学1年生から大学祭の実行委員をしていたのが、とても印象に残っています。
ー毎年12月に羽島キャンパスで開催される「岐聖祭」の実行委員ですね。
実行委員は看護学部だけでなく、教育学部や外国語学部の学生もたくさんいるので、普段はほとんど交流のない他学部の同級生や、学年を超えて多くの先輩や後輩とも知り合えたことが嬉しかったです。「岐聖祭」は学生が主体になっていろんなイベントを企画・運営するので、すごく盛り上がるんですよ。
ー実行委員はおそろいのジャンパーを着ていますよね。
そうなんです。最後に実行委員のみんなでお互いにジャンパーに寄せ書きを書き合うんですが、それもすごくいい思い出になっていて。今も実家に大切に保管してあります。
素晴らしい先輩や同僚に恵まれ
歩み始めた看護師の道
ーこの4月から名古屋医療センターに勤務されているんですね。
名古屋では比較的忙しい急性期の病院なので、先輩方もとてもきびきびと仕事をされています。でも、僕がわからないことを聞くと手を止めて教えてくれたり、仕事が少し落ち着いているときには「ちゃんとご飯を食べてる?」とか「よく寝てる?」と生活面を気遣って声をかけてくれて。忙しくても働きやすくて、温かみを感じる職場です。
ー実際に看護師として働いてみてどのように感じていますか?
今はもう学生の実習ではなく、あくまでも仕事として看護をしているので、良くも悪くもギャップはあります。働ける時間には限りがあり、一人の患者さんだけに時間をかけて看護をするわけにもいかなかったり。それでも毎日の業務に追われるのではなく、患者さんとできるだけコミュニケーションを取り、どれだけ質の良いケアができるかが常に課題です。
ー患者さんとのコミュニケーションをとても大切にされているんですね。今後のビジョンなどはありますか?
まだ看護師になって数ヶ月しか経っていませんが、先輩方に知識も経験も及ばないことを実感して、今のままではいけないと感じています。目の前に辛そうな患者さんがいたときに、ちゃんと知識や経験がないと、その人に何が起きているのかが分からないので、どういう声をかけるべきかも分からなかったり、この先の変化についても予見ができません。
ーなるほど。たしかにそうですね。
患者さんに適切なケアができるように、これからも知識を深め、経験を積んでいきたいと思っています。そして、いつかは認定看護師や大学院を修了して診療看護師を目指すことも視野に入れて頑張っていきたいと思っています。
[職場の先輩や同僚]
名古屋医療センターには附属学校出身の看護師が多く、同僚5人のうち、岐阜聖徳学園大学からは僕だけがこの病院に入ったのですが、みんなとすぐに打ち解けることができました。同僚たちとは仕事仲間であり、友人でもあるような感覚でいろいろ話せますし、師長をはじめ、先輩方も親切で優しいので、楽しく仕事をしています。
ー岐阜への想いー
僕の出身地の岐阜県各務原市は公園や水場が多く、アウトドアが好きなので、友人たちとよくレジャーに出かけていました。きれいな川の近くでバーベーキューをしたり。岐阜は都心でも山奥でもなく、商業施設もあって暮らしやすく、時間の流れもゆったりしていて、いい故郷だと思います。4月から名古屋に住んでいますが、意外とよく岐阜に戻っています。