東大、1991年度、第一問(現代文)、解答例

(一)
力強く厳密に塗り分けるという油絵の特性が、普遍的美であると思われるほどに魅力的だったということ。

(ニ)
風景との調和を好む日本人の感性が受ける、西欧の内外をはっきりと分けて描く絵画に対する違和感のこと。

(三)
(日本の美的感性に合うように油絵の手法を取り込むという)困難な仕事に妥協して向き合う中途半端な姿勢のこと。

(四)
日本と西欧の感性の違いへの観察を動機とし、その違いを乗り越える工夫をする必要があるということ。

(五)
a:我慢
b:凡庸
c:代物
d:妥協

別解
(一)
西欧の感性が表れた油絵の再現力は、普遍的だと思われるほどに魅力的だったということ。(〜ほどの魅力を有していたということ)
(ニ)
内外を厳密に区別して表現(描写)するヨーロッパの芸術(油絵)に対して日本人の感性が抱く違和感のこと。
(三)
西洋絵画の手法を単に受容すること。→正直なところ、あまりお勧めしない。
(四)
油絵が日本人に与える違和感を契機に、西洋芸術の手法を取り込む必要があるということ。←やや表現がヘタ
日本人に違和感を与えないまでに工夫して油絵の手法を取り込む必要があるということ。←ベスト

『日本人洋画22人の闘い』、粟津則雄の文章からの出題



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