【Q&A】どの言葉で発声練習したら喉を開いた発声が出来ますか?

<質問>
どの言葉で発声練習したら喉を開いた発声が出来ますか?

 また、アイウエオの母音発声って喉締めになり易いと思うのですが、
実際どうなのでしょう?
子音を発声すると喉仏が下がりますが、
母音を発声しようとすると喉仏が上がります。

ご質問ありがとうございます。

発声するときの喉の使い方についての質問ですね。

まず、発声の感覚を向上させて、それをなおかつ歌に活かしたい場合は
「どの言葉で声出しすべきか?」という考えは捨ててください。

理由は「考えるだけ無駄」だからです。

もしも「え」が喉を開いて発声しやすい言葉とします。
でも歌うときって「え」以外の言葉がやたら出てきますよね。

そうすると、頑張って「え」で発声練習しまくっても、
肝心の曲にあわせて歌うという行動をとったとき、
「え」の練習をしまくる前の状態に一瞬で戻ってしまうんです。

「え」じゃない言葉の羅列に体がついていけなくなるんですね。

だから、「どの言葉でやれば効率よく練習できるか?」というのは
考えないほうがいいです。

シャウトとかグロウルでも「オ”~~~~~ッ!!」とかだけ上手に出来る人は結構います。てかめっちゃいます。

でもその発声のままで20文字以上の歌詞を歌えますか?というと全然歌えなかったり(叫べなかったり)するのです。

目標が「え」の発声専門家になることなら別にいいのですが、
この質問者さんはもちろんそんなことはないはずです。

ちゃんと理想の響き方で歌声を発声すること、ですよね?

なので、言葉(文字)で練習するくらいなら、曲で練習したほうがいいです。

具体的な練習法についてはこちらに書いておりますので、
ぜひ参考にしてください。

https://shoohey.com/archives/350


次に、「アイウエオの母音発声って喉締めになり易い」ということについて。

確かに「い」とか「う」は特に締まりやすい音だと思います(個人差はあります)。

でもこれは自分なりに工夫する意識をもつのが大切です。
母音はまだいいほうで、日本語でもっと難しいのは「ん」です。

例えば「なン~~~~~↑↑て日だ~~♪」なんて歌があった日にゃあ大変です。

「ん」のくせに高いわ長いわでつれぇ…。
ってなります。

ここで工夫として「ぅん~~」とかにして聞こえやすく、なおかつ言葉としては「ん」に聞こえるように、自分なりに工夫する意識をしてやるしかないわけです。

ちょっと抽象的な説明だと思いますが、
この「意識」のレベルが「来月、再来月のスキルを変える」のです。

で、上手くいかないとわかってる現状から、いきなり上手く出来るようになろうと思う必要はないです。

全て段階を踏んで成長することを意識してください。

生まれたての赤ちゃんが言葉を覚える前に、文字を書くようには絶対ならないですよね?
それと同じでステップには、何事にも全部順番があります。

最終的に、ハッキリした発音でキレイな発声を目指すのは目標として素晴らしいのですが、もっと手前のゴールを意識しましょう。

具体的には「んあ~~、んい~~、んう~~」という感じに頭に「ん」とか「は」とかを小さく入れて、喉が閉まりにくくならないポイントを探します。

例えば「あ~~い~~が全て~~♪」とかいう歌詞があった場合、
「んあ~~んひ~~が全て~~」とかになっちゃってもいいということです。

もちろん、「そんなフニャッとした歌い方、俺はしたくない!」という気持ちはわかりますが、まずそこから感覚を掴んでみて、そして自分の発声を検証するんです。

すると、「あ、開いてる」というポイントがどっかで見つかるはずです。

と、いうかこういった具合に色々試して、見つかるまでやるしかない

それには個人差があるので早くコツを掴む人もいれば、遅い人もいるでしょう。
もし遅かったとしても、自分には才能がない…と悔やまないでください。

人生はポーカーみたいなもので、自分に与えられた手札(個性)でどれだけの結果が出せるか?と戦略立てて行動するしかないからです。

他人の手札と自分の手札を比較して、「あいつのほうがいいカードがある…」と嘆くだけ無駄です。
つまり、遅いも早いもない、やるかやらないか、それだけ、ということです。

周平さん、そんなのってないよ、もっと「こうやってこうして、こうすればホラ!出来た!!」みたいな話ないのかよ!

と思われるかも知れませんが、

はい、すいません、ないですww

歌の先生ではないから、そこを上手に説明できません。
だから僕の説明は大体こういった精神論でゴリ押しです。

でも僕は、この精神論(マインドセット)が結局のところ最強だって思います。
別に歌に限らず、仕事や勉強でも一緒。

考え方をしっかり見誤らなければ、選択肢をミスる確率はグッと減ります。(それでもやっぱりミスるときはミスりますから)

どうせ生きてたらどんな超人でも、120%何かしらの失敗をしまくります。
でもそのときの対応が考え方次第である程度コントロール出来ます。
つまり次の行動を変えていけるわけです。

今、質問者さんは「喉を開く発声がむずい」という結果が分かっているわけなので、つまりは「喉を開いて発声するために出来ることを考える」という選択肢が生まれているわけですね。

これはポジティブ論っていうわけじゃないですが、「出来る」と信じてやるしかないですよ。マジで。

「子音を発声すると喉仏が下がりますが、
母音を発声しようとすると喉仏が上がります」

というのも、つまりは自分が練習して導き出した検証結果というわけです。
だから「そこまで分かっている自分だからこそ出来る手段、選択肢を考え出せる!」と認識するほうがいいです。

そうやって分析と検証を繰り返し、必要と感じれば学習を取り入れるのがいわゆる「いい練習」ってわけです。
その中で少しづつ、でも着実に精度を上げていきましょう。

ちなみに…、

喉仏の位置の質問はかなり多くいただきます。

…が、ぶっちゃけ僕は喉仏の位置は一切意識したことがないので分かりません!

「なんだって?!周平さんは喉仏の移動を考えることもなく発声を習得した天才だって自慢したいのか?!」

って思わないでくださいよ。そういう話じゃないですからねw

僕は喉仏は幸い(?)意識せずにやってきましたが、
逆に、質問者さんの悩みとは違う、他のことで色々課題を感じてやっています。(今でも現在進行中です)

つまり具体的な悩み・課題は人ぞれぞれと言いたいのです。

だから僕が「あ~、そのケースならこうすればいいよ」と言えるとしたら、僕も全く同じ(もしくは近い)課題を経験した場合のみになります。

逆に質問者さんには余裕だぜ!ということが僕には「上手く出来ない…グギギ…」ということは全然ありえますからね。

だから重要なのは

「そうか、僕・私はこうやって歌えばこんなふうになっちゃうのか…じゃあどうやってこれを解決していこう」

とまず考えてください。

そして解決のコツとして「なぜ出来ないのか?」を追求することで、意外とあっさり解決することもあります。
(自分にあった練習やお手本が見つかるということです)

案外、やり方にこだわって出来ない理由を探る、ということをしない人が多いです。

やったことない人はぜひやってみてください。

以上です。


とりあえず初のnoteでの質問解答はこんなカンジですw

ブログよりちょっとラフめのスタイルでやってみましたけど、
いかがだったでしょうか?

ではまた次回。

周平





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