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【 お 天 道 様 の 涙 】


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※思ったことを思いのままに
綴ったのでかなり長文ですので、

お付き合いいただける方だけ
読んで頂けるとありがたいです。

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お天道様が泣いている。

本当は今泣きたい気持ちだ。

だけど涙は流せない。

祖父が死んだあの時に
俺の涙はほとんど枯れ果てた。

だから代わりに泣いてくれてる。

お天道さん、ありがとう。 

そんなことを
言いたくなる気持ちには理由がある。

ご存知の方もいるかもしれないですが、

僕は居合術家の活動をしながら
時々、殺陣の勉強やお芝居の勉強を
させていただいたりする傍ら、

放課後児童クラブで
支援員のアルバイトをしています。

ある意味リアル サムライせんせい。

春になり桜が咲く頃、

3年生は児童クラブの利用が
できなくなる時期が今年もやってきた。

今日はその節目の日。

そんな日に限ってトラブルが起きた。

今日は別の教室を担当していた私、

新しい4年生今の3年生は、

おととしの8月に退職してから
昨年の8月復帰して再会したこどもたち。

誰よりも彼らが僕の復帰を喜んでくれた。

そんな気持ちを汲みつつも
おととしの自分のことを思い浮かべた。

退職した頃の僕といえば
新しいバイトに馴染めず、

それでも夢を諦めず進むために
東京と山梨行ったり来たりしていた。

夢を叶えるために
必死になる理由は彼らとの約束だった。

僕を夢を叶えるお手本として欲しかった。

でも コロナの影響で
結局は足踏みを踏んでしまった。

そんな時に思ってしまった。

彼らとの時間を引き換えにこんな風に
足踏みをしている僕に凄く後悔した。

そしていま復帰をして
今度は彼らを見送る立場に立った。

その時を迎えてトラブルが起きた。

長期の一日は
8時間勤務と決まっていて、

早番は朝の8時から5時まで
という決まりになっていた。

僕は早番で少しでも
3年生の顔を最後に見たいと思い、

タイムカードを切って
彼らのところに向かった。

彼らのいる教室に向かうと暖かく迎えられた。

とある子に先生の舞台を
見に行けなかったけどどうだったの?

先生が衣装を着ていた写真見てみたい!

他のこどもからはユニコーンって
どんなのだったの?見てみたい!

そんな最後のリクエストに応じて、

仕事が終わり気が緩んでいた僕は
ポケットからスマホを取り出した。

それを見ていた本日の担当だった
指導員が何も言わずもムスッとした。

その時の彼らは今使っている部屋を

次に使う1年生のために
模様替えをしていた時だった。

一人の子供にお迎えが来た。

その子のお母さんその子と
最後にお話をして部屋に戻り、

『 𠮷村、帰ります!』と
一言かけると誰も反応がない。

部屋のドアを開けると、

本日3年生の担当だった
指導員2人に子どもたちが叱られている。

僕は何事かと思って話を聞いてみていると、

1年生のために模様替えを
やっているのにも関わらず、

僕と話して いることに
憤りをあるかのように叱り方をしていた。

僕は最後のリクエストに応えようと思い、

水入らずの時間を
少しでも過ごしたいと思っていた。

それなのにあまりにも理不尽だと感じた。

次第に子どもたち一人一人、
個人的に叱るという方法で攻撃をし始めた。 

僕は激しく怒りを覚えた。

だがそこは堪えて『 あの、すいません。』
と支援員の2人に声をかけた。

『先生たちのおっしゃる事も
 間違ってはいないのですが、

 僕が仕事の終わったからといって 
 うっかりスマホを出してしまったから、

 子どもも興味津々で、

 見てしまったのだと思うので
 子どもたちは悪くないと思います。』

その後に『こんな時なんだから』と
反論をしそうなところで間髪入れずに話した。

『こんな時なので少しお別れの話
 したいので時間をいただきたいです!』と、

僕は子どもたちにありのままを伝えた。

おととしの8月に
職場を離れ何をしていたのか、

彼らと離れて後悔したこと、

夢を叶えるお手本になろうと思っていたこと、

4年生になっても頑張って欲しいこと、

大きくなったらなりたい夢に向かって
立派に成長してほしいことを話した。

その後の子どもからは頷きと、

少し寂しそうな雰囲気を
漂わせながらも一言もなかった。

感情のあまり怒った二人の支援員は、
ぐうの音も言わなかった。 

僕は話を言い終えるとその教室を去った。

歩きながら子どもたちに
頑張れ!とエールを送りながらも、

その二人の支援員たちの
態度にとても悲しくなった。

そして、気づくと雨が降っていた。

僕の代わりに
お天道様が泣いてくれていた。

そんなふうに思った。

お天道様、3年生、
本当にありがとう。

これからも僕は
僕の歩幅で夢を歩んで行く。

先に生きてるだけの僕だけど。

本当にありがとう。

そんなことを思った帰り道だった。

※写真は昨日3年生のために
  手紙を書くためスタバにこもった時のです。

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