People In The Boxの全体的所感
なんだかんだ10年くらい聴いてるのでざっくり振り返りたいと思った。
Rabbit Hole ★★
このバンドは捨て曲がほとんどない。
最初期からそんな感じ。
She Hates December、Alice、サイレン、鍵盤のない、あたりはずっと人気曲のイメージ。
夜の人々は非の打ち所がなくて個人的に好きだった。
波多野さん、今と比べるとだいぶ声たか〜〜。
(Rabbit Hole以前)
ほとんどしらない。
New Life, Skyheadはほんとに凄い曲。
Frog Queen ★
アルバムとしては印象が薄い。
曲単位だと聴き込んでたのいっぱいあったな•••
バースデイ、失業クイーンとか•••
一度だけ は弾き語りでコピーしようと頑張ってた。
Bird Hotel ★★★
peopleで一番最初に買ったCD。
Youtubeで上がってたヨーロッパのライブ映像で驚愕して、そこから聴くようになったんだと思う。
レントゲンをとにかく聴いた。Bメロのサウンドの作り方が好きすぎる。
Ghost Apple ★★★★★
people最高の一枚を選ぶなら、個人的にはこれ。
月曜日と日曜日(初っ端とシメ)が完璧だし、他の曲調もバラエティに富んでる。
歌詞に関しては考察が得意じゃないのでわからんが、アルバムを通底する一つの物語がありそうではっきりとはわからない感じがまた魅力的なのだろう
今聴くと結構中二病的なのもまた趣深い。
日曜日がほんとに良すぎて。このバンドのサウンドはよく「透明感」的な言葉で表現されるが、この曲に関しては透明さの中にダイナミックな奥行きが感じられる。気がする。
Sky Mouse ★
冷血と作法がクール過ぎる。
ライブ版も観たが更に良かった
Family Record ★★★★
一番人気っぽいアルバム。
曲名全部地名にしようぜ!っていうのが常人にできそうで出来ないし、旧市街とか新市街とか字面だけでワクワクする。
全曲とんでもなくリピート再生したが、今でもよく聴くのはどこでもないところ。アルバムの終わり方が良いバンドは良いバンドだ。
YouTubeで、JFK空港のピアノ弾き語りカバー動画上げてる人がいたけど、かなりよかった
Lovely Taboos ★
笛吹き男とか聴くとサウンドの転換点だったのかなと思う。3曲とも異様に完成度が高くて人気投票したらどれが一位か想像がつかない。
子供たち が優しくも不穏な感じで一番好き。
Citizen Soul ★★★★
改めて聴くと凄いアルバム。
アコースティック色全開になり、サウンドアプローチが変わるというのはバンドとしてかなりの挑戦だったはずだが、一曲目沈黙を聴くと完璧すぎて笑える。
技法、ニムロッド、汽笛の流れは凄くいいね。
ボーカルの深みも増してる気がするし、アコギの音を取り入れたことでいつまでも聴ける作品になってると思う。
Lost Tapes ★
再録みたいなやつ。
あんまり聴いてないよ!
Ave Materia ★★
まあまあ聴いたがなお全貌がよく分からないアルバム。
アコースティック的な暖かみのある作品かと思いきや、一筋縄ではいかない曲が多い。安心すれば良いのか不安になれば良いのか分からず、変な場所に迷い込んだ気分になる。物質が一つのテーマだと思うのだがどう捉えればいいんですか?
時計回りの人々、球体、ダンス、ダンス、ダンス、さようなら、こんにちは あたりは文句なしの名曲。あとは八月が歌詞も含めていい曲すぎて泣ける。
Weather Report ★★★
全トラックを一つにくっつけるという大胆なことをこの時代にやってるのが凄い。
コンセプチュアルであることに拘っており、曲数も物凄い。曲数絞っていつものアルバムくらいの分量にすればベストアルバムレベルのクオリティになったと思うが、そうしなかったのは覚悟を感じる。
正直亀裂とかはどんな気持ちで聴けばいいか分からない。ただアルバムを通しで聴くとやはり味わいがあり、なんだか長い旅をしてきたような気分になる。
というかとにかく波多野さんの才能が凄い。もはや一人でホワイトアルバムを作り上げたようなものだ。
ここまで作詞作曲の引き出しが多いとは。
あとは、気球〜砂漠の展開が終盤の大砂漠〜鉱山でうまく閉じられていたり、投擲が脱皮中〜脱皮後に繋がったりと、いかにもコンセプトっぽい構成にもニヤリとできる。また同じ旋律でもアレンジ次第で雰囲気をガラリと変えられる技術の高さにも驚嘆した。
曲単位で言うと気球、砂漠、潜水がいい感じ。
真夜中はピープルにしては珍しい感じの落ち着いたギターロック?っぽくて目茶苦茶良い。
最終曲の開拓地はアルバムの中でも少し浮いた存在だが、なくてはならない名曲。
Wall, Window ★
ピアノが入ってきてガラリと変わったな、と言う印象。曲構成についても変化は大きく、初期ピープルらしい変拍子+複雑展開を搭載した曲は少なくなり、ワンフレーズものの曲が増えた。(思えばこの変化は以前から始まっていたが)
こうもはっきり変わってしまうと困惑するファンも多かったのではないか。というか私は困惑した。
ただピープルはとにかくメロディが美しい曲が多いので、ピアノとの親和性は確かにあった。
月、これは名曲でしょう。
影、さまよう、馬も好きだな。馬は複雑構成系の曲でやっぱりかっこいい。
The Saints ★
ピープルがまさかアニソンになるとは、という驚き。どんな曲になるのか想像がつかなかった。「らしさ」が失われてしまうのでは?という不安もあった。
結果、聖者たちは「らしさ」バリバリ、ベースラインゴリゴリ、そしてサビがハッキリしててアニソンになってた。
ピープル特有の毒々しさが出た良曲だと思う。
天国のアクシデントも面白い。ゴキブリの曲なんですかね、これは。
Calm Society ★★
良曲揃いだと思うがあまり聴かなかった一枚。
個人的に地味な印象。
海はセメントの正統派名曲感、数秒前の果物のcut the fruit感、きみは考えを変えたのウィニングラン感、今聴くとどれも良い。
Talky Organs ★★★
Wall, Window以降で少しピープルから離れていたが本作でまた戻ってこれた。
空は機械仕掛けがすばらしい。何度か聴かないと良さが分からなかったが、サビがかなり感動的。ドラミングがいいね。
机上の空軍はかわいいサビ。一時期鬼リピした。
映画綺譚はピープルらしい危うさ、ドラスティックな展開が魅力か。
季節の子供は美しすぎて弾き語り練習した。
Things Discovered ★
新曲+ベスト盤みたいなやつ。
既知の曲が多いのであまり聴いてない。
というかピープルのベスト盤は選出が難し過ぎるだろうと思う。
旧市街の再録はいい感じ!空き地は曲が変わりすぎでは?どういうことなんだ•••
Kodomo Rengou ★★★★
またサウンドが一段変化した。鍵盤やアコースティックギターといった楽器の垣根に囚われない、ピープルが追求する音像を感じられる一作。
どこまで変わるんだ、と思うものの、もうここまで来ると凄味がある。唯一無二の所まで行ってしまったというか。まだ深くなるのか、と感動してしまう。
アルバム総体として見ても完成度は高い。無限会社や泥棒のようなエッジの効いた曲もあれば、動物になりたい や あのひとのいうことには のように寄り添うような曲調も。そして夜戦を経ての、かみさまのクライマックス感。MVで単体で聴いた時と明らかに異なるイントロの迫力でやられた。
個人的ベストソングはデヴィルズ&モンキーズ。曲後半の静謐さや、それを活かすダイナミックな展開が目茶苦茶ハイレベルでは?
Tabula Rasa ★★★
傾向としては鍵盤の存在感が大きくなったっぽい最新作。実験的で先鋭的なナンバーもあり、綺麗な旋律もありな所は前作とも共通するが、どんどん洗練され、無機的な美しさに辿り着いている感がある。
示唆的な歌詞で閉じていく まなざしも良いが、無視できないのは2121の存在感だろう。これまでの鍵盤の導入が見事な形で結実しているようにも感じられるし、ボーカル、旋律、展開どれを取っても良すぎ。大学3〜4年でかなり聴いてた気がする。
ニューアルバムがもうすぐ出るということもあり、今後がますます楽しみ。
ここまで長いスパンで聴けているバンドは少ないので、これからもたまに振り返りたい。
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