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マスク着用時の笑顔


毎年、自治体の新規採用職員研修を行っています。コロナ禍で対面で行う研修が激減し、弊社の仕事も打撃を受けました。

しかし、ありがたいことに今年も対面での研修を実施してくださった自治体があります。

今までと違うところは、マスクを付けたままでの住民対応の難しさです。

日本語の子音の発音

まず、声が籠って聞こえにくくなります。まして、活舌の悪い人は何をいっているのか、もごもごしてしまいよく聞き取れません。

そして、飛沫感染防止のパネルを挟むと声は更に聞きづらくなります。

ご高齢者の来庁も多い窓口などは、気を付けて対応しないと、一つの事を伝えるのに、何回も聞き返されたりします。そう、志村けんさんのコントのようになってしまうのです。

私たちは、日本語の発音を義務教育で習っていません。発音できる前提で教科書を読み進めています。

日本語は、舌の位置が上の歯茎と硬口蓋に設置する発音が多く、あいまいな発音になりやすいのです。
また、鼻濁音が出せない人もいます。

以前、「高木さん」と呼びかけると「タカニさん」としか発音できない人がいました。

「そうだった」というのを、私の母は子供の頃「そうらった」と言っていたと話していました。茨城県民の「い」と「え」江戸っ子の「ひ」と「し」など、地域によって発音があいまいになってしまうこともありますが、

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発音をちゃんと教えない教育に問題があると、教育委員を8年間務めた私は常に思っておりました。

私は、児童英語の松香洋子先生の考案した「松香フォニックス」を子供立ちに教えていたことがあります。英語は、発音がしっかりしないと言葉が通じません。簡単な単語を羅列しても、発音がしっかりしていれば通じますが、流ちょうに話しても、発音がめちゃくちゃだと相手は、はてな?という困惑した顔をこちらに向けます。

限られた時間の中で、今回は舌の位置に気を付けて発音することを研修に付け加えました。

マスクを付けての笑顔


そして、マスクを付けての表情。これは、一番わかりやすい口元が隠れていますから、目と眉が中心の表情になります。

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笑顔になると大頬骨筋や小頬骨筋が引き上げられ、眼輪筋がすぼまり眼が細くなります。30代以降の人だと、目じりに小じわがよるでしょう。
マスクを付けたまま、対面して表情筋を大きく動かし、マスク時でも笑顔がわかるように何回か練習をしました。

口角を横にひくため、「ウィスキー」や「キムチ」など、イの口の形にするのですが、ただ、横にひくのでなく、斜め上に引き上げる訓練です。

パラランゲージの重要性


声の要素は、声質はもちろんですが、トーンの高低、ボリュームの大小、テンポ、音調と呼ばれる抑揚の付け方など周辺言語と呼ばれるものが大切です。

「声は感情を表す」とよく言われます。私などは、わかっているくせに、自分の感情を極力載せないように声をコントロールすることが出来ない時もまだまだあります。

今回の研修では、こうしたマスクを付けた上での住民対応に力を入れた研修を行いました。

コロナ禍で疲弊した住民の方は、目の前にいる職員にやるせない気持ちをぶつけてくることがあります。それをうまく受け止めることが出来るよう、公務員としての職務を遂行してほしいです。

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