『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』を見るべき3つの理由
日本では去年3月に公開された当作品を、Amazonプライム・ビデオにあったので、今頃ながら見てみた。
めちゃくちゃ素晴らしい作品、というわけではないけれど、良作だと思った。
見るべき理由①
『メリル・ストリープのエレガントな演技が美しすぎる!』
今年で70歳(!)を迎える"映画史の頂点に君臨する"メリル・ストリープは、女優としてアカデミー賞歴代最多となる21回のノミネートと、3回の受賞をしている。
今作では、亡くなった夫に変わって巨大メディア・ワシントンポストのトップになったキャサリン・グラハムの"弱さと強さ"を見事に演じている。
その演技は美しいと言って間違いない。
メリル・ストリープを見るだけでも今作を見るだけの価値はある。
そして、もちろん他の役者も素晴らしいんだけど。
見るべき理由②
『割と分かりやすいストーリー』
ベトナム戦争が勝てそうにないっていうことを隠してきたアメリカ政府と、その事実を世の中に公開しようとする大手新聞たちの戦い。
それだけ分かれば、とりあえず良いような作品になってる。
あと、ウォーターゲート事件だけは知っておいた方が良い。
ただ、なぜ最初にスクープしたNYタイムズからの視点を描かなかったのか、ワシントンポストの役割が薄く描かれているっていう不思議さは残る。
見るべき理由③
『男性社会の時代で生きる女性たちを表現した2つのシーンが素晴らしかった!』
これが今作で最も素晴らしいところ。
今作では、メリル・ストリープ演じるキャサリン・グラハムに、女性たちが尊敬や憧れ、希望を込めた眼差しを向けるシーンが2回ある。
この2回のシーンは共に長さにして数秒なんだけど、意図的に演出されていて、特に2回目のシーンがとても美しいのだ。
ペンタゴンペーパーズが実際に問題になったのは1970年代。
この時代はまだまだ男性社会のはずで、女性の地位は今ほど確立してなかった。
今作でも会社や会議で男性たちに囲まれながらも新聞社のトップとしてたち振る舞うグラハムの姿が描かれている。
そういう男性社会の中で活躍するグラハムに女性たちが羨望の眼差しを向けるのは当然で、そういう眼差しが当時本当にあったか無かったかは別として(グラハムが世間に知られるのはペンタゴンペーパーズ事件の後の方)、作品の演出としてはとても素晴らしく、今作のベストシーンだと思う。
そういうことで、『ペンタゴン・ペーパーズ』ゆる〜くオススメです!
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