2024年CL愛知オープンリーグの振り返り
目次
第1章 はじめに
はじめましての方ばかりと思います。スタンダードよりエクストラの方が好きなアルバートと申します。神奈川で活動をしています。よろしくお願いいたします。
もともと遊戯王プレイヤーだったこともあり、広いカードプールからデッキを作ることが好きで、エクストラの方をメインとしています。ただビルダーとしての力は高くないため苦労ばかりです。
執筆時点でCL愛知が終わり早2週間が経ちました。すでにエクストラの話題も収まり、ポケカの話題は新発売の「変幻の仮面」で登場したドラパルトex一色に塗り替えられました。筆者としては、レジドラゴVSTARのワザマシンが1つ増えたという認識ですが、世間では違うようです。
そういう意味では環境がすでに移り変わり始めているポケモンカード環境において、24年CL愛知時点での振り返りをするならこれ以上遅いのはなー、と思い立ったため筆を執りました。駄文とはなりますが、お付き合いいただければ幸いです。
最後の有料区間は自分の反省文なので購入は不要です。
振り返りに関する全文は無料です。
第2章 23年CL愛知の結果
まず24年を振り返る前に、23年CL愛知の結果を振り返ります。
図2.1は23年CL愛知のベスト16までのデッキ分布です。見ての通り23年CL愛知は「ルギア」の年でした。特に「ダブルドラゴンエネルギー」をメインとした「ドラゴンルギア」(以降、竜ルギア)が環境の占めていました。
前評判の良かったレジドラゴVSTARは、1人と数が少ないことに驚いたかもしれません。理由を述べます。
レジドラゴVSTARには2つの課題がありました。1つ目はワザを使うための条件です。図2.2に示すレジドラゴVSTARのワザを見るとわかるように、「りゅうむそう」に必要なエネルギーが「草草炎」と有色3エネであり、サポート「溶接工」や「ナタネの活気」がなければ1ターンで起動できないことがわかります。もちろんグッズ「ターボパッチ」「エネルギーシール」とかを使えば、サポートの権利が不要にはなりますが運が絡むため、安定性がないことが課題です。2つ目はサポートをエネルギー供給に使用する場合、サポート「ミツル」が使えず、進化してわざを使うためには2ターン要求されるというものです。これは、仮に前の相手の番に自分の場からレジドラゴVがいなくなれば、次の自分のターンに攻撃に転じれないことを意味しています。
それに対しルギアはアーケオスのプライマルターボにより、エネルギーの手張りが不要であり、レジドラゴと違ってエネ加速にサポートの権利を使わなくてよいため、サポート「ミツル」を使う権利を残せます。そのため、盤面にルギアVがいなくなっても、次のターンの返しにルギアVSTARを立てる権利を持っています。また「ガブリアス&ギラティナGX」のGXワザである「ジージーエンドGX」で相手の場から2体のポケモンをトラッシュ送りにできます。そのため相手のレジドラゴVを盤面から消すことができれば、次のターンのレジドラゴ側に対して高い要求を押し付けることができます。またトラッシュのため、サポート「キバナ」を使わせない、というのも副次的な強みとしてありました。
この強み以外もあったとは思いますが、結局はルギアが圧勝するという環境となりました。
次節では、23年CL愛知から24年CL愛知までに発売されたカードと、それにより生まれたデッキタイプを紹介します。
第3章 23年CL愛知以降から24年愛知までの環境変遷
第3.1節 発売された商品群
23年CL愛知以降にはグッズ「回収ネット」が禁止カードリスト入りとなりましたが、代わりに下記の26種類の商品(*1)が発売されました。
強化拡張パック「トリプレットビート」
スタータセットex「ピカチュウex&パーモット」
拡張パック「スノーハザード」
拡張パック「クレイバースト」
YU NAGABA×ポケモンカードゲーム
強化拡張パック「ポケモンカード151」
exスペシャルセット
exスタートデッキ(10種類)
ポケモンワールドチャンピオンシップス2023横浜記念デッキ「ピカチュウ」
拡張パック「黒炎の支配者」
スターターセットテラスタル「ミュウツーex」
スターターセットテラスタル「ラウドボーンex」
強化拡張パック「レイジングサーフ」
拡張パック「古代の咆哮」
拡張パック「未来の一閃」
スペシャルデッキセットex「フシギバナ・リザードン・カメックス」
ハイクラスパック「シャイニートレジャーex」
拡張パック「ワイルドフォース」
拡張パック「サイバージャッジ」
スターターデッキ&ビルドセット「古代のコライドンex」もスターターデッキ&ビルドセット「未来のミライドンex」
拡張パック「ワイルドフォース」
拡張パック「サイバージャッジ」
「バトルアカデミー」
強化拡張パック「クリムゾンヘイズ」
(*1) 一部特典カードを含む。雑誌付録、ならびにエネルギーしか使えないポケモンカードClassicは除く
改めてみると、多くの製品が発売されたことがわかります。
第3.2節 新たに生まれたデッキアーキタイプ
BW時代から使えるエクストラレギュレーションといえど、1年間にこれだけの製品が出ると、いくつかのカードはエクストラレギュレーションの環境にも影響を与えることは想像に容易いと思います。実際に、多くのアーキタイプが作られました。ここでは、その一部を紹介します。
第3.2.1節 ホルビーコントロール
ホルビー(XY5-059)と、ワザマシン エヴォリューション(SV4M-063)を組み合わせた2進化デッキであす(図3.1)。
基本的には、場に存在するだけでグッズロックが成立する特性「イライラかふん」をもつラフレシア(XY7-003)を立て、相手の妨害をしていくデッキである。
サポート「グズマ&ハラ」を使うことで、
・スタジアム「ボウルタウン」
・特殊エネルギー「ジェットエネルギー」
・ポケモンのどうぐ「ワザマシン エヴォリューション」
を1度に加えることができ、盤面の再現度はかなり高いデッキです。
ほかにも、特性「バディキャッチ」をもつエルレイドや、特性「ダブルブレイン」をもつジバコイルを採用した型もあります。
このデッキはエヴォコンと略されることもあります。しかしワザ「エボルコントロール」のイオルブ(S5R-038)とややこしいので、本文ではホルビーコントロールと記載します。
第3.2.2節 アロライワンショット
拡張パック「スノーハザード」で登場したリバーサルエネルギー(SV2P-071)と、アローラ ライチュウ(SM10a-010) を組み合わせたワンショットデッキ(図3.2)。エレキレインとも呼ばれます。
基本は後攻をとります。スタジアムスカイフィールドを使いポケモンを大量に展開し、その過程でバトルコンプレッサーやシステムポケモンの特性を使って、特殊エネルギーをトラッシュに貯めていきます。その後、ポケモン「ゲンガー&ミミッキュGX」のGXワザ「ホラーハウスGX」で相手が何もできないターンを作ります。その後、後攻2ターン目にマルマインGXに進化し、特性「エネエネボンバー」を使いトラッシュに落としたリバーサルエネルギーとカウンターエネルギーをアローラライチュウに加速。相手の場のポケモンすべてをきぜつさせることで勝利条件を満たします。
第3.3.3節 裏工作リザードン
特性「れんごくしはい」をもつリザードンex(SV3-066)とジメレオン・インテレオンの持つ特性「うらこうさく」軸を組み合わせたデッキ(図3.3)。リザードンexの高HPに加え、強力な特性、そして裏工作の安定性をもつデッキタイプで、特性「うらこうさく」で毎ターンそのときに必要なトレーナーズを加えることができます。
また進化しない限りサイド1のポケモンしかいないため、2面どりされるか、ポケモン「アルセウス&ディアルガ&パルキアGX」のGXワザである「オルタージェネシスGX」やポケモン「テツノカイナex」、ポケモン「アクジキング」のレッドバイキング、でもない限りサイドレースが不利になることはなく、捲り性能も高いデッキです。
そしてHP300までしか一撃で倒せない竜ルギアに対し、明確に有利というメリットがあります。しかし、特性に依存したデッキであるため、レジドラゴVSTARに採用されている、ダストダスの特性「ダストオキシン」+オンバーンGXのワザ「ディストーション」で機能停止してしまいます。
第3.2.4節 テツノイバラ単
特性「イニシャライズ」という、強力な特性を持ったテツノイバラex(SV5a-033)のみで戦うデッキです(図3.4)。エクストラレギュレーションはルールを持つもポケモンの特性に依存することが多く、相手のデッキを機能停止にするデッキです。
同様の役割で特性「がまんのかべ」をもつソーナンスがいますが、対象が超タイプ以外であるため、コントロールに強い「こくばバトレックスVMAX」や、多くのデッキで採用されている「カプ・テテフGX」の特性は止められないという課題がありました。
また特性「いらずらロック」をもつポケモン「クレッフィ」も存在します。クレッフィはタイプに関係なく場のたねポケモンの特性を止めることができますが、ルギアVSTARやレジドラゴVSTAR、リザードンexといった進化ポケモンの特性は止められないという課題があります。
またこの2体がもつワザは御世辞にも強力とは言えません。
それに対しテツノイバラexは、ソーナンス、クレッフィと違い、殴り性能も持っている強力なポケモンであり、妨害をしつつサイドを取りきるデッキとなりました。
第3.3節 既存のデッキの変遷
23年CL愛知で活躍した既存のデッキの変化と、再注目されたデッキタイプたちです。ルギアやドラゴも派生形が生まれました。
第3.3.1節 虹ルギア
レインボーエネルギー、オーロラエネルギー、プリズムエネルギーを採用したルギアデッキです。
リザードンexのHP330ラインを突破するために「トドロクツキex」(SV4K-054)や「イベルタル」(S4a-117) を採用したり、苦手対面であった「サーナイト」デッキに対して「テツノカイナex」(SV4M-027)のワザ「ごっつあんプリファイ」でサイド2を確実に取っていくデッキ。Dレギュ最後のルギアデッキに近い構築が目立ちました。
第3.3.2節 竜ルギア
竜ルギアのパワフルな面は残しつつ、新たなカードの採用で、より強力なデッキタイプへと進化を遂げました。
ミラー戦での課題は、ルギアVSTARにパワフル無色エネルギーを4枚貼っても300ダメージまでしかだせず、Vガードエネルギーが張られたHP280ラインを「きぜつ」させられないということでした。そこでexポケモンであるコライドンex(SVHK-012)を使うことで、Vガードエネルギーを貫通して280ダメージを出せるようになりました。
ほかにもタッグチームGXのHPライン280も倒せるため、非常に優秀なポケモンです。
第3.3.3節 レジドラゴ
レジドラゴの課題であった、『レジドラゴVを盤面から消されたあとの進化要求という、攻撃に転じる際の立て直しの遅さ』を解決するカードとして、レジドラゴでもコライドンexを採用が検討されました。コライドンexも3エネ要求ではありますが、サポート「溶接工」や「キバナ」を組み合わせることで、1ターンで起動が可能です。またVガードエネルギーがついたルギアVSTARに対し280ダメージを与えることができ、多くの場面でカウンター的な役割を果たせます。また溶接工を採用することで後攻1ターン目でも攻撃できるようになったため、従来のレジドラゴでは無理だった種切れ勝ちも可能となりました。
第3.3.4節 サーナイト
新たに登場したグッズ「なかよしポフィン」の登場により、後半でも盤面にラルトスを並べやすくなり安定性が増しました。サーナイトはルギアに対して有利であるため、CL愛知以降に使用者が増えた印象があります。24年CL愛知直前に開催された、エクストラレギュレーションの自主大会でも好成績だったため、注目のデッキでした。
第3.3.5節 エネルギー破壊系LO
CL直前に話題になったカードがあります。ワザ「しょうか」をもった「火消し姿のピカチュウ」(PROMO 209/SM-P) です(図)。無色1個で打てるワザ「しょうか」は相手バトル場の炎エネルギーをトラッシュすることができます。X(旧Twitter)のトレンドにも入ったため、普段エクストラレギュレーションをされない方でも、今回知ったかたも多いと思います。
一見すると特定のメタカードという印象ですが、直前のエクストラバトルの日の優勝デッキ分布をみると、優勝デッキはレジドラゴと裏工作リザードンと基本炎エネルギーが使われたデッキが多く、それらのデッキに対しエネルギーを破壊することが容易であるため注目されました。もちろんダブルドラゴンエネルギーもすべての色のエネルギーになるため、エネ破壊の対象になります。
エクストラレギュレーションでは基本エネルギーを破壊するよりも特殊エネルギーを破壊する方が簡単です。そのため、基本エネルギーを破壊できるこのカードは注目の1枚となりました。
そのような背景から、コントロールもエネルギーを破壊する方向に特化するものが注目されました。
ワザ「なりすます」をもつミミッキュ(SM11b-028)を使って、1ターンに2個のエネルギーを破壊してくタイプ(通称、ミミッキュコントロール)も検討され、ワザ「スターダスト」をもつジラーチ(XY-080)も注目されました(図3.10)。上記、「火消し姿のピカチュウ」も同様の役割です。
また23年愛知で話題となったkumeさんが使用された「ソーナンス」と「クレッフィ」を使ったデッキも、このエネルギー破壊系となります。
第3.3.6節 ソーナンスBREAK
ソーナンスへの対策として、ルギアデッキにはスタジアム「サイレントラボ」が標準搭載されています。ただソーナン側もサイレントラボへの対策として「ソーンナンスBREAK」を採用するデッキが生まれました。
第3.3.7節 ほかに注目されたカードたち
ほかにもACE SPECのアンフェアスタンプやプライムキャッチャーを使い、既存のデッキを強化している方もいました。
エクストラレギュレーションはカードプールが広いこと、また当日まで秘匿デッキが多いため、スタンダードレギュレーションと違って環境変化が遅いというのが常識でした。しかしながらエクストラバトルの日でも多くのデッキが誕生し、既存のデッキの改良も含め、多くのデッキが世に出てきたことがわかります。
第4章 24年CL愛知の結果
では、実際の結果はどうだったのでしょうか。実際のBest4は下記のようになっていました。
1位:ホルビーコントロール
2位:アロライワンショット
3位:ホルビーコントロール(1位と同じ構築)
3位:イバラガノンダスト
どれも新カードの登場により生まれたアーキタイプだったことがわかります。では順位を広げてみてみましょう。図4.1にベスト16までのデッキ分布を示しました。昨年度とは違い、ルギアの数が減りレジドラゴがトップシェアでした。
【参考】チャンピオンズリーグ2024 愛知 エクストラレギュレーション オープンリーグ | ポケモンカードゲーム プレイヤーズクラブ (pokemon-card.com)
今回の環境は群雄割拠でとても難しく、著者は、
〇ルギア
〇レジドラゴ
〇裏工作リザードン
〇コントロール系統
がシェア上位と考えていました。
これらすべてを対策するのは難しいと判断した人たちが、アロライワンショットやホルビーコントロールを握ったと理解しています(間違っていればごめんなさい)。
またアロライワンショットに関しては、特性「みちをふさぐ」をもつウソッキー(図4.2) の採用が減ったこと、そもそもベンチバリア (図4.3) の採用が少ないことも使用した理由の一つだったようです。
アロライワンショットとホルビーコントロール、そしてイバラガノンダストも、23年のCL愛知以降に登場したカードを活かしたアーキタイプであり、環境読みに加え、デッキビルダー力が試されていることがわかる結果でした。
第5章 今後どうなるか
24年のCL愛知が終わって、一部のプレイヤーがX(旧Twitter)に禁止になりそうなカードをポストしていました。その中には、ディアルガGX、マルマインGX、ゲンガー&ミミッキュGX、ホルビーが書かれていました。
このポストに対し、古代能力、ダブルドラゴンエネルギーなども規制では?というコメントもあり、今のエクストラレギュレーション環境を良く思っていない人が一定数はいるようです。
回収ネットのように何か禁止になるのか、はたまた禁止がないのかはわかりませんが、今回の傾向としても新カードの強みを活かすことが重要というのは変わらなさそうです。
24年4月に発売した拡張パック「変幻の仮面」では、ドラパルトexが登場し、レジドラゴVSTARのワザマシンとしての活用が期待されているだけでなく、イルカマンexの特性を消して戦うデッキも注目されています。
24年5月もエクストラバトルの日があるようですので、注目していきたいですね。
まとめ
簡単にですが23年CL愛知から24年CL愛知までの環境変遷を記載しました。
25年のチャンピオンズリーグにエクストラレギュレーションがあるのかわかりませんし、1回だけなのか複数回あるのかわかりません。ですがエクストラバトルの日でのプロモパック配布により、新規参入者の障壁であったカード入手問題の解決などを見ても、ポケカ公式も海外(TPCi)と違ってエクストラレギュレーションを継続していく気概を感じます(台湾エクストラは勝手が違いますが)。
エクストラレギュレーションの自主大会も多く開催されるようになりましたし、プレイヤーみんなで盛り上げていければと思い、筆をおかせていただきます。
ご覧いただきありがとうございました。
第6章(有料区間)著者はなぜ勝てなかったのか
著者も24年CL愛知のオープンリーグに参加していた。1月からスタンダードレギュレーションから離れ、当選するかもわからない中、1人でずっと検討をしていた。そして抽選に無事通り、迎えたCL当日。結果は3-3と悪く、強制ドロップとなった。最低でも完走を目指していたため酷く落ち込む結果となった。(といっても、これまでのスタンダードのCLよりはましな結果ではあったが。。。)
では、なぜ勝てなかったのかを分析していく。ここは有料区間であるため、言葉も汚く、また、かなり正直ベースで記載する。
そもそも論、勝つために必要なことは何だろうか。
〇環境読み:Plan
〇デッキ選択:Do
〇練習:Check
〇改良:Action
の4つが大事。つまり「PDCAサイクル(図6.1)をいかに回せるかである」!、というと意識高い系みたいで気持ちが悪いが、事実そうである。
とくにエクストラレギュレーションは、CL除けばCSPのかかった公式戦はトレーナーズリーグしかなく、またトレーナーズリーグもデッキ非公開でよいため情報が広がらない。また今年はアクアジムやラッシュCSをはじめ、多くのエクストラレギュレーションの自主大会が開催されたが、デッキを隠すために多くの人はレジドラゴや裏工作リザードン、アマージョといった、ネットで公開されているデッキをもちこんでいたようだ。
事実、著者も夢幻会のエクストラレギュレーションでの大会では、本命デッキは持ち込まず、直前にX(旧Twitter)で公開された裏工作リザードンを改良して持ち込んでいる。直前に公開されたリストで頭が固まっていたのか、はたまた回収サイクロンが定番のデッキだったからか、多くの方がアンフェアスタンプで動きがとまり、捲り勝ちをしていました。
(ちなみに参加費が高く、またデッキコードの提出も必須だったため、多くのプレイヤーがキャンセルしたとか)
またムキムキさんが主催の「ムキストラバトル」でも、LOやレジドラゴ、ルギアといった既存の改良デッキばかりを持ち込んで環境考察をしていた。
では、このような状況のPDCAサイクルはどうだったか。
結論としては、みんな同じことを考えているので本命山は持ち込まない。その結果、環境考察にならずPlanの部分が崩壊。またそのような状況なので本命山を持ち込んでも、PDCAに活かせないことがすぐに分かった。エクストラバトルの日も同様で、ルギアとかには勝てるがCLでは勝てない山が多く見え、あまり意味がない気がし、参加もしないでいた。(本命山のギミックがばれるのも嫌だったし)
では、著者は何をしていたかというと、ガブギラワンショットを検討していた。エレキレインとは異なるが、この環境ではワンショット以外無理と考えており、おきてがみのアンノーンで山を掘って必要パーツをかき集められるガブギラを検討していた。ただ回収ネットがなくなったこと、どうしてもアカギ♢を巻き込んでしまうため、形にならなかった。
他に練習用のデッキとして作ったものは、下記である。
〇虹ルギア
〇竜ルギア
〇サーナイト
〇レジドラゴ
〇レジドラゴ+コライドン
〇裏工作リザードン
〇ホルビーコントロール
〇エレキレイン
〇先攻ワンキル
〇フリーザーロック
〇WallStall
〇ソーナンスLO
〇アマージョ
〇ウガツホムラ
〇ちらほる
〇ミミッキュコントロール
これらすべてを常に維持しているわけではなかったため、特定のデッキとの練習ばかりとなった。
基本、これらのデッキに対し本命山と右手左手で対戦を行い、個人回しで練習していた。その中でメタが回りすぎており、ホルビーコントロールはレジドラゴに不利と判断してNG。エレキレインもソーナンス突破が厳しく諦め。ガブギラも同じような課題があるし、回収ネットが禁止にはなったが、エレキレインよりは勝てそうと踏み検討をしたが、形にはならなかった。また裏工作リザードンは愛着がわいたが、レジドラゴに破壊されたため、あえなく断念。(カイSR、センパイとコウハイSRを買うくらいには使う気満々であった)
そのため直前まで、ワンショットが形にならず、逃げの選択として捲り性能を重視したアメイジングカイオーガが組み込んだ虹ルギアを本命山とした。しかし、前日と当日朝に対レジドラゴを10試合行ったが、ロストおくりのキリンリキを採用してもレジドラゴに安定して勝てなかったため、当日の朝6時にレジドラゴに切り替えた。その際にテストプレイをろくにせず、回収サイクロンからアンフェアスタンプに変更したのが運の尽きで、結局入れ替えが足りず負けた試合が2つもあった。
実際に使用したデッキを図6.2に記す。また当日のマッチアップを参考に記載する。
1×サーナイト:ディアルガGX、カプ・テテフGXがサイド落ち
2〇サーナイト:さすがに勝ち
3〇竜ルギア:ナンス+パラレルシティで相手止まり
4×竜ルギア:自分のナンスをどかせられず負け
5〇サーナイト:さすがに勝ち
6×ホルビーコントロール:手札のダブルドラゴンエネルギーを割られて負け。特殊エネルギーロックはしたが、カウンターゲインを使われ、突破される。
結局、有利対面で勝ち、事故と相性差で負けといった感じであった。
では、改めて本題に移る。負けた理由を考える。
まずPlanのデッキ選択であるが、デッキ選択が悪かったかといえばうそになる。事実レジドラゴはルギアと違って勝っているデッキであり、サーナイトやリザードンといった小粒デッキに対しても有利に戦えるため、選択は間違っていない。
次にDoである。右手左手ではあるが、既存のデッキタイプ全体は網羅していたため、問題はなかったように思う。
続いて、CheckとActionである。ここからが問題である。そもそもCheckとしてエクストラバトルの日の分布とCL当日の分布の差異が予想がつかないため、どこに重きを置くかわからなかったこと。そしてホルビーコントロールやエレキレインに対して正しい評価ができなかったため、改良(Action)をおろそかにしたのが反省点であり負けた原因と思っている。
私は下位卓にいたため、今回それら2つのデッキは1回しか対戦しておらず、デッキ選択で勝利が変わることはなかったと思う。また自作のホルビーコントロールを持ち込んでも、結局はサーナイトに対し有利ではなかったため、より悪い結果となっていたと思う。エレキレインは飽きたといって検討を辞めたのも悪かった。
つまり自分の右手左手では、本命デッキの改良には役立ったが、壁デッキのアップデートが不十分で正しく評価ができていなかったことが問題である。また壁デッキが不十分なため、その改良が正しかったかという問題もある。
事実、勝ち上がったレジドラゴは、ちゃんと草エネルギーが採用されており、コライドンexの採用は少なかったように見える。結局、エネ破壊系LOをちゃんと見ていたのが差として現れたのだろう。
つまり秘匿デッキ環境においてCAがちゃんとできていないため、正しくサイクルを回せなかったことが原因と考えている。
では、CAを向上させる方法として何があったか。
1.仲間づくり→知り合いを巻き込もうとしたが、こちらはスタンダードに逃げられたのでかなわず
2.自主大会で仲間を作る→閉鎖的な感じなので直前では厳しかったか
3.???
つまり、自分自身正解がわかっていない。今回はビルダーがいるチームが勝ったという印象であり、仲間づくりが重要だったのは確実である。わたくしの周りにもいるが、直前にスタンダードではなくエクストラにした人が多く、デッキビルドができない人が多かった。
(ただ、そういう人に限って来年もエクストラででるが、基本はスタンダードと言っている。そういう人はカードプールを覚えようとしないのでデッキの相談ができないのだが、、、)
私は記憶力がいい方なので、たいていのカードは暗記しているが、念のために2月からエクストラレギュレーションの範囲のカードを全部確認するという作業をしている。ポケカ歴が浅く、普段スタンしかしない人が、軽い気持ちでエクストラレギュレーションでCLとは言わないでほしいのが本音。
歴の長さ=ビルダー力でもあるので、スタンダードばかりやっている人で、エクストラレギュレーションの競技勢になりたい方は、軽い気持ちでやらない方がいいです。。。というと仲間が増えないジレンマ。。。
なので、勝ちたい場合は、エクストラレギュレーションを本気でいしている仲間を作らないとだめということ。難しいね。
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