とある病院での話…「接遇の5原則」って

地方の病院でのことです。
中核規模の病院での朝一番の出来事です。
地方にあり、おそらく地域密着型の病院で、施設としてはかなり老朽化しており、患者さんにも働く職員にも決して優しいとはお世辞にも言えないのです。

8時を僅かに5.6分回った頃でしたが、既にご年配の患者さんが7人団子状態でカウンターの前に居ました。
診察開始は8:30。
ただし、受付は一人の職員さんが7:30から対応しているとの事です。
何故、「密を避ける!」を率先していて欲しい施設筆頭である病院の玄関を入った直ぐそこが、3密ならぬ4密、5密の環境を呈していたのでしょうか。

その訳というのは…

コロナ予防対策の一環で、再診患者さんが受付をする再診機が今あえて使用不可にしてあるのです。来院者は全員が受付窓口で検温と問診票の記入を経なければ受診が出来ないような体制をとっているのです。

コロナ予防のための水際作戦です。

しかし、突然の厄災で、スタッフがそれに合わせて増えるはずもなく、手数だけが増したものだから、コロナ罹患陽性疑いの患者さんが居ようものなら、あっという間に受付窓口はパニックになります。

一人の陽性疑い患者さんへの特別対応にスタッフが付きっきりになるからです。
フェイスシールドと医療用手袋を嵌め、隔離エリアまで誘導案内します。

窓口の対応は、多忙と煩雑を極め、次第にスタッフの表情は険しくなり、患者さんへの言葉も厳しめになって行きます。朝のまだ、8時ならどなたへも「おはよう御座います」と挨拶をして欲しいところですが、その余裕はありません。更に言えばスタッフの半数が新人だったのです。

PCR希望の患者さんも電話問い合わせを経て来院して来たようです。

そんな中、一番の診察を終えた患者さんは会計を待ち始めます。

さあ、もう病院の受付窓口、会計窓口、支払い窓口のあるカウンターは騒然とした様相を見せています。

問題山積なことは誰の目にも明らかです。

施設のハード面の改善
現場の陣頭指揮官不在
人員不足
病院全体としての危機管理欠如

不安材料をあげればキリがありません。

しかし、このような環境下にあってただ一つだけ、誰にでも改善出来る事があります。

それこそが、「接遇の5原則を発揮する」に他なりません。
接遇の5原則とは一体何か、と言うと
・挨拶
・表情
・身だしなみ
・言葉遣い
・立ち居振る舞い
以上をどれだけ心を込めてパフォーマンス出来るか、に因るのです。

5原則は型です。
そのベースを流れるとても大切なモノがあります。それを知ることで5原則一つ一つについての理解がグンと深まります。

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