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ドラフト指名予想2020【広島編】

本来ならパ・リーグ5位の日本ハムの順番なのですが、筆者が仮想ドラフトで日本ハムを担当しているので、戦略を隠す意味もあり、また指名振り返りと合わせて記事にしたいこともありで、日曜日以降に記事化しようと思います。

補強ポイントの考察

広島の編成的にまずいところはざっくり言うと1点。3連覇を達成した黄金時代から投手・野手ともに世代交代ができていないことです。ドラフト指名のポイントはそこです。
先発投手はエース大瀬良の怪我が誤算でしたが、そこに野村やジョンソンの不振も重なりました。九里や遠藤が奮闘し、森下が新人王級の働きを見せて何とか踏みとどまった感がありますが、以前から(筆者に)指摘されていた先発投手の少なさが露呈しました。森下を指名しておいて本当によかったですね。2軍でも投球回数が多いのは中堅どころで成績もピリッとしないので、気合いを入れて改善に取り組まねばなりません。
リリーフも3連覇期の酷使が祟って、あの頃の主力がすっかり消えてしまいました。近年のドラフトで立て続けに指名してきたノーコンパワー右腕のうちの数名が1軍で投げられるまでに成長しましたが、まだ敗戦処理要員といったところ。島内やケムナ、左腕では塹江あたりがよく投げ、速いだけあって高い奪三振率を残せたのは明るい話題ですが、勝ちパターンがスカスカの状態です
野手はタナキクマルに代表されるように、センターラインの選手の攻守にわたる貢献度の高さが大きな武器でした。このうち丸→西川の入れ替えは成功しましたが、タナキクは未だ健在。健在と言ってもずっと試合に出ているだけで、攻守ともにあの頃の輝きは無くなっています。それでもほとんどの試合で2人が二遊間のスタメンで出場し、途中交代の試合すらほとんど無いのは、代替候補の弱さもあるのだと思います。いい加減タナキクを休ませてあげようという気になるように編成したいです。ただ、投手に比べればガチガチの即戦力の必要性は低いかと思います。一塁では松山、三塁では堂林と中堅・ベテランが元気。特に堂林の復活は涙がちょちょぎれます。”先祖返り”感はこの際見ないでおきましょう。
捕手は坂倉が出番を増やして結果を残し始めています。ただ、石原慶幸が引退を表明したので、頭数を補充してもいいかもしれません
外野には鈴木誠也がいますし、西川も怪我が無ければ素晴らしい打撃を見せます。さらに今季はピレラもいて、大盛が伸びてきて、長野も随所で活躍しました。むしろ、外野は2軍にトキメキを感じないので、良い素材の高校生を指名するのもいいでしょう。

指名予想・オススメ選手

1位入札は早川隆久(早稲田大)が無難でしょう。左腕を育てられない球団で、実際に先発では床田とジョンソンしかいませんので、今年のNo.1投手にいかない手はありません。ハズレでも投手狙いが良いでしょう。早川と同じ左腕先発であれば山野太一(東北福祉大)、鈴木昭汰(法政大)、藤井聖(JX-ENEOS)なども上位候補。個人的にプロで見たい森浦大輔(天理大)や山本一輝(中京大)も推しておきます。リリーフ候補にはスピードや決め球を求めたいので、宇田川優希(仙台大)や木澤尚文(慶応大)、あるいは平内龍太(亜細亜大)などが挙がります。しかし、できれば既存の選手とかぶるようなノーコンパワー右腕は避けたいなと思います。飛び抜けた能力は無いもののバランスが良くてタフな投手、祖父江や谷元や玉井みたいな投手がいい、というか筆者は好きです。ただ、大学生も社会人も多くの公式戦が中止・無観客になり、どういう選手がそのタイプか見極められていません。変則フォームという点で川瀬航作(日本製鉄広畑)や、左で変則の中道佑哉(八戸学院大)あたりは独自色というか唯一性が出ます。
二遊間はまず守備力が無いとレギュラーになるのは難しいポジションです。元山飛優(東北福祉大)であれば攻守ともに評価が高いですが、2位まで残るかはかなり微妙。守備力では小川龍成(国学院大)や矢野雅哉(亜細亜大)、上川畑大悟(NTT東日本)などが有力候補。田中広輔と丸被りな感じがしますが、中野拓夢(三菱自動車岡崎)は今年の社会人No.1ショートと評価されています。
外野の素材選手は打撃も良い来田涼斗(明石商業高)や細川凌平(智弁和歌山高)、抜群の脚を持つ奥野翔琉(明徳義塾高)のようなセンタータイプを指名できれば、将来を見据えた時に非常にありがたいです。西川僚祐(東海大相模高)や石川慧亮(青藍泰斗高)のようなスラッガー系も浪漫があって楽しみが大きいです。そんな高校生外野手の中でも最も推したいのは「鈴木誠也2世」とも言われる元謙太(中京高)。2年夏の甲子園で満塁弾を放ったパワー、投手をすれば140キロ超を記録する肩、さらに最後の夏はショートを守った身体能力。無限の浪漫を持った選手で、一部では1位候補とも言われています。まさにその鈴木誠也がいる球団で花が開けば…

総括

去年にしろ今年にしろ、負けるべくして負けていると言っても過言ではない編成をしているので(ここまで揃って不調になるとは思いませんでしたが)、かなり気合いを入れて、考えて指名をしなければなりません。間違えても、ノーコンパワー右腕を”育てられる”と勘違いするような指名をしないこと(もちろんパワー系右腕を指名するなということでありません)。鈴木誠也がいる間に悲願の日本一を達成しましょう。

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