「SLOW MOVE」２行きたいところ

SLOW MOVEの開催に合わせて、久しぶりに川ラジオを録音して公開しました。

川ラジオを公開するといつもでかめの声で言い訳をしたくなるのですが、自分たちでも決してすっっごくおもしろいものをお届けできていると思っているわけではないのだ、ということを。
だから川ラジオの宣伝にもいまいち力が入らない。
ヘラヘラしてしまう。
なぜすごくおもしろくないのかというと、まぁ、素人がだらだら喋ってるからだと思うけど。でも素人でもおもしろい音声配信をする人はいるわけで、自分もそんな風にもうちょっとおもしろくなるようにがんばることもできるのかもしれないけれど、いまいちその方向には力が入らなくて、それで結局宣伝にも力が入らなくて、でもやる、なんかやる、ということを繰り返しながら、川ラジオはVOL.８まで進んだ。

一番最初の川ラジオを録音した時は夏で、とにかく暑いしみんなが外に出ずに家で楽しめるものを、というのがラジオを始めた理由だった。
それをなんで今もやっているかというと、いくつかあるけど理由の一つは、中身はともあれSHOP編集がラジオ番組を持っているっていうのがちょっとおもしろいんじゃないかと思っているから。
本当にうっすらとそれは成功していて、「あ、ラジオやってますよね」とうっすら話題にしてもらうことがある。
中身も、おもしろい方がいいんですけどねもちろん当たり前に当然当然。

でもただやるっていうのが川ラジオは大事。
ただやるっていうことができる場所が意外となかったりするから。
ただやる。
そう思っていたら丁度、
川ラジオは軽率に録りたい
と、ゆうこさんが言っていた。
気が合うね！
そういうことかもしれない、とわたしも思った。

主に知り合いが川ラジオの感想をくれることがたまにあって、なんか聞ける、聞きやすくなってる、なんかちょっとだけ上手くなってる、と、おもしろかったという感想を聞くことは知り合いからですらほとんどないけど、でも2人がなんかやってんな〜というおもしろがり方をしてくれることはある。
「ただやる」がそういうのを生んでいるならそれでもうある程度いいんじゃないか、という気もしている。

でもあんなにゆるい進行なのに一応毎回台本作ってるし、（台本もゆるい）

ジングルらしき音も毎回制作してるし、本当の本当におもしろくない部分はカットして間を詰めたりちょこちょこ編集もして、喋ること以外の部分には意外と手間をかけたりして、結局若干でもよくしようとしている自分もいる。

今回の川ラジオについて。

今回のメールテーマは「今行きたいところ」
行きたいところに行きづらい状況が一年以上続いているけれど、そういう状況の中でも行きたいところを心に持っておいたり、そのことを誰かと話したり共有したりすることが前向きな何かになるかもしれないと思った。
でも一方で、この状況はやっぱりあまりにも長く続き過ぎていて、もうそういう時期でもない、というか、それだけで前向きになれる時期はもう過ぎてしまったんではないか、と、そんな気持ちもちょっとあった。

いただいたメールで、今行きたいところとして「ゲームの中の世界」と書いてくれた方がいた。
夢のない言い方をすると、そういうところは今この状況だから行けないんじゃなくてそもそも行けない場所なのだけど、想像力を使えば逆にいつでも行ける場所にもなるし、現実にない場所だから想像力で行くことが悲しくならないの（ではないか？）もいいと思ったし、そういう場所を持っているのはいいなと思った。
そもそもわたしは「今行きたいところ」に対してそういうメールが来るとは想像もしていなかった。
いや、でもわたしはゲームを全くやらないから、ゲームの中の世界がどこのところを指しているのかよくわからない。だって去年ゆうこさんが友達とゲームの中で落ち合って喋りながら対決してたのなんて、わたしからしたらもうほとんどゲームの中だったし。

と、いうことを書きながら、自分にとってのそういう場所を想像したけれど結局あんまり出てこなくて、代わりに昔バレエをやっていた時のことを思い出した。
わたしはその時お姫様や妖精になっていて、王宮やら湖畔やらに行くべきところなのだけど現実の身体のままならなさの方が圧倒的過ぎてそれどころではなかった、ということ。

川ラジオVOL.８