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国内/世界のプレイヤーランキングの算出方法と所感

日本時間の1/14にスマブラの世界プレイヤーランキング(通称PGR)、1/15に国内プレイヤーランキング(通称JPR)が発表されました。結果としては、PGRは圏外で、JPRは22位でした。

これらのランキングは僕らプレイヤーにとってだけでなく、観戦者やスマブラという業界に注目している人にとっても面白いものだと思います。PGRを制作して頂いたPGstats(Twitter:@pgstats)、JPRを制作して頂いたHarukiさん(Twitter:@harukisb)には感謝です。ありがとうございます。

プレイヤーランキングが発表された場合、多くの人にとっては上から眺めて「こういう強さの順なのか」と感じるだけだと思いますが、実際にはランキングを決める裏側のロジックはこれら2つのランキング間でも大きく異なりますし、ロジックが違えば出力される結果も異なります。

今回の記事では、これらランキングについてそれぞれどのような指標が重視されているか、それに対する僕個人の感想、更にプレイヤーとしてこれらのランキングにどのように向き合って行くかを記します。

PGRの特徴、重視される指標

PGRは公式が発表している資料がありまして、詳細に僕もすべてに目を通してるわけではないのですが簡単に説明すると

①期間内で出場した大会のランクと獲得した順位の合計
②期間内で出た大会における各プレイヤーへの勝敗

①と②がどちらも同じくらいの割合で重視されているようです。②は細かく言うと

②-1.PGRのTop50の相手への勝率
②-2.PGRのTop50圏外の相手への勝率

この2つが大きく重視されているように思います。今までの話をまとめると、高いランクの大会で高い順位を獲得し、Top50に入る相手に多く勝ち、Top50圏外の相手にはなるべく負けないことができれば高い順位が期待できます。

JPRの特徴、重視される指標

今回のJPRは今までと同様、ランキング発表ページの「ランキングの算出方法は?」に記されている通り

①期間内で出場した大会のランクと獲得した順位の合計(ポイント上位の4大会のみが計算対象)

がランキング算出の指標になっています。つまり、JPRにおいては沢山大会に出て、良い順位の大会を少しでも増やすことが高順位獲得に繋がります。

PGR、JPRの大きな違い

ここでランキングシステムを見るうえで一個重要な論点として、「減点があるかどうか」というものがあります。改めてランキングを決める指標を整理すると

①期間内で出場した大会のランクと獲得した順位の合計
②期間内で出た大会における各プレイヤーへの勝敗
 ②-1.Top50の相手への勝率
 ②-2.Top50圏外の相手への勝率(負け数)

このようになります。①は加点方式なのに対し、②は減点が存在します。ここに大きな違いがあります。

これは野球で言うところの、①が本塁打数や打点等の積み重ねの数値に対し、②が打率や出塁率等の数値と似ていると思います。

JPRでは①のみが対象となっているため、打席数に多く立つことがメリットしかないのに対し、PGRは②も対象となっているため、打席に立って凡退すれば数値は下がります。

これは、日本や世界のトップランカーにとっては取るに足らない違いですが、ランキング入りスレスレの人にとっては僅かかもしれないけど、大会出場に影響を与える要素になります。

PGR入りを考えるにあたって、日本の大会をどのように捉えるか

上でも述べた通り、PGRには減点が存在し、PGR圏外の人に多く負けるとランキングは下がります。

上記指標の②だけを考えるのであれば、正直関東地方以外で、かつPGRランカーがごく少数(もしくは0人)の大会は多くがプレイヤーにとって分が悪いものになる可能性があります。

誰に勝ってもPGRランカーはいないためポイントは上がらず、負ければポイントが下がるからです。

また、これは感覚的な話ですが、日本の大会は海外の大会と比べ、PGRに入ってないわりに実力が高いプレイヤーが特に関東以外の地方に多く、その点も効率的ではないと思うところはあります。

一方、①の指標はPGRでもJPRでも共通している加点方式の指標で、そもそもここのポイントがないと何も始まりません。「②の指標の減点を気にして大規模大会だけ出よう」と考えても少ない大規模大会で結果を残せなければ何も生まれません。

その点で、期間を通してみればそれほど関東プレイヤーの首都圏以外の地方への遠征が減るとは思ってないです。何よりみんなランキングだけ気にしてスマブラをやっているわけではないというのもあります。

一方、期間の最後に「もう十分ポイントを稼いだし、ここで下手に大会に出て減点されるくらいなら出ない方がいい」と判断する人は勿論出ると思います。

これは野球で言うところの、シーズン終盤に首位打者争い、3割の当落線上にいる選手がベンチに下がったりするのと同様です。

今回のPGRで言うなら、「防御率が低いピッチャーに打ち取られたら打率がぐんと下がる」みたいなもので、そうすると野球でもシーズン終盤だけじゃなく、主力選手がエースピッチャー相手でしか出てこないという状況も考えられますよね。

PGRの計算ロジックは大きな変更がなかったようですが、今回負け数も指標として大きいということが(少なくとも僕は)初めて分かった以上、上記の野球で見られる状況は発生してもおかしくはないと思います。

無論、JPRのみを気にしているプレイヤーはとにかく多くの大会に出た方が良いということは少なくとも現段階では変わりありません。

追記:あともう1つ、ここまで各プレイヤーへの勝敗が重要視されるなら、今後今まで以上に出る大会の全ての試合に全力を注ごうと思いました。

手を抜こうと思って抜く試合があったわけではないけど、人間なんで外的要因がないと精神面の変化に大きく左右されることはあります。

こういったランキングシステムがある以上、少しの負けも許されないので今まで以上に少しでも多く勝ちたいという気持ちにはなりました。

今後のアクションについて

前期ではPGRの対象大会に10回出ましたが、これは7~8回くらいに抑えようかなとは僕自身は思っています。そして減らすのは関東以外の地方での大会です。

これは、「ポイント上不利に働く可能性を恐れて」というよりは、単純に一回の遠征にかなりのお金をかけてる自分にとって、「ポイント上あまり大きくない上に下がるリスクも大きい大会にも見境なく参加している現状を見直す」といったニュアンスの方が近いです。

ここまで書いておいてですが、別に僕もランキングばっか気にしてるわけではなく、気にするのはシーズン終盤だけです。強い人に勝って、今まで勝ってた相手に負けないようにすれば結果的にランキングも付いてくると思うので、そんな感じでこれからも頑張ります。

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