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グリーンブック

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アカデミー賞を取った?という情報を聞いて見てみました。

愚かな考えだと思うんだけど映画を見るなら間違いない映画を見たい。
同じ金額を払ってみるなら質が高く、いろんなことを吸収できる映画がいい。

今人気の俳優が出てるからみんな見てるなんて映画はダメではないけど進んで見ようとは思わない。

だから最初からこれだー!って決め打ちしていつも見にいく。
今回の映画は想像を超えていた…

派手なアクションがあるとか、終盤ものすごい感動があるとかではないのだが、じわじわ来る人間味のある内容でした。

生まれも育ちもちがう2人が旅を通じて心を通わせていく。2人の距離感が縮まっていくのを感じることができる。そこに人間の奥ゆかしさを垣間見れると言う。

ピアニストとして大きな才能を持ったドン・シャーリーだったかジム・クロウ法の真っ只中で有色人種であるがために各地で差別を受ける。
どちらかというと黒人を毛嫌いしていたトニーだった。

感じたのは長く一緒にいるほど本当の心が見えてくる。そして外見ではなく、内面に視点が移っていく。
人が纏っている殻とかメッキなんてすぐにはがれるものだと。

ドンは自分の信念を貫き、トニーも賛同した。自らいばらの道を進み、人の心を変えようとするドンの志、それを実現する強い心にトニーはひかれたのだと思う。

そして、2人の関係をより強固にしたのが後半で出てくる土砂降りの雨の中での大喧嘩。トニーの発言がドンが1番心を悩ませていることに触れてしまった。ドンは車を止めろとトニーに言い放ち、大粒の雨が降る外に飛び出してしまう。止めようとするトニーに感情をぶちまける。さすがのトニーも黙ってしまう。

社会学者の宮台真司さんも言っていたけど喧嘩が人を結びつけるとこととつながり、目視で理解できた瞬間だった。

自分に最も言えることだけど人との衝突を避けてばっかりいる。上手に生きようとしている気がする。でも子供の頃のように思ったことを口にして、時にはぶつかって喧嘩してって時の方が明らかに人間らしいし、一緒にいて言いたいこと言える友達がいた。
今そんな人がいるかと言うとぱっと出てこない。せいぜい地元の友達くらい。

この映画は2人の距離感が分かりやすいので、人との付き合い方を学べる。自分という芯を持った2人がぶつかるとこんな風になるのかなと。僕は芯がまだまだ弱く、すぐ同調姿勢になる。
人それぞれでいいんじゃないという考えも相まっているかもしれないんだけど。反論もしない。
意図的にやるのもどうかと思うんだけどたぶんまだまだ余白しかなく、時僕がもっと高次元に行けた時にわかるのかなと思う。

作品としても人生の哲学映画としても心に留めておきたい。

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