見出し画像

マラカスの好み

Torneo internacional de Joropo, Colombia

ベネズエラの代表的音楽ホローポは、実はコロンビアでも地元音楽的に演奏されます。レパートリーも楽器も一緒で、何が違うの?と思ったので突撃。

感想としてはベネズエラのホローポをみんなが参加しやすいようフォークやポップへ変化させた感じ。ある種ボリビア音楽に近い。なのにコンクール全開なのが不思議。

憧れの「アルパの機関銃」カルロス・オロスコさんの家に泊めていただき、満喫してきました。

------------------------—



トルネオはホローポ界で有名なフェスティバル。まちの大きなモール3つ、郊外のイベントスペース、目抜通りなどを使う1週間の長丁場


ホローポの文脈のわからない人でも楽しめるミュージカルや、分かりやすい煽りがついたり。参与を促してくる。


大きなモールでは終日コンクール。コンクールというとステージっぽいが、様々なレベルの人が盛り上がってる。最低賃金が150ドル/月くらいな中、総額3,500ドルくらいの賞金が出るため、参加者はいっぱい。お金で釣る参与型、、、?

日本の最低賃金はおよそ1,100ドル/月。

審査基準は細かく書かなかったが、コロンビアのジャノでは一般にcriolloな感じが好まれる(この地域では都会でなく田舎っぽいに近い)。これはベネズエラと比べて、ただ遅れてるのではなく、参与型であるために、難しい現代奏法を避けてるのではないか。

現地に5年いるベネズエラ人マラカス奏者のjaizenさん。昨年はマラカス奏者としてコンクール1位。曰く、レガートに音をじゃらつかせるのが好まれるのがコロンビア。レガートが響きすぎないように玉を押さえる。あんまりそんな人は見なかったけど、注目してみたら違うかもしれない。

奏法としては、Aquilino Diaz “Mandarina”より古いということなのか?でもベネズエラの田舎、Elorzaとかでもこんな感じだった気がする。一度どこかのコンクールで勝ちを目指すとわかるのかも。ベネズエラのSilbonか、コロンビアのTorneoか。

アルパのカルロス・オロスコさん。90年代にアルパの奏法を細かく強いボルドン低音で、打楽器的に革命。ついた渾名は「機関銃」。

間近で聞くとまさにな爆音連打。

かと思うと歌い出す旋律は、普段から遠くを見て歌ってる彼の日常と合致する。

家でも無限に歌い、弾く。家族も全員音楽家。息子さんは今年のTorneoで最優秀アルパ奏者に。親子2代で達成は史上初。

都会で忘れられているcriollo奏法。Maria Teresa ChacinのコンサートでAlfredo Rojasさんを見た時も思ったけど、研究したら面白そう。特に上下に高く動くあたりや、レガートの使い方など。

それ以前にManuel Rangelの課題をやらねばナスが、、、

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?