天之痕のストーリー その12

12.再び大梁、魔王砦、雷夏澤へ

程咬金との約束を果たす前に、陳靖仇はまず公山師伯を治すための薬を神農鼎で作りたい。公山夫人から渡された薬の作り方を確認すると、聞いたこともない珍しい薬の素材の名前が並んでいた。大梁に大きな薬屋があるのでそこなら売っているのではと、当初の予定通り大梁へ。

大梁の薬屋に辿り着き、購入しようとすると、運良くほとんどの素材が売られていた。しかしたった1つ、鵁肉という素材はなかった。
鵁肉は鵁鳥の肉のことだが、鵁鳥はとても凶暴な鳥だ。普段3羽の小さな鵁鳥に化けていて、その3羽を倒せば本来の鵁鳥の姿に戻る。鵁鳥を狩りに行って生還した人はほとんどいないという。ちょうど大梁の西側にある洞窟に鵁鳥が生息していて、陳靖仇たちは行ってみることに。
洞窟の最奥で、苦労しながらも鵁鳥撃破し、鵁肉を入手。

陳靖仇は神農鼎を使い公山師伯を治すための薬を完成させる。魔王砦に行こうと玉児に話すと、あなたも九五の陣で天下を得るために神農鼎が必要なのではと聞かれる。陳靖仇は師匠はそれを望んでいるが自分は興味がないことを話す。玉児は陳靖仇の素直な気持ちを知り、2人の仲が縮まった。

魔王砦に戻ると、入り口にいたのは下っ端山賊ではなく、兵士だった。程咬金は軍隊に討伐されてしまったのか、と3人は驚き、兵士に話しかけてみると、なんと秦叔宝の紹介で、程咬金は山賊をやめ、張須陀という軍人の下に付くことになったのだと言う。

中に入ると、程咬金も秦叔宝も3人との再会を喜んだ。玉児は約束を果たしましょうと言うが、程咬金は何のことかすっかり忘れていた。一対一の勝負で神農鼎の持ち主を決めることを話すと、程咬金はこんなにも自分を信頼してくれる親友や上司に巡り会えたのでもう皇帝になることに興味がない、神農鼎はそっちのものだと答える。
玉児は納得せず、勝負しなければ正々堂々と神農鼎を持ち帰れないと武器を構える。仕方なく程咬金は応戦しようとするが、大の男は女をいじめられないと話す。一方で玉児は前回の戦いは三対一で不平等だったと話し、両者一歩も譲らない。そこで秦叔宝は自分も戦えば平等だろうと話し、3人は程、秦の2人と戦うことに。

2人とも手を抜いてくれたようだが、豪傑2人の実力に3人が簡単に勝てるようなものじゃなかった。なんとか勝利した3人。雨降って地固まると言うように、程咬筋たちと仲を深めることができた。

2人に別れを告げた3人は、今度はどうするかを話し合う。薬は完成したため、公山師伯のいる雷夏澤に行くと話す陳靖仇、そんな彼について行くしかない小雪。
玉児は神農鼎を一人で持ち帰ることもできたが、龍舟で助けてくれた2人にまだ恩返しできていないと感じ、陳靖仇の師匠が無事救い出されるまでは一緒に行動することに決めた。陳靖仇は別に気にしなくてもいいのにと話すが、玉児は絶対恩返しすると頑固さを発揮。また拓跋お姉さんと一緒に旅できて嬉しいです、と小雪は話し、3人は共に雷夏澤に向かうことに。

長い日にちをかけ雷夏澤に着いた3人。しかし公山師伯の家に誰もいなかった。外で釣りをしている老人に公山師伯一家のことを尋ねると、なんと公山師伯はだいぶ前に亡くなってしまったそうだ。魔王砦に行かなければ間に合ったかもしれないのにと謝る玉児。
事情を説明した陳靖仇に、きっとほかに師匠を助けられる方法はあるはずだと話す釣り老人。陳靖仇は公山夫人のことを尋ねると、孫娘と共に大梁に移り住んだらしい。3人は再び大梁に向かう。

大梁で公山夫人と孫娘に再会できた陳靖仇。師伯を助けられなかったことを詫びるが、公山夫人は気にしないでと慰めてくれた。
師伯は陳靖仇宛に遺書を書いてくれていて、それによると、東海の島に住む仙人が道術も医術も桁違いに強いので師匠を救えるかもしれない、とのことだった。しかしこの情報は公山師伯と夫人が20年前に聞いたことなので確実に仙人と出会えるかどうかはわからない。それでも一縷の望みにかけて陳靖仇は試してみたいと思った。

海に出るには今陳靖仇たちが持っている船は小さくて向いていない。そのため船大工に改造を頼む。3日後船は完成。いよいよ陳靖仇一行は仙人探しの旅に出る。

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