『複雑性トラウマ・愛着・解離がわかる本』抜き書き

『複雑性トラウマ・愛着・解離がわかる本』
アナベル・ゴンザレス 著  大河原美以 監訳  日本評論社

行動のすべてが学習なのです。もし「失敗することは耐えがたい」と単純に思っているなら、「計画的にわざと失敗する」という課題に取り組みましょう。

P165

「逆向き自転車」に自信をもって乗れるようになったとしても、古い接続は脳の中から消えるわけではないということを覚えておきましょう。ただ背面に退いただけなのです。

P167

感覚というものは、避ければ避けるほどさらに耐えがたいものになるのです。身体と神経システムがその不快に慣れる機会が失われるからです。

P178

よりよいーしかし不確実なー新しいものに変わるのは怖いことなので、不利な状況にとどまってしまうのです。

P179

変化を必要とする部分は人それぞれです。
「こんなふうに感じることは絶対に耐えられない」と思うとき、それが変化を必要とするものです。耐えられないものが、練習を必要とするものなのです。もしきちんと整理整頓されていないと耐えられないのなら、少し乱雑にすることが必要です。もしすべてが完璧でなければ耐えられないのなら、不完全さを受け入れるためにわざと間違うことが必要です。

P179

他者の世話をするときには、たとえば100%与える代わりに80%にするというように、何をやめるべきかについて考えることも可能です。代案は具体的で詳細にイメージができ、やってみることを想像できるものであるべきで、練習が必要です。健康的な変化が起きるときは常に、根底にあるこれまでの傾向が作用し続けるので、最初はおそらくとても不快な思いをするでしょうが、時が経てば、その感覚は次第にポジティブなものになっていきます。

P186

もし何かをしようとするなら、最初の一歩は「何が起こっているのか」を理解することなのだということを意味しています。前述したように、変化は、自分を理解し受け入れるときだけに可能になるのです。多くの反応が、十分に意識できない自動的なプロセスなので、それを自然に起こるままにしておくことは状況の改善には役立ちません。

P197

気分が落ちることは必ずあるので、そのときどうふるまうのかを考えておく必要があります。進歩が確実なものになるかどうかは、調子が良いときよりもむしろ悪いときに、そのことをどう扱うのかに関係します。

P199

自分の中の「部分」は、過去の経験やそのときの自分の反応の仕方に罪悪感や羞恥心を抱えているので、自分にはよくなる価値はないと思い込んでいます。よくなるということは、これまで片側に押し込めて目を向けてこなかった人生の領域に踏み入ることを意味するので、恐怖を感じるかもしれません。

P200

自分の状態を改善し、それにかかる時間の長さも含めて、このプロセスに必要なことすべてに取り組むという決意は、「全体の心」で行う必要があります。内面にあるすべての「部分」がこの決断に同意する必要があるのです。「部分」全体が合意に達し「協定」を結ばなければなりません。

P201

たとえ「そのとき」にはできなかったとしても、「今」他者と共有することができれば、それは、そのトラウマ記憶を強力に修正する感情体験になる可能性があります。このことが、恐怖や沈黙を克服して困難を乗り越える努力をすることに価値がある理由です。とりわけ、内部に抱えている生い立ちの記憶が複雑な場合には、自分一人で取り組もうとしないことが重要です。

P204

すべての記憶が等しくアクセス可能なわけではないのです。つまり、いくつかの記憶は、その記憶があることさえわからないほどに遮断されています。 

P205


図書館で借りて読み、「これは手元に置いておきたい!」と思い、結局購入した本。去年の10月にノートに手書きで抜き書きしたものを、さらにこちらに転記(何をしているんだろう…)。

ここのところ、気持ちが落ち込んでいる。

もともと気持ちの浮き沈みは激しいほうだが、その分浮上も早く、眠れないことはほとんどない。が、今のはちょっと落ち方がキツく、昨日はうまく眠れなかった。

気持ちが落ちるたび、

気分が落ちることは必ずあるので、そのときどうふるまうのかを考えておく必要があります。進歩が確実なものになるかどうかは、調子が良いときよりもむしろ悪いときに、そのことをどう扱うのかに関係します。

というところを思い出す。

今が踏ん張り時だ。

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