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ワキガ手術/治療後の術後臭について

こんにちは!
体臭評価サービスを提供するオドレート株式会社代表の石田翔太です。

今回は、先日Twitterの質問箱で頂いた「ワキガ手術/治療後の術後臭」に関するご質問と回答を、補足しつつ転載します。

術後臭についてご質問頂くことが多いのですが、タイムラインで流れてしまいがちな質問箱だと利便性が悪いと感じ、noteに書き残すことにしました。

【前提】術後臭とは?

聞いたことがない方もいらっしゃると思います。

術後臭は、「ワキガ治療(切開手術やレーザー)後に発生するにおい全般」を指すと考えられます。

"考えられます"という曖昧な表現を用いた理由は、術後臭の存在は正式に認められていないためです。術後臭の存在を証明する文献等はなく、ゆえに言葉の定義も定められていません

術後臭に関する文献調査

術後臭という言葉は、「治療を受けたが効果が弱い/ない/むしろ悪化した」と感じた方がネット/SNSで用いたことから徐々に広まったものと思われます。そして今では、ワキガ治療を検討する方の中ではかなり認知度が高い言葉であると認識しています。

一方で、前述のように、管理者不在で自由に伝搬したという経緯もあり、ネット/SNSで、「術後臭」という言葉で指す現象が人によって異なるケースが散見されます。

また、曖昧でつかみどころがないという性質のためか「術後臭が不安で治療を受けられない」「治療を受けたが、術後臭が怖くて安心できない」という方も少なくありません

私は、「術後臭」という言葉が存在すること自体については何も思いませんが、その言葉の不気味さが、「ワキガ治療を受けたいのに受けられない方」「せっかく治療を受けたのに不安が解消されない方」を生み出す状態に対して強い問題意識を持っています。

そこで、頂いたご質問への回答としてはかなり遠回りになってしまいましたが、今回のやり取りではこってり目に「そもそも術後臭ってなんだろう」というお話もさせて頂きました。

以上が前提の共有です。
以下に質問と回答を転載します。

頂いたご質問

頂いたご質問

こんにちは。
オドレートさんのホームページを拝見しました。
わきがでお願いをして腋臭だった場合、最終的には病院紹介ですか?

Twitterを拝見すると術後臭に悩んでいる方が多いいるのと、今すぐ手術をすることができる状態ではないため、本当の結果が怖いです。

(中略)

どういった対処のされ方なのでしょうか?

質問内容の補足

  • 腋臭 (えきしゅう) → 腋臭症 → ワキガの正式名称

  • わきがでお願い → オドレートの郵送ワキガ検査キットを利用

  • オドレートのワキガ検査キットでは、結果を踏まえてお客様が受診先紹介を希望された場合、弊社と面識のある治療可能な医療機関をご案内しています。

回答

ワキガ治療の術後臭が不安な方は多いと思いますので、ご質問頂いた内容にお答えしつつ、それより少し広い範囲についても併せてコメントさせて頂きます。

以下の内容が質問者様はもちろん、術後臭が気になっている方のお役に立てると幸いです。

術後臭について(オドレートの認識)

私もTwitterやお客様から術後臭という言葉をよく聞きます。ただ、人によって使い方が違うことに気が付きました。

大別すると次の2つの意味合いで使われています
(質問者様はどちらを念頭に置かれていますでしょうか?)

  • ①ワキガ治療後、ワキガ臭がまだ気になる状態

  • ②ワキガ治療後、ワキガ臭は気にならなくなったが、"これまではなかった"体臭が発生するようになった状態


①の存在は多くの医療機関や医師も認めていますし、治療後にオドレートを利用されたお客様で「脇のにおいが強い」方も少数ですがいらっしゃることから私たちも「存在する」と認識しています。

この点については、病気に対する治療や手術と同じく、現在の医療技術で「100%確実に成功する」ことは難しいのだと思います。ただし、その場合であっても、治療では少なからずアポクリン汗腺(note用補足:脇特有のにおいの原因となる汗を分泌する器官のことです)の数を減らしたり、ダメージを与えることから、「(まだ気になるとしても、)治療前より弱まった」ということは言えるはずです。

また、医療機関のホームページや調査レポートを見ると、ワキガ治療後①に該当する方の割合を5%前後と記載しているものが多い印象です。普段なら5%=低確率と感じる方が多いと思いますが、いざ治療するかどうかを判断する局面においてはかなり悩ましい数字と思えます。


②は私の知る限り、存在を認めている医療機関や医師はいません。

このことについて数名の医師と話しましたが、「もともとワキガ臭と、それよりは弱い他の体臭もあった。治療を受けてワキガ臭がなくなった/弱まったことで、以前は目立たなかった他の体臭が気になるようになったのでは?」という見解を頂きました。

②で重要な点は、「"これまではなかった"新たな体臭の発生」ですので、もし上記の見解(仮説)が当てはまる場合、それは術後臭とは言えません

また、オドレートを治療前と治療後の2回ご利用頂いた事例がまだまだ少ないことから、現時点で私たちは②の存在を肯定も否定もできませんが、治療後にご利用頂いた方から特殊なにおいを感知したことは今のところありません。


①のことを「アポクリン汗腺の取り残し」や、単に「治療失敗」と呼ぶ方もいます。術後臭と一括りにすると、②も含むわかりづらい言葉になってしまいますので、私たちも①のことを「取り残し」や「失敗」と表現しています。

また、今のところ見つかっていませんが、もし今後②の存在が明らかになれば、それを「術後臭」と呼ぶことは適切だと思います

以上の通りですので、オドレートとしては、今のところ「術後臭」は存在しない(あるいはまだ見つけられていない)と考えています

オドレートがお手伝いできること

ワキガ検査キットをご利用頂き、「脇のにおいが強い」という結果であった場合は、仰るとおり病院紹介が可能です。

また、ご希望の場合は、改めて普段使用されているデオドラント製品を使用した状態で再評価することも可能です。

再評価で「脇のにおいが強くない」という結果であれば、「デオドラント製品を使えば十分。いつか治療を受けられる状態になれば治療しよう」と捉えて頂けるかと思います。

一方で、再評価でも「脇のにおいが強い」という結果であった場合は、別の製品を使用し再々評価することも可能ですが、残念ながら周囲の人に感じられるほどのワキガ臭を抑えるためにはワキガ治療しかない、という結論に至る可能性もあります。


後者の場合に関連するのですが、質問者様の「今すぐワキガ手術をできる状態ではない」ことの原因は何でしょうか?

もし「お仕事や学校を長期間休めないこと」が原因であれば、切開手術でなくダウンタイムがないレーザー治療が代案になると思います。

もし「治療費が高いこと」が原因であれば、カード決済の分割払いや医療ローンで月々の支払額を数千円まで抑えることで治療を選択肢に入れられるかもしれません。

また、もし「治療後の取り残しや失敗への不安が強いこと」が原因であれば、術後にワキガ検査キットを再度利用することも念頭に置いて頂けると嬉しいです。治療前後の結果を比較し効果を可視化することで、治療後不安になってしまった際に冷静な対処ができると思います。
(もし全く効果がなかった場合は、一緒に病院に凸りましょう!)

(この点について、治療をお勧めする意図はありませんが、治療を受けたいけれど上記の情報を知らずに受けられていない方が時々いらっしゃるため、念のため記載しました。)


さらにそもそもの話になりますが、もし初回 / 治療前のワキガ検査で「脇のにおいが強くない」という結果であった場合は、それでご安心頂けそうでしょうか?

現在気にされている口臭とワキガ臭について、口臭は専門外来で、ワキガ臭はオドレートで「強くない」という結果が出た場合、それでご不安が解消される可能性は十分にあります。

ただ、それでも周りの反応を見ていると不安は消えないだろうということでしたら、弊社の対面評価サービスで口臭、ワキガ臭も含む様々なにおいを全体的に評価させて頂いたり、色々ご相談に乗ることでお役に立てると思います。
(長年誰にも相談できなかったから、話すだけでスッキリしたという方も時々いらっしゃいます)

長くなってしまいましたが以上になります。
ホームページをご覧頂き、またご質問頂きありがとうございます!
追加でご質問等ありましたらまた質問箱に投げてください!
質問者様のにおいに対するご不安が1日でも早く解消されることを願っています。

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