見出し画像

シャニマス 5thLIVEに行った話 【演出編】




2023年3月18・19日

国立代々木競技場 第一体育館で行われた

THE IDOLM@STER SHINY COLORS 5thLIVE If I_wings. 

に両日参加してきました。





まず、演出・コンセプトの話



Day1、過労気味の社長とはづきさんのやりとりから始まり

不穏な雰囲気でライブがスタートする。


曲自体はいつも通りのパフォーマンスをするのだが、

曲前にちょいちょい入るコミュがやたら重く、とにかく「終わり」を匂わせてくる。

「終わり」とか「解散」とか「最後」というワードが出る度

客席からどよめきが聞こえてくる。


観客は心にモヤモヤを抱えたままライブパフォーマンスを観るわけで、

このモヤモヤ感、キャラクターもユーザーも心が曇っている感じは

シャニマスならではの雰囲気だなと思った。


アンコール後、告知等も一切なく、淡々と締めの挨拶。

最後の曲の「Multicolored Sky」では

曲のアウトロで1ユニットずつ神妙な顔で去って行き

最後は誰も居なくなる。




不穏すぎる・・・・・・。





おたく達は脳を破壊されてしまい

必死にダブルアンコールをし始める人が現れる。

観客全員動揺を隠せない。

普段ならすぐにかかるはずの退場のアナウンスも流れてこない。

モニターには、

羽が真っ二つに切れたような

今回のライブのロゴが

無機質に映し出され

藁にも縋る様な、怒声にも似た、ダブルアンコールの声と

どよめきだけが

暫くのあいだ会場に空しく響く。

場内の客席照明は点灯していて

夢から覚めたばかりのような観客の間抜けな表情がよく見える。

一分ほどすると

ようやく、死刑宣告のような退場のアナウンスが聞こえてくる。


THE IDOLM@STER SHINY COLORS 5thLIVE

If I_wings. Day1

が、終演した。









くぅぅ~~~~~~~~っっ、


最高~~~~~~~~~~っっ!!!!wwwwwwwwwwwww


アイマス最高!(パパンパ・パン・パン!)
アイマス最高!(パパンパ・パン・パン!)



こんな終わり方のライブ今まであったか!?

ゾクゾクしますねぇ~~。

この演出は個人的に大好きです。

不満に思う人もいるだろうなと、

どういうことかちゃんと説明しろと、

Twitter荒れそうだなと思ったけど

これでいいんですよ。

おたくっていうのは公式に振り回されるべきなんですよ。

どういうことか説明しないで受け手に考察させるのは元々シャイニーカラーズの十八番ですからね。


そしてこの曇らせはアイマスシリーズの中でもシャイニーカラーズにしかできない演出だと思う。

これまでのシャニのライブの雰囲気も

他ブランドのライブのようなお祭り感はあまりなく、

どちらかというと静かに涙を流すような聴かせるライブ演出が多くて、

客席も他ブランド程の目に見えた盛り上がりはない。
(コール曲も少ないよね)

特に今回感じたのは、

曲間での観客のちょっとした雑談が全然ない。

他のブランドのライブなら、曲が終わって歓声と拍手が収まった頃

演者やキャラの名前を叫んだり

連番者に

「最高だわ・・・」とか

「いやまさかこの曲がくるとは・・・」とか会話したり

飲み物飲んだり汗拭いたり

ちょろっとガヤガヤするものだが、

シャニのおたくは曲間もジッとその世界に入り込んで

数秒の余韻に浸っている。



シャニはユーザーを世界に引き込むのが上手い。

雰囲気作りとかかなり力入れてるし、

キャラクター一人ひとりの人間臭い内面を深く掘り下げていて

時には暗い部分や短所、心のすれ違いもしっかり描いているからこそ

ライブイベントでも演出を介して世界の中に入っていきやすいのだなと。



これは悪口だけど、
デレマスのライブ毎回行くけど、デレは正直キャラ一人ひとりの掘り下げあまりないもんな。

(だからこそデレアニで前川みくの人間臭いところに惹かれて私はみくのおたくになりました)





普段、

「終演後打ち上げで酒を飲むまでがライブだ!」と豪語している俺も

流石に今回ばかりは素直な気持ちで乾杯できそうにないし、

大人しく自宅に帰って

この心のモヤモヤを酒で飛ばしてしまわず、

この日だけの感情を大切に抱えたまま

眠れない夜を経て明日のライブに臨みt

二日酔いでDay2の朝を迎えました!

そりゃもう友人と終電後までがっっつり飲んでぐっっすり寝て

さらに昼まで二度寝をキメました!

ぐっすりの語源はGood Sleepから来ているらしい。

というのは嘘らしい。






Day2。



昨日の演出は結局どういうことだったのか

どんな救いが待っているのか



開演前もあちらこちらから

サ終するんじゃないか・・・と不安の声や

昨日の演出について考察した自論を語る話し声が聞こえてくる。

Day1で不穏にさせて、Day2でどういうことだったのか解決するまでのこの24時間は

アーカイブや円盤では味わうことができない

リアルタイムでしか味わえない

今しかない瞬間だな、とワクワクした。(和久井優)




しかし、結論から言うと、

Day2でも結局どういうことだったか解らなかったのである。



「お前らで勝手に考察しろよ」と言わんばかりに

詳しい説明がなかったのである。




くぅぅ~~~~~~~~っっ、


最高~~~~~~~~~~っっ!!!!wwwwwwwwwwwww


アイマス最高!(パパンパ・パン・パン!)
アイマス最高!(パパンパ・パン・パン!)




やっぱりシャイニーカラーズはシャイニーカラーズだった。

明確な描写が少なくて、すぐに考察させたがる。

そういうの好き。

フワッとした感じの演出って、観た瞬間は「???」となるが、

後から思い出して、あれってそういうことだったのかなあ・・・って考えさせられて

それで初めて効いてくるんだよね。シャニの演出は遅効性がある。

受け手の考察に委ねる作品って好きだなあ。

映画だけど、洋画とか特に、多くは語らず受け手に考察させる作品多いよね。

漫画でも新しいキャラクターが出てきても特にキャラ紹介の役割を果たすシーンがなく

作中の何気ないシーンでちゃっかり読み手が知らない新事実が明かされたりする作品あるよね。

ドロヘドロとか。ドロヘドロ全人類読んでね。



まず、Day2の始めに

Day1と全く同じ、過労気味の社長とはづきさんのやりとりから始まり

同じなの!??と思ったのも束の間、

やりとりの最後に、社長が新しい企画書がある、みたいなことを言った。

このノベルゲーのルート分岐みたいな、「世界線が変わった?!」みたいな演出は

シュタインズゲートやハルヒのエンドレスエイトを彷彿とさせた。



ここで If I_wings. というタイトルの通り、

「もしも」の二通りの世界線がDay1とDay2で演出されているのだなと解る。

シーズの直近のイベント「セヴン#ス」の内容からすると

この企画書はライブの最後に発表された斑鳩ルカ283プロ加入の件なのかもしれないが、

明確な言及はなかった。

今後ゲーム内のコミュで追及されると思うけど。




その後始まるライブもDay1と違って「終わり」を感じさせず、

未来を感じさせる内容になっていた。

告知タイムもあって、これからの話をしてくれる。

結局最後まで明確な演出の意図は明かされなかったけど、


つまるところ

Day1はプロデューサーがいない、いなくなった世界線、ラストライブ

Day2はプロデューサーがいる世界線

だということはふんわりわかった。


このふんわりっていうのが大事で、

ふんわりしてるものをがっちり咀嚼したいから

ファンは自分なりに考えて、それを自分の口や文章でアウトプットして、

他者と共有したり違う意見を聞いたり、

自分の頭で沢山考えさせて、頭をシャニマスでいっぱいにさせて、それを通して愛を深めさせる。


めんどくさい女みたいだな、シャニマス。

いい手法だと思う。

シナリオライターもどういう思惑で作ったか、何がテーマでどんなコンセプトで、とか

最後にネタバラシ的に伝えて、ユーザーの驚く反応がきっと見たいだろうに。

敢えて全てを見せない方法は音楽でいう引き算と似ているなと思う。
(いらない音を削ってスッキリ聴かせるヤツ)



If I_wings.の _ には

Day1では「Have not」「Lost」
Day2では「Have」みたいな単語が入る

結局そんな感じなんだろうけど

それすらも明かさないのは否定的な意見もあるだろう。

Day1だけしかチケット当たらなかった人は配信はあれど流石に可哀想に思う。

それでも安牌な演出をせず、尖った演出を試みたのは

5thという、少し下火になってきそうなタイミングのスパイスとして

個人的にはグーだと思った。(和久井優)



後は何といっても両日でのセトリの違いよ。

これまでのシャイニーカラーズのライブのセトリは

二日間ともほぼ同じで、

ツアーの3rdの時なんか、公演全てにおいてソロ曲と曲の順番以外ほぼ全てセトリが同じという

これまた大変尖ったセトリで(嫌味)

ナンバリングのライブは新曲発表会とか揶揄されていたけど、

さすがに批判の声も大きかっただろうし曲数も増えてきて

ようやく今回のライブでは両日でセトリを大きく変えてくれた。


今回のライブも新曲発表会だったら次回から片方しか参戦しないつもりだった。



ここでヒカリのdestination入れてくる??とか

愚者の独白の落ちサビの田中摩美々についてとか

Black Reverieの田中摩美々についてとか

田中摩美々の衣装についてとか

愛想が皆無の斑鳩ルカについてなどなど

楽曲とその他の感想については

【楽曲編】としてまた追って投稿しようと思う。



演出の話だけでここまで文字数がかさむとは思わなかったもん。

それほどに内容の濃い演出だった。

間違いなく今までのシャイニーカラーズのライブイベントで一番満足した。

アニメ化前の一区切りとして集大成のようなライブだった。

キャストのパフォーマンスも昔と見違えるほど良くなったし

第一部完、って感じ。

ロゴも刷新されたしね。

今後が楽しみだなあ。





最後に、アニメ化決定について



ようやく決定しましたね・・・!!



連番者の友人と抱き合って喜んだ。

765ASもデレマスもアニメを観てからどっぷりハマった身で、

元々アニメおたく寄りなので(今はもうほとんど観なくなってしまったが)

ずっと楽しみにしてた。

実はソシャゲをほとんどやらない人間で、

こんなに語っておいてシャニのゲームは全然触ってないにわかなんだけど、

だからこそメディア展開が広がるのは嬉しい。

後はいずれ音ゲーとか出てくれたら嬉しいなあ。

未来があるっていいなあ。


Day1の後の、地獄みたいなコンテンツの雰囲気を感じたのを経て

尚更そう思える。




いや、、、、そう思わされているのかもしれない。

今回の演出を/に魅せられて

未来があるっていいな、と、そう「思わされている」のだ。


シャイニーカラーズの掌の上で踊らされている。



ぼくはシャイニーカラーズのヘコヘコワンちゃんだ。






それでは、次は【楽曲編】で。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?