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ヨコハマトリエンナーレ 島と星座とガラパゴス

横浜は雷雨、港の向こう、遠くから灰色の厚い雲の来襲。
東京では花火大会も中止になったという。
あまりにも雨のふり方が潔くて、憂鬱だとすら感じない。夏、終わるのか、終わらないのか。どっちなんだ。

ヨコハマトリエンナーレ、赤レンガ倉庫の展示が個人的にどれもすごくよくて、特に印象に残ったのは、ラグナル・キャルタンソンの映像作品。

別々の部屋にいる人たちが同じ音楽を奏でる様子を複数のスクリーンに投影する、というものなのだけど、終盤に向けて音楽と人が一つになる多幸感は、ライブでも、映画でも感じたことのないものだった。何度でも見たい。


横浜美術館での展示の最後に出会った養老孟司さんのこの言葉に、最近もやもやと考えていた色々なことが腑に落ちたというか、ああそれで良いのか、と安心させられた。

アートという言葉が、最近は地方創生であったり、福祉であったり、様々な要素と組み合わされて使われることが多くて、実際のところ本質を上手く捉えられていない。別にそれで良いのだろうけど。

でも、0円のレシートや、蟻の作る行列、そういう何でもないものも、
これは何かのアートではないか、なんて思いながら過ごす人生は、少し豊かで、面白くて、幸せだろうなと思う。

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