2020年4月18日、日差しの下で本を読んだ

僕の住むところでは、0~1割ぐらいの雲。定義的にもバリバリ快晴だった。
一方で東京ではかなりの豪雨で、それに続けて強い地震もあったそうだ。

さて、せっかく晴れていたので朝から外に出て、日差しで温められた岩の上で読書に努めた。本当のところは手を動かすことが面倒になっていたのかもしれない。

今日読んだ本は昨日町の図書館で借りてきた4冊のうちの1冊。新井邦二郎編著『図でわかる発達心理学』(福村出版)。

というか、4冊も読める気は正直しない。でも、本との出会いは旅での出会いと同じ。声をかけてみたいと思ったらかけないと。そんなことで借りることにした。他にはE.キューブラー・ロス『死ぬ瞬間 死とその過程について』(中公文庫)、アンソニー・ストー『フロイト』(講談社選書メチエ)、C. G. ユング『転移の心理学』(みすず書房)を借りた。

後ろめたい気持ちはもちろんあった。だって21日(いよいよあと2日しか勉強する日は残されていない。)には心理学分野のテストがある。だけど、それを勉強している中で知った人物の著作が図書館にあったのだ。この出会いは逃すと、そう繰り返されることはないと思った。

ということで、今日読んだ内容は6章まで。
『発達課題:乳児から青年まで』
○発達というのは受精から死にいたるまでの人の心身の量的および質的変化・変容のこと。なので老いることも発達っていうことになる。
○Goodenoughは「運動発達の方向性」を示した。;頭部ー尾部勾配、中心部ー周辺部勾配という身体各部の運動の発達に方向性が見られる。
○臨界期・最適期:その時期だけに有効な発達があり、その時期を逃すと発達が困難になる。刻印づけ(;ローレンツ!)の臨界年齢(時間)はその代表的例。
○Scammonの発達曲線;リンパ型、神経型、一般型、生殖型というの
○順序性:McGrawははいはいが可能になる順序を示した。
○発達課題
:Havighurst(1953)は「人間が健全で幸福な発達をとげるために各発達段階で達成しておかなければならない課題。次の発達段階にスムーズに移行するために、それぞれの発達段階で習得しておくべき課題がある」
▼一般に発達課題はこれらの意義と特徴を持っていると考えられる
・自己と社会に対する健全な適応にとって必須の学習である。
・本質的には一定の期間内で学習されなければならない。その後も存在し続ける課題もあるが、その意義は弱化していく。
・各発達課題は、子どもの興味や関心を引き起こす。
:Erikson(1950)はフロイトの生物的視点からの発達理論に社会的視点を加え、独自の人格の発達理論を作った。Eriksonは人生を8つのステージに分け、それぞれのステージにおいて健全と不健全という2つの相反する傾向が引き合う危機(クライシス)が存在することを指摘した。その上で、人が精神的に幸福な人生を歩むためには、各ステージにおいて健全な傾向をのばし、不健全な傾向を小さくしなければならないと提案した。
○胎内教育:ex. スセディック・メソッド;スーザンを育てたら、すごく若くして頭が良くなったというもの
○胎児性アルコール症候群:子どもの精神遅滞や多動傾向
○胎児たばこ症候群(ニコチン):無脳症や多指症などの身体形成に悪影響。これは受動喫煙も含まされる
○他にも、強いイライラやストレスというのも母体内に特定のホルモンどばどばになるのでよくない。

次は、各発達段階。(""内はEriksonが性格づけたもの)
○乳児期:"I am what I am given."の段階。愛着(Bowlby)や基本的信頼感(Erikson)を形成していくことが発達課題になる。
 乳児期に愛着や信頼感を形成した場合、親を安全基地にして、人間関係を広げるのと同時に、外界に対する好奇心を発揮し探索行動を積極的に行うようになり、この時期の知能を発達させる。さらに親への同一視や同一化が生まれやすくなる。
○幼児前期:"I am what I will."の段階。からだの運動を支配する神経の中枢が間脳などの脳幹部から大脳に移り、また神経の髄鞘化にともない神経が速く効率良く伝導されるようになるなどの神経系の成熟により、からだを随意に動かすことができるようになっていく。「自分のからだの主人公」になり始める時期。
○幼児後期:"I am what I can imagine I will be."の段階。「自分のこころの主人公」になり始める時期。拡散的思考も育つようになる。
○児童期:"I am what I learn."の段階。大人になること(行動の学習/知識や技能の学習)を学ぶ時期。

『遺伝と環境』
○環境的要因の重要性:
生後の経験次第で、どのような発達も可能だと言いたい行動主義心理学提唱者Watson「私に生後まもない健康な子どもを何人か預けてくれれば、その子どもをどのような性格にでも育てることができるし、どのような職業にでも就かせることができる」
○遺伝的要因の重要性:
成熟の重要性を指摘したゲゼル:階段昇りを一卵性双生児に時期をずらしてやらせたら、後からやったこの方がすぐにパパッとできちゃったという成熟優位説。
○遺伝も環境も(重ならない、独立した要因と見なしている)というのはシュテルンの、輻輳説。
○遺伝と環境が影響し合うよ、というのはJensenが示した相互作用説の立場。環境閾値説とも呼ばれる。
○遺伝と環境の相互作用は発達初期においてとくに重要な意味をもつ;
・Franceアヴェロンの森で発見された推定年齢12歳前後の野生児→6年間にわたる教育を受けたが言語の獲得だけはvery hardだった。
・Gesellが示したのはIndiaミドナポールの森で発見された姉妹;アマラとカマラ
○ローレンツの刻印付けimprinting(刷り込み、とも):離巣性の鳥類は一定期間内に出会った対象に接近、追従反応を示すようになる。この一定期間を臨界期critical periodと。
○Harlow夫妻は赤毛ザルを用いた一連の実験で隔離飼育の方法をとった。おしくらまんじゅうの実験
○ポルトマンは出生児の発達状態にもとづいて、就巣性、離巣性と分類した。ヒトは生理的早産(離層性の霊長類が早産をした)と説明。他の霊長類と異なる能力である言語や直立二足歩行の基礎を獲得する時期と思って。
○気質:人の基礎的な心理過程の生得的な個人差をさす。
・トーマスとチェスはニューヨーク縦断研究を実施。気質的特徴から気質のタイプとしてeasy child(育てやすい)40%、difficult child 10%、slow to warm-up child(easyとdifficultの中間)15%いると報告

『愛着と親子関係』
○愛着と依存ー愛着理論、ボウルビィ、安全基地、エインズワースAinsworth
○愛着の形成ー刻印付けimprinting、ローレンツ、ハーロウ
○母子相互作用ー同調行動(エンドレインメント)、模倣(共鳴動作)
○愛着行動ーAinsworthはアフリカのウガンダでの観察から
・発信行動:泣き、微笑、発声など
・定位行動:注視、後追い、接近など
・能動的身体接触行動:よじ登り、抱きつき、しがみつきなど
○ストレンジシチュエーション法
愛着のパターンはここでは3つに分類
A群;回避群:母親への接近、接触要求が少なく、分離のときの泣きや再開による歓迎行動はあまりみられず、母親からの働きかけを回避しようとする
B群;安定群:母親を安全基地として新奇場面で活発に探索を行い、母親への接近、接触要求が強く、分離の時の悲しみや再会による歓迎行動が目立つ
C群;抵抗群:不安を示す傾向が強く、分離では強い悲しみを示し、再会しても悲しみや不安がなかなか慰められず反応的な行動がみられる
○愛着の発達段階
第1段階:前愛着(誕生〜生後8-12週)
第2段階 :愛着形成(〜生後3-6ヶ月)
第3段階:明確な愛着(〜2,3歳)
第4段階:目標修正的協調関係(2,3歳〜)
○漸成説と社会ネットワークモデル
・漸成説:ひとつの核から人間関係が発展するという考え方。by Bowlby
・社会的ネットワーク理論:子どもはさまざまな対象に対して、対象の機能に応じた独立の相互関係を形成するものと考える。つまり子どもの人間関係は、母との関係から派生してその影響を直接受けるものではないとされている。by Lewis

『遊びの発達』
○遊びの理論
・余剰エネルギー説(Spencer, H.):生活していくなかで余った、余剰エネルギーを消費するために遊ぶ
・気晴らし説(Kames, L.ほか):仕事や勉強をして消耗したエネルギーを回復するために遊ぶ
・生活準備説(Gross, K.):将来の生活の準備のために、ままごとなどを行う
・反復説(Hall, G. S.):「個体発生は系統発生を繰り返す」という理論から、子どもの遊びは原始時代の人間の行動に相当する
・浄化説(Carr, H. A.):生活のなかで蓄積された緊張や、抑圧された感情を発散させるために遊ぶ
・自己表現説(Michell, E. D.):仕事や勉強といった活動の中では満たすことができない、支配欲や成功感などを充足するために遊ぶ
・生物学説(Appeleton, L. E.):手足などの身体的機能が発達してくると、その機能を使用するために遊ぶ
・認知発達理論(Piaget, J.)外界の事象を自分に取り入れていく同化の過程が遊びであり、外界に自分を適応させていく調節の過程が模倣である
○遊びの価値ー自発的、喜びをともなった活動、自己効力感(自分でも周りの環境を変化させる力を持っている、という自主的で積極的な生き方への原動力)
○遊びの展開:Morrisが区分。
○友人選択の規定因ーソシオメトリックテスト(田中熊次郎)、相互的接近の要因
○遊びの発達ーPartenによる社会的参加度の発達過程
「一人遊び」ひとりぼっちで、他の子どもがいても無関係に遊ぶ
「並行遊び」ひとりだけの独立の遊びではあるが、他人と同じような遊具で遊び、一緒にはならないが他人のそばで遊ぶ
「連合遊び」他の子どもといっしょになって遊ぶ。おのおのが同じような活動をしている。年齢とともに多くなる
「協同遊び」何かを作ったり、ゲームをしたりするために組織を作って遊ぶもので、指導的地位を占めるものが現れる
○遊びの発達ーBühlerによる興味の変化に夜遊びの発達
「機能遊び」「想像遊び・象徴遊び」「受容遊び」「構成遊び」
○交友関係の深まりーギャング集団
○けんかの原因ー社会的抑止力が男子よりも強く働くために、女子では男子よりも暴力に訴えることが急減する。
 喧嘩の方法は暴力・言語的攻撃・沈黙とがあり、性別と年齢によって割合が変わる。
○集団の発達ーソシオメトリックテスト、リーダー、フォロワーの役割

『自己概念の発達』
○自他の分化
○鏡による自己認知ー鏡映像
○名前の認識ー自己の永続性
○自尊心:自分自身を価値あるものと思う心情。
○性意識ー性同一性の芽生え、性役割の理解。妊娠期間中の母親への角のストレスで、成長後に同性愛に走る傾向があることが指摘されている。
○第1反抗期ー自我意識の芽生え(3歳前後)は4-5ヶ月ほど続く。それで自己中心的な思考から一歩脱却することができる。
○関係性の理解ーおかあさんは妻でもあるのだという
○自己概念の測定ー20答法;自己概念の具体的な内容を知る方法に、「私は?」という質問に対して自由に20通りの文を作らせるもの。私的自己、公的自己
○第2反抗期ー第2伸長期(体重増加よりも伸長の伸び率が上回る)、第2反抗期(自らの独立欲求や自己主張と、社会的な事象に対する理解の未熟さや問題解決能力の不足から心理的な摩擦を起こし、反抗的な態度に出てしまう)
○現実自己と理想自己(自己の統合)ー正の理想自己(〜でありたい)、負の理想自己(〜であることを恐る)、他者自己(他者からどのように見られているだろうかと考えている自己の状態)
○自我同一性(自分らしさの発見)ー自我同一性(エゴ・アイデンティティ)の確率、第2の誕生、モラトリアム(心理的猶予期間)、自我同一性の拡散(確率に失敗し自己を見失ってしまった状態)

『意欲の発達』
○意欲とは何かー動機づけ
○知的好奇心
・拡散的好奇心:人はいつも一定の水準の刺激を求めていて、それが少なくなると回復させるための行動が起こると考えられる。何もすることがなくて退屈な時、なんとなくテレビをつけてしまうというような
・特殊的好奇心:ある特定の知識を求める好奇心。認知的葛藤を経験した時それを解消するために起こる知識を集めるような行動にみられる。
○意欲と賞罰
・外発的動機づけ:賞罰によってコントロールされた意欲
・外的報酬:賞罰のこと
○意欲と競争・協同ー競争、協同、協同学習
○自己決定(自己決定感と内発的動機づけ)
・自己決定:自分の欲求をどのように満たすかを自由に決めること
・自己決定感:誰に指示されたのでもない、自分で決めた行動のときに体験する良い気分。高い自己決定感が得られると、内発的動機づけも高まる。
○コンピテンス(有能感と内発的動機づけ)ー自信、コンピテンス(有能感)
・コンピテンス:環境に意味のある変化を引き起こすことができる力が自分にはあるという信念、感情のこと
○内発的動機づけと外発的動機づけ
機能的自律性:オルポートが呼んだ。内発的に動機づけられている行動に賞罰が与えられると、内発的動機づけが低下してしまうことがある。特に賞罰のためにやっているという気落ちが大きくなった場合に顕著。これは内発的に動機づけられていた時には自分のなかにあると感じられていた行動の原因が、賞罰という自分の外の原因に変化したためと考えられる。びゃくに初めは、ほうびのためにやっていたことがだんだん面白くなり、内発的に動機付けられるようになることもあるっていうこの現象。
○自主性
・自主性:他人の保護や干渉を受けず、自分で考え、進んで行動しようという傾向(ド・シャーム)
・自律性:Deciは、教師や親が子供の自己決定を尊重する態度で接すると、自律性の高い子供に育つことを示している
○達成動機と原因帰属
・達成行動:長い時間をかけてやりとげようとすること
・達成動機:支える意欲
・TAT:投影法の一種
・質問紙法
・原因帰属:成功失敗という結果が何によってもたらされたのかについての信念
○学習性無気力
・学習性無気力:Seligman said いくら逃れようとしても回避できない苦痛を与え続けられたイヌが、回避可能な事態に対しても無気力であったことを


ここまで書いてみて、やっぱり時間はかかる。
そして、自分の書きたいことが書けていないこと、アウトプットではなくただの書き写しになっているとういこと。それが懸念だ。
もっとアウトプットを上手にできたらいいなと思う。

結果としては国試を通過できたらいいけども、それでもテストのために勉強するほど時間をもったいなく使いたくはない。今をしっかり見て。そのために必要と思える情報を吸収して、ボードの乗り方覚えよう。
また明日。

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