清水エスパルス戦レビュー その日人類は思い出した
こんにちは。次の浦和戦が終われば代表ウィークですね。湘南からは町野、谷が選ばれました。2人ともW杯に向けてレベルの高い争いに食い込んでいかなければいけませんがまだまだ成長している2人なので楽しみですね。U21の方では畑と聡が選ばれています。彼らの弾みのためにも浦和戦は勝利を掴みたいですね。
話は少し遡って劇的な結末を迎えた清水戦の振り返りです。大学の成績が出て一安心…
清水エスパルスのスタメン
清水は442。乾、ピカチュウ、北川などを積極的に補強して監督も交代。やることが整理され選手のクオリティを活かせるようになってきたと思います。誰がどう行くか、ビルドアップでどう動かすかなど相手によって少しずつ変えながら前線の個を活かす清水。タイトに寄せながら得意な形を作らせない、相手のペースにさせないことが重要でした。
湘南ベルマーレのスタメン
湘南は前節から数人変更。アンカーには再び茨田が入り平岡とタリクがインサイドハーフに。町野の相方には 阿部が入り瀬川が久しぶりにベンチスタートとなりました。清水は大変厄介なチームですが積み上げの部分では我々に分があります。相手のやりたいことを防いで自分たちがゲームを動かせれば自然とこちらのペースになる。現場での対応が重要な試合でした。
油断
序盤はお互い中盤の切り替えで目まぐるしくボールが入れ替わるシーンが続きました。このテンションの中でやはり重要なのは集中力。タイトに寄せて相手に自由を与えないことです。しかし湘南に油断が生まれます。 山原のビルドアップが引っかかり曖昧なボールに。 そのボールに対して寄せが甘くフリックされサンタナに抜け出されてしまいました。そのままミドルで先制。 ゴラッソだったとはいえこの序盤であの甘い寄せはいただけない。こういったとこを詰めていかないとですね。いくら戦術だ配置だとかいってもそれを実践するために前提にある集中力や気持ち、コンディションや技術がないと試合にならない。改めてそういったことを感じた シーンでした。まぁ崩されてないし湘南の選手も引きずることはなかったので切り替えですね。
清水の運びに対して…
清水はこのような形。サンタナをターゲットにしつつ 右サイドで作るというスタイル。原を押し上げてピカチュウが幅を取る。白崎が状況によってサポートに入り アンカーのポジションには松岡と非常に整理された形です。湘南はこちらに制限をかけれません。阿部が松岡についているのでここにプレスをかける人間がいないんですよね。町野と阿部のコンビなのでプレス強度はあまり高くない2人。普段瀬川がアンカーの番をしながらCBにもプレスをかけているのでここら辺は合うまで時間がかかったと思います。立田に運ばれて逆サイドまで展開、原が反対まで追い越し、サンタナに収められるなど苦戦しましたが最終ラインは集中して跳ね返してくれました。清水としても保持の部分で積み上げがあるわけではないのでぎこちなさやセカンドの回収がうまくいかず。切り替えの差で湘南が上回る部分も。こちらの繋ぎで 清水が引いてきたのでゲームは割と落ち着きましたね。
引いた清水に対して
清水がプレスをかけなかったのはリスクも考えてだとは思いますが1番は茨田を捕まえられなかったからかなと。サンタナとCジュニオで挟んで見るしかなかったので仕方なくラインを下げて442のブロックを形成。中央に蓋をしながらウィングバックにはスライドして対応。乾はここら辺の守備も上手かったですね。対して湘南は全体的にスイッチが入らない。外側を回してるだけで相手を引きつけたりスピードを上げて緩急をつけたりというのができなかった。清水としては横のスライドだけで良いので守りやすい。CBが運んでウィングに時間とスペースは与えられていたのでそのタイミングで動き出しをすれば十分崩せたはず。実際前半の阿部の決定機はそんな形でしたしね。緩急だったり間に入って相手のブロックから選手を引きつけたりみたいなのは阿部と中野がダントツに上手い。もっと他の選手も積極的に動いても良かったのかなという前半でした。
整理された湘南
清水はポジションを変更。ピカチュウが後ろ目に下がり5バックを形成。541のブロックで完全にスペースを消して守り重視に。孤立しそうなサンタナのフォローに乾を配置することでカウンターの起点にしようとします。 しかし湘南の前線の枚数と噛み合ってしまったことによりプレスをガッツリかけられることに。山原が広教に 捕まったシーンや鈴木がタリクに奪われたシーンなど返って湘南のやりやすい形になってしまっていましたね。
湘南のプレス強度も明らかに変わりました。FWがスイッチを入れてウィングもはっきり体を当てれるように。こちらの意識と清水のフォーメーションが噛み合い一気に攻勢に。清水としては茨田を捕まえられず引いてしまったので5枚でハーフスペースを消す、真ん中を閉じてカウンターでサンタナを孤立させないようにというのが理想でしたが瀬川も入りプレスで押し込まれてしまいました。もうひとつ起点となったのは和成の怪我により緊急で入った山本さん。運べるし縦に差し込めるしでサンタナは茨田をケアしながら山本さんにもついてかなきゃいけない。より重心が後ろになり湘南は後ろから自由に組み立てることができましたね。清水は監督交代して日が浅いのでこちらのストロングと積み上げが出せるようになればゲーム内での試合運びに差が出ると思っていました。期待通りの展開なのであとは決めるだけ!
最後の壁をぶち壊す
湘南は5バックを攻略しにいきます。前線で奪ってからの決定機、町野の抜け出し、山田直輝のミドル、セットプレーからの山本さんのヘッド…どれも最後の壁である権田が立ち塞がりゴールにはならず。池田が裏に走りディフェンスをズラしたり何度も揺さぶってクロスを上げてラインを下げさせたりカットインからミドルを打ったり…やれる手を焦れずにうっていますが清水の強固な 守備に跳ね返されます。こーゆーときには劇的な何かが必要なのです。壁をぶち壊す何かが…
湘南はラストプレー。左サイドから逆サイドに展開。 幅を使い池田が深さを取り清水は右に集中。ぽっかり空いた真ん中のスペースに茨田陽生が入ります。そしてふわっと上げたクロス…そこにいたのはバズーーーーカ!ウェリントーーーーーーーーン!!!!!!!!!! アイスタにこの男あり!高い壁をぶち壊す進撃の巨人!ラストプレーで湘南が劇的同点弾!本当に焦れずにやり続けた結果ですね。何度も何度もズラしたからこそ茨田が余裕を持ってクロスを上げれたしウェリントンが優位な状況を作れた。アーリークロスに対してのあのパワーは反則ですねほんと。ここでこの内容で負けてたら精神的にもキツかったので最低限の結果。満足はしていないけど納得はしなきゃいけないかなと思います。まだ前を向ける結果になったので次に向かって準備していきたいですね。
まとめ
コロナの影響で山口監督含むスタッフに離脱が出ています。浦和戦は監督なしですが積み上げたものを出すだけなので影響はないかなと。自分たちで修正してやり切るのみ。それだけの力はもうあると思います。
残りも僅か。全力で駆け抜けましょう。
公式サイト
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