天之痕のストーリー その9

9.魔王砦

魔王砦の中には秦叔宝もいた。ここで程咬金こそが混世魔王、神農鼎を奪った張本人だと判明。神器を集めると天下を得ると知って奪ったとのことだった。
玉児は単刀直入に、うちの部族のものだから返せ、返さないなら力ずくでも、と喧嘩を売り、程咬金はそんなの知ったこっちゃない、苦労したし天下を得るものだから簡単には返せない、俺様の斧捌きを食らってみろ、と喧嘩を買う。

小雪、陳靖仇、秦叔宝が仲裁していくと、下っ端山賊が登場し、兵士が神農鼎を奪いに来たと焦りながら報告した。程咬金と秦叔宝はすぐに宝物庫に向かった。
陳靖仇たちも行ってみると、そこにいたのは宇文太師と、彼の部下の解律安と韓騰だった。宇文太師は二人の部下に神農鼎を持ち帰るよう命じると、その二人は神農鼎と共に瞬間移動によって消えた。
宇文太師の言葉遣いに違和感を覚えるが、しまいには陳靖仇たちが自分をここまで案内してくれたと言い出す始末。宇文太師もさっさと消え、残された陳靖仇一行は弁明するが、怒り狂った程咬金はそれを聞き入れようとせず、戦闘へ。

さすが混世魔王の名は伊達ではなくとても強かったが、それでも三対一のため陳靖仇たちの勝利となった。程咬金は秦叔宝になんで助太刀しないのかと怒ると、冷静になれ、これは分かりやすい罠だ、となだめられる。そもそも宇文太師も部下の二人も言葉遣いが明らかにおかしく、なにより陳靖仇たちがほんとに隋軍の者なら、このやり方では味方を死に追いやるようなもの、さすがにありえない、と。

程咬金はそれでも陳靖仇たちの潔白を信じないでいると、玉児がまず自分たちのせいで神農鼎が奪われたことを謝罪し、こう続けた。15日間以内必ず神農鼎を取り返して魔王砦に持って来る、それで潔白を証明する。さらにその時玉児と程咬金が一対一の勝負をし、神農鼎は勝った側のもの。秦叔宝の口添えもあって、程咬金はそれを了承した。

程咬金(てい こうきん)、秦叔宝(しん しゅくほう)
二人の豪傑。程咬金は混世魔王の異名を持つ義賊でもある山賊の親分、秦叔宝は彼の友人で頭脳派。

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