Attachment-愛着形成-: 5. 違いを受け入れ、認める力 (3)

初対面の人とポジティブに接することができる人間になるために必要ような経験は幼少期の保護者との関係性だと長く発達心理学の世界では言われている。

保護者は、父親でも祖父母でも誰でも愛着形成をもたらすことができるのだが、特に母親との愛着形成が影響を与えやすいということが知られている。

愛着形成の強さは、

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1. 時間(どれだけ一緒に過ごすか)
2.質(どれだけ肯定的に接するか)**

の2点が影響をし、その強さによって以下の4つに分けられる。

1. 安定型
2.回避型
3.抵抗/両価型
4.混乱型

ここでは、それぞれの型の特徴を細かく説明はしないが、基本的に1(安定型)以外は全て不安定な愛着形成だとみなされる。

不安定な愛着形成には以下のような傾向がある。
・いつも人間関係でトラブルになったり、悩むことがある
・いつも目の前の人に「自分は嫌われているんじゃないか」と気になる
・人と親密な関係を築くのが億劫で、人づき合いが希薄
・目の前のことや起こっている出来事に本気になれない、関わりたくない
・恋愛に依存的

そして、保護者から肯定的に長い時間を一緒にした子供は大人になってからも、自分自身の存在価値に自信を持ち、人と積極的に接し、チャレンジをする人間になる。

この幼少期というのは、具体的に3-5才を指すのだが、ここで疑問になるのはこの時期を過ぎるともう安定した愛着形成を手に入れることは不可能なのか?ということだ。
歳をとるごとに強い愛着形成を結ぶことは難しくなっていくと言われているのだが、俺は歳をとって認知的領域が発達したからこそ可能になる愛着形成が可能になるように思えてならない。
そこんとこを見ていこうと思い本を読んでいるのだが、これの分析にはけっこう時間がかかりそうだ。なので、このIBシリーズ(今名付けた)は少しお休みして、何か他のことを明日からは書こうと思う。