2大会全勝優勝!パルキアについて
今回は直近のユーザー主催の大会(80~120人規模)で優勝...2回、準優勝...1回(個人戦績 通算24勝3敗)することができたパルキアのデッキについて全文無料で書き記そうと思います!
現在はシティリーグの開催期間内であり、週末には横浜CLも控えているため、出場される方々のお役に少しでも立てるなら幸いです。(当人はCL抽選落ち、シティは新パック発売後にしました...涙)
直近の大会に持ち込んだデッキとマッチングはこちらになります。
記事の推敲はあさまる。(@asamaru_poke )に手伝ってもらいました。
■デッキ構築
パルキアを使ったことのある方なら共感いただけるかと思いますが「ふつうのつりざお」「ともだち手帳」「ツールスクラッパー」「キャンセルコロン」「ダンデ」などなど、採用したいカードを挙げ始めると切りがありません。結局「クロススイッチャー」型はどうなの?「ボスの指令」「カイ」の枚数は?などの疑問も山積みです。
私自身もこれらの疑問に対し、自分の構築が答えだと言い切ることはできません。逆に言えば、それだけの選択肢があり、構築に幅があることがパルキアの強みとポジティブに捉えることもできます。
その上で、私が構築する際に大事にしていることは、序盤の立ち上がりと展開で躓かないためのカード、中盤以降にデッキのパワーを上げ強く使えるようになるカード、終盤に捲るための手段となるカード等、これらの採用割合とどこにその比重を置くかです。
極端な例ですが、後攻で写真のような初手だったとします。
この手札の場合、「カイ」から動き出せますが、これが「カイ」の3枚目を減らして「ダンデ」と入れ替えており、この1枚が「ダンデ」だった場合、事故負けしてしまうケースが発生します。
次にこのような手札
この場合「ツツジ」を「カイ」の4枚目にしておけば立ち上がりで躓かなかった。というような話です。
前回、クワガノンデッキを紹介した記事の中でも同じことを書いたのですが、回りさえすれば戦い方次第でなんとかできてしまう程のパワーがあるデッキにおいては、中盤以降に強いカードを増やしてしまったがために事故負けするような事態を避けるべきだと考えています。
もちろんデッキが回ることだけを考えればいいのかと言われるとそういうわけではなく、前述したカード達のバランスと、デッキが事故無く回った時に力を発揮するカードにどれほどの枠を割くかが構築の別れ目だと考えています。
ここまでの説明を踏まえ、私の場合は下記のカードを優先して採用しました。
・「インテレオン(特性クイックシューター)」
「インテレオン(特性うらこうさく)」を差し置いて「ジメレオン」から進化させるのは多少ハードルは高いですが、持続的にダメカンをばら撒けること、「回収ネット」により再利用が可能なこと、げっこうしゅりけんとの噛み合いの良さ等、「こだわりベルト」や「ダンデ」とはまた違う多彩な使い方ができます。そのため、あくうのうねりで届かないダメージ量の補助として採用するカードとして、これが1番優秀だと考え優先しました。
・「頂への雪道」「シンオウ神殿」&「ツツジ」
各対面でのプレイングで度々登場しますが、劣勢なゲームを唯一ひっくり返すことができる現環境必須級のカードです。手札の例で挙げたように「ツツジ」が「カイ」だったら、なんてことは練習も含めて当然何度も遭遇しましたし、皆さんも経験があると思います。ただそのリスク以上に負けを勝ちにできる可能性があるリターンの大きいパワーカードであるため必要だと考えます。
また「シンオウ神殿」ですが、相手の「頂への雪道」を張り替えるカードとして「トレーニングコート」1枚では心もとなく、「頂への雪道」が効かないデッキに対し「ツツジ」と組み合わせるカードとして優秀です。(例...「裏工作アルセウス」「アルセウスジュラルドン」「レジギガス」「ミルタンク」「サンダース」等々)
・「やまびこホーン」...採用率も高く述べるまでもないですが、替えの効かないゲームの決め手となるカードです。
・「クロススイッチャー」
私が「ボスの指令」複数枚投入や「こだわりベルト」+「ダンデ」で正面突破をする形ではなく、「クロススイッチャー」型を使用している理由は、とにかく「カイ」が序盤はもちろん、中盤以降もデッキを回す上で必要だと感じているためです。
このカードにサポート権を使いたいため、相性の良い「クロススイッチャー」を選択しています。ちなみに4枚派です。4枚であれば1枚素引きできる確率も上がり、うらこうさく等で1枚持ってくるだけで「ポケモンいれかえ」にも「ボスの指令」にもなるためです。
またこのカードを4枚採用していることもあり「博士の研究」は噛み合いが悪く不採用にしました。個人的にはデッキの回し方次第で「カイ」だけで事足りることが多いと考えており、「クロススイッチャー」を筆頭に「やまびこホーン」などのゲームを決めるカードをトラッシュしたくないのが主な理由です。
冒頭で挙げたカードが不採用の理由については、「ふつうのつりざお」...ポケモンとエネルギーを無駄遣いしなければ良い。「ともだち手帳」...サポートを打つタイミングを決めて使えば採用枚数で事足りた。「キャンセルコロン」...「マナフィ」がいたら「かがやくゲッコウガ」で攻めないサイドプランで戦えばよい。「ダンデ」...「インテレオン(特性クイックシューター)」で賄える。等々、個人的にはプレイングである程度カバーできると考えており、カバーしきれないカードを優先して採用しております。
またこれらのカードはパルキアを理解しているプレイヤー同士がお互いにデッキが回っている前提で差を分けるカードであると考えています。実際に大会で出くわす場面は少なく、デッキの再現性と天秤にかけての采配です。
パルキアに限らず起こる事故負けが、低い確率でたまたまそうなってしまった(運が悪かった)のか、それとも事故ではなく再現性が低かっただけ(構築が悪かった)なのかを見極めることは、ポケモンカードのデッキを構築する上でとても大切だと考えています。
■各対面でのプレイング
ここからは環境での使用率が高い各デッキに対するプレイングを記載します。細かいデッキの微調整に時間を費やしてしまうよりは、実践を通して対面ごとの戦い方を理解し深めていったほうが、正直なところ勝利に直結しやすいのではないかと思っています。
VS ミュウ
この対面は「大きなおまもり」がキーカードになります。「パルキアVSTAR」を2回押し付けて、1発で倒される×2回を許さないことを意識します。
また「フュージョンエネルギー」が付いたポケモンは倒せるうちに倒しておきましょう。「フュージョンエネルギー」4枚からのメロディアスエコーは絶対に通してはいけません。このダメージが通ると「パワータブレット」を温存されてしまい、最初に述べたプランが破綻します。
余裕があればゲーム中盤は、本命である「頂への雪道」の通りを良くする目的で「シンオウ神殿」をプレイし、ミュウ側に貼り替えを要求しましょう。ここでスタジアムを消費させておくことで、最終奥義「頂への雪道」&「ツツジ」の祈りが天に届きやすくなります。相手の「ミュウVmax」2体が育ち切る前にサイドを取らせ、最終奥義と合わせ無傷の「パルキアVSATR」を押し付けるプランも頭の片隅に置いておくと役に立つかもしれません。
VS パルキア
ミラーマッチは激しいサイドの取り合いになります。相手の場に「パルキアV」に加えて「メッソン」が出ている状況では優先して「マナフィ」を置きましょう。油断しているとげっこうしゅりけんが飛んできて場が崩壊します。
逆に相手が「マナフィ」を置けていない場合は、積極的にげっこうしゅりけんを狙って、相手の「メッソン」を倒しにいきます。
またこれは対VSTARデッキ全般に言えることですが、進化する前に倒せるのであれば「ボスの指令」or「クロススイッチャー」で倒す。それが不可能な場合は、「インテレオン(特性クイックシューター)」を優先的に立てることを意識し狙います。
サイドレースが有利な状況であればそのまま押し切り、不利な状況であれば最終奥義の出番です。
「頂への雪道」&「ツツジ」(相手の「パルキアVSTAR」を倒せるorエネの付いていない「パルキアV」を「クロススイッチャー」で呼び出せるタイミングがベスト)で祈りを捧げましょう。
このプレイで実際に練習段階でも何度も不利な状況を逆転させ、逆に食らってしまった時は有利に進めていたゲームをひっくり返されました。多少運頼みになってはしまいますが、これ以上にミラーマッチを制するカードを私は知りません...。
「ツツジ」に関しての詳細は後記で述べておりますので、そちらをご参照ください。
VS裏工作アルセウス
ベンチを絞ってきたらげっこうしゅりけん、「マナフィ」を置いてベンチを広げてきたら「パルキアVSTAR」のパワーで攻めます。
「チェレンの気配り」を複数回打たれるとサイドレースに勝てないため、進化する前に「ボスの指令」or「クロススイッチャー」で「アルセウスV」を倒していきます。それが不可能な場合は、「インテレオン(特性クイックシューター)」を優先的に出して、バトル場の「アルセウスVSTAR」にワザによるダメージを与えながら、ベンチで控えている「アルセウスVSTAR」にダメージを与えながら戦います。
また、このデッキは特に「セイボリー」を意識しておく必要があり、その注意点に関しては後記で述べております。
ベンチを絞ってくる「アルセウス」系統のデッキ(例...「アルセウスジュラルドン」「アルセウスコケコ」)に対しては、先2スターポータルで「パルキアV」に水エネルギーを張る+「こだわりベルト」のハイドロブレイク 230で「アルセウスVSTAR」に進化される前に倒すことができるのも念頭に置いておくと良いでしょう。
VS アルセウスジュラルドン
「ジュラルドン」を縛ろうとしたり、倒し切ることができないのに先にダメージを与えようとして「ボスの指令」「クロススイッチャー」を無駄に消費すると負けに繋がるのでやってはいけません。
基本的に序盤に優先してバトル場に出てくる「アルセウスVSTAR」から倒すことで「ジュラルドンVmax」の2体目を育てられたり、「すごいきずぐすり」用の余分なエネルギーを張られないようにします。
また、「アルセウスVSTAR」「ジュラルドンVmax」を倒せるタイミングで「インテレオン(特性うらこうさく)」のアクアバレットを使って、相手のサイド2-2-2のプランに1を挟みます。倒せるタイミングというのが重要で、無暗にアクアバレットでダメージを与えても「すごいきずぐすり」でなかったことにされます。
この「すごいきずぐすり」を使用されるか否かが勝敗を分けるので、使われそうなタイミングに合わせて「シンオウ神殿」や「ツツジ」で妨害します。
また先ほど裏工作アルセウスの項目でも記したように、ベンチを絞ってくる相手には「パルキアV」のハイドロブレイクを狙えるよう準備しておきます。
実際に冒頭で紹介した大会の決勝戦では「やまびこホーン」&「ボスの指令」で「アルセウスV」をトラッシュから一気に呼び出し、クイックシューター+ハイドロブレイクで倒して勝ちました。
VS レジギガス
経験は少ないですが、相手側がパルキアVを倒せるための要求がそれなりに高いため有利寄りと考えています。
「レジギガス」や「レジエレキ」に気を取られがちですが、2枚採用が多い「レジロック」「レジアイス」「レジスチル」を狙うのが良いと思います。
「シンオウ神殿」はタイミングを意識せず張ってしまうと簡単にスタジアムで上書きされてしまうため「ツツジ」が打てる時を待ちましょう。
序盤から「レジエレキ」がすぐにワザを使ってくることはあまり無いため「パルキア」で攻め、後半はサイドレースで不利をとらないよう「パルキアV」を無駄にベンチに出さずに「インテレオン(特性うらこうさく)」で戦いながら「シンオウ神殿」&「ツツジ」で相手がサイドを進めることができないターンを作り出すのが理想です。
VS ミルタンク系統のデッキ
さまざまなデッキとの組み合わせがあるため一概には言えませんが、共通して「インテレオン(特性うらこうさく)」を早い段階で育て攻めます。その際にこちらのベンチを絞るor「大きなおまもり」で「インテレオン(特性うらこうさく)」がけちらす2回で倒されないような盤面作りが重要です。
相手が他にベンチに置いているポケモンにもよりますが、「ジメレオン」のみずきりor「マナフィ」のみずかけ+「かがやくゲッコウガ」のげっこうしゅりけんで倒しにいけることも念頭にプレイすると良いでしょう。
VS 弱点対面
現環境で見かけるポケモンはこんなところでしょうか。「カプ・コケコ」以外は補助なしで「パルキアVSTAR」を1発で倒すことができないことや、非Vのポケモンに対しては「かがやくゲッコウガ」や「インテレオン」で戦うことができることから、サイドレースの観点からも必要以上に警戒はしておりません。
またこの手のデッキは現2強と言われるもう一方のミュウに太刀打ちできなかったりと、勝ち進むほど当たらなくなるデッキタイプでもあります。
対面した場合は、「かがやくゲッコウガ」や「インテレオン」での攻めを組み込みながら戦いましょう。
■注意するカード
●セイボリー
採用が見込まれるデッキ相手には常に意識が必要です。一度の攻撃で相手のポケモンを倒せるためのダメージを出す必要がない場面では無駄にベンチを展開しないこと、加えて「マナフィ」は不要な対面でも簡単にトラッシュしない(「クイックボール」や「ハイパーボール」のコストとしても)ようにしましょう。
特にゲーム後半にベンチを展開する際は、あくうのうねりの打点を上げるためとはいえ「パルキアV」を余計に出してしまうと、「ボスの指令」等でバトル場に呼び出されサイドの2枚取りを許してしまったり、にげることができない状況を作られ逆転を許してしまう可能性があります。
そのため、にげるためのエネルギーが1であり、サイドも1枚しか取られない「かがやくゲッコウガ」「マナフィ」「メッソン(特に役割のない4枚目)」を無暗にトラッシュしてはいけません。
●ツツジ
各対面でのプレイングの項目で全てのデッキに対して逆転するプランとして紹介しましたが、もちろん相手側からも使われることを想定しておきましょう。
ベンチのメッソンラインをできる限り「メッソン」「ジメレオン」がそれぞれいる盤面を作っておくことはもちろんのこと、序盤に「クイックボール」でなく「レベルボール」を使用して「メッソン」を持ってきたり、「クロススイッチャー」を狙えるところで「ボスの指令」を使ってしまうなどのプレイはできるだけ避けます。
また、1-1-2-2でサイドを取らないといけない相手に対して、サイドを1-2と先に取り進めてしまい早い段階で「ツツジ」を打たれる状況を避けるため、1-1で取り進めるプランも念頭に置いておくと良いでしょう。
特にミラーマッチで活用できる裏技?として、相手がスターポータル未使用の状況で、次のターンに「ツツジ」を打ち込んできそうなタイミングでは、自ら「頂への雪道」を張っておきます。すると相手はスターポータルを使用するためのスタジアムの貼り替えをが必要となり「頂への雪道」を絡めた「ツツジ」をプレイすることが難しくなります。この嫌な2択を迫った結果、相手がスタジアムを張り替えた上での「ツツジ」であれば、うらこうさくに繋がるカードのみならず、「かがやくゲッコウガ」が場にいる時では「水エネルギー」さえ当たりのカードとすることができます。「クロバット」「ネオラント」を採用している方はより山札の当たりカードを増やすことができます。
■最後に
ここまで読んでいただきありがとうございました。何か少しでも自分の知っている知識を書き記そうとnoteにしましたが、半分も伝えられなかったです...。
特にこのデッキは豊富なアタッカーと裏工作による多彩な選択肢からその場の状況に合わせて戦うことが多く、セオリー通りのプレイばかりではありません。(それがこのデッキの強みでもありますが)
少しでも書いてあることに共感いただけたり、参考になったと思っていただければ、こちらのnoteと記事冒頭のツイートに「いいね」をいただけると今後の励みになります!
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