今日のナレーション
ゴミ箱に行く前に、書き留めましょう。
葬場祭です。何のインタビューもせずに短いナレーションを付けます。
それは、しのび詞(ことば)誄詞の中に、亡くなった方の生い立ちがすべて書き込まれるからです。
(通夜祭)4月に入り、桜も美しく咲いております。花曇りの今日、桜の名所では、静かにお花見を楽しむ人々が繰り出しております。
桜をはじめ、大自然の一つ一つに神は宿り、私たち人間もまた神となるときがやって参ります。
(葬場祭)今日は、桜の花を濡らす涙雨となってしまいました。いつもよりしっとりとピンク色を濃くし、静かに咲く桜。よく人の一生を桜に喩えることがございますが、散りゆく花に哀愁を感じる日本人の心。大切にしたいものです。
令和4年4月1日丸野一子様が命の古里へと帰幽されました。
昭和6年1月〇日に生を享けられましてから、享年92才の尊いご生涯でございました。
働き者でいつもエプロンをかけていた一子様。家族思いの優しいお方でございました。花を愛し、カラオケではご主人好雄様を思い、三船和子の「だんな様」をよく歌っておいででございました。そのご主人様は平成28年〇月に天に召されました。
これから一子様は神となりまして、天より丸野家と縁に結ばれました皆様の行く末を見守って下さることでございましょう。
間もなく、開式でございます。
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