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DB超SHのPP軍が大好き過ぎる…

記事の冒頭で大体書かせて頂いてますが、自分は気持ち悪い程のピッコロさん贔屓だという前提で、今回は大好き過ぎるDB超SHのPP軍(ピッコロさんとパンちゃん)についてつらつらと語ろうかなと思います。


パンちゃんとピッコロさんの朝活

作品の導入部分でマゼンタとヘドが良からぬことを画策して意気込む流れから一転、作中唯一の「半年後」というテロップと同時にPP軍シーンが始まりますが、自分は映画公開前に公開されたピッコロさんの家(ポスト付き)画像と周辺の環境が分かる俯瞰図を見ていたので、画面が切り替わった瞬間に「あ!ピッコロさんが出て来るかも!」と心拍数が上がり、ぐーっと湖の上を走り抜けるようなカメラの動きと、悟空が昔ブルマと出会う前にシッポで釣ろうとしたものとそっくりなデカい魚が豪快にジャンプする動きに期待感が高まる演出だなぁとドキドキしました。

臨場感溢れるカメラワーク
←ピッコロさんチの前の湖にいる魚    悟空が最初に釣っていた魚→     

固定された一点からだけで見ていたピッコロさんの家の周辺の俯瞰図と違って、立体的にその環境を体感できる画面というだけで嬉しさ倍増でした。

映画公開前に出されたピッコロさんチ周辺の俯瞰図

そしてパンちゃん登場。

楽しそうなパンちゃん(´ω`)

跳ねるように軽やかに飛び回りながら真面目な顔で、でも時折笑顔も見せつつピッコロさんとのトレーニングを楽しみながら真剣に取り組んでるんだなぁとそれだけで分かる描写が素敵過ぎます。
そしていよいよピッコロさんも登場。
飛び回るパンちゃんを腕を組みながら目で追う姿がいかにも“師匠”していてカッコいい…!
それもきっとパンちゃんの存在とのバランスがより一層そう思わせてくれるんだなぁと。
少し余裕がありながらも不意を突かれてついパンちゃんを吹っ飛ばすピッコロさん、凄い勢いで岩に激突するパンちゃんに思わず見ている側は
「ちょ、大丈夫!?」「ピッコロさんやり過ぎw」etc…
と思ってハラハラしてしまう中で、大きな岩を頭に乗せたパンちゃんの姿がどこかコミカルで心配を吹き飛ばしてくれるというか。

派手に吹っ飛ばされたのにどこかコミカル

多分この“頭に岩が乗っている”のがワリと大きなポイントというか、この岩1つあるだけで逆にどこか安心感が生まれてる気がします。
「いったー…」と言いながら頭をさするパンちゃんに、視聴者の代弁をするようにピッコロさんが「大丈夫か?」と問いかけると、パンちゃんは頭の岩を軽々持ち上げて笑顔で「ヘーキヘーキ」と元気よく答える…
もうたったこれだけのやり取りでピッコロさんとパンちゃんが師弟として信頼関係で繋がっているのが伝わって来ます。

本当に平気そうw

というかピッコロさんも安否確認の時に全然慌ててないんですよね。
今くらいの力で岩にぶつかってもパンちゃんなら多分大丈夫と分かっているのが伝わるというか。
だからこそ2人のトレーニングはつい最近始まったものではないんだなーという「積み重ね」も感じました。
昔からDBを見ていた人なら幼い悟飯とピッコロさんの修行シーンを見て来ているので、ピッコロさん=スパルタで厳しい みたいな印象が強く残っていると思うのですが、パンちゃんが全然元気な内にトレーニングの終わりを告げるところが「あー…ピッコロさん、パンちゃんのこと大事にしてるなー」とか「パンちゃんの都合考えてるなー」とか、総じて「丸くなったなー」と思わせられてしまいます。
そこからの…そこからの!
タイトル「ピッコロとパン」のサントラが流れ出すこの運び…!
トレーニング中には流れてなかった曲が、リラックスモード入って流れると言う…何よりただ明るいだけでも可愛いだけでもなく、どこか幻想的な雰囲気も感じさせるメルヘンチックな曲が流れ出してもう、全身がくすぐったくなると言うか。
小さな花が咲き乱れて、木々の隙間から木漏れ日が差し込む自然溢れる場所で緑色で触角生えた長身の異星人と、手足の細い小さな女の子が並んでペットボトルのお水を飲む光景にまた何とも和まされるというか。
おとぎ話に出て来そうな光景だなぁと。
自分ホントにこの画が大好きなんですよね。。

おとぎ話の世界のよう。。

大人のピッコロさんと普通に会話が出来て、聞きたい事、思ってる事を言葉で表現できる3歳児のパンちゃんも水を飲むしぐさは年相応で、何とも可愛らしいリアリティとフィクションのバランスが絶妙というか。
そんなパンちゃんに言葉を選びながら褒めるピッコロさんの、パンちゃんへの気遣いも伺えて本当に優しい世界なんですよね。
RR軍の企みが進行し始めて半年が経っているので、そろそろ何か動き出すんじゃないかという緊張感を忘れてしまいそうなくらいに、あまりに対照的に平和の象徴として描かれているよなぁと。
ここでもうピッコロさんとパンちゃん=DB超SHの世界での平和の象徴くらいのイメージが出来上がるというか、この数分で脚本とサントラとキャラの動きや会話、声優さんの演技etc.すべてがバランスよく練られて作り込まれてるなぁと。
ここからサントラに合わせてパンちゃんの“強さへの探求心”と苦手な事はちょっと避けたい子どもらしい一面と、そんなパンちゃんを一切否定せずに受け入れながら淡々と諭すピッコロさん…パンちゃんがくるくると色んな表情やしぐさを見せてくれるので、ピッコロさんへの信頼度は揺るぎないものだと分からせてくれると共に、「ピッコロさん流スパルタ修行」ではなく「【令和版】ピッコロさん流子どもとの接し方」が見られるのも堪らないです(自分も実践済み)。
パンちゃんの都合に合わせて付き合ってあげている感を漂わせつつ、でもパンちゃんの無邪気な「幼稚園が終わったらまたね!」というセリフが、これまで見た光景がずっと以前から続いている2人のやりとりだと決定づけてくれるというか、ホント安心感が凄いです。

朝活終えて幼稚園行った後もピッコロさんに会えるとか羨まし過ぎる…!

そこでふっと笑顔で返すピッコロさんですよ…もうホントあまりに平和で優し過ぎる世界。
何なんだろう、この2人の可愛らしさは。。
このやりとりはいつまでも見ていたいなぁと思わせられます。

悟飯相手にもあまり見た事が無い気がするピッコロさんの微笑み

そこから家までパンちゃんを送るでもなく(多分敷地内なので安全性は確保されているという前提?)変に過保護になり過ぎないところがやっぱりピッコロさんらしいクールな接し方と言うか、あくまでピッコロさんは“親”ではないんだな、という一線もちゃんと引かれているのが伺えるという。
そしてその距離感をパンちゃんも理解していて、変に馴れ馴れしくしない、幼稚園の先生と変わらない距離感と接し方をしている感じが更に素晴らしいと思いました。
パンちゃんの態度がピッコロさんを「ただのピッコロ」にしてくれていると感じるほどの素晴らしさ。
多分DB超SHのパンちゃんは「ピッコロさんはパンちゃんの何?」と聞かれたら「ピッコロさんはピッコロさんだよ」とシンプルに答えるんじゃないかなーと。
「トレーニングの先生」だとか「パパの師匠」だとか、そんな枠組みにはめて説明するのではなく、シンプルに言い切ってくれそうな気がします。
そんなパンちゃんだからこそ賢さも感じられるのかなぁと。
…と、ここまで1つ1つのシーンやセリフだけでもグッと来るPP軍、存在がもう反則級に可愛い過ぎますw

ほんのちょっと、でもちゃんと手を上げてくれるピッコロさん(´ω`)
つーかマジ足長ーな、ピッコロさんw


幼稚園にお迎え~RR軍基地

13時にパンちゃんを迎えに行く予定が、忙しく瞑想に勤しんでいたところを邪魔されて戦った後で2号を追ってRR軍基地に潜入してカリン塔行って神殿行ってカプセルコーポレーション行って神龍呼び出してブルマに詰め寄られて触覚へにょらせて、RR軍基地にもう一度戻って…やってる間に14時半過ぎてしまっていたワケですが、自分がみらい文庫版のノベライズを決定的に好きになった描写がこのシーンで、番宣CMでも出ていたパンちゃんのしょんぼり顔を見たピッコロさんの、自分のお迎えが遅いからあんな顔をさせてしまっている、というあまりに優し過ぎる心情描写にグッと来ました。
この辺りは15番の存在感が本当にいい味出していて、ピッコロさんより屈強な体つきをしている15番を素早い動きと腹パン一撃で気絶させるという、ピッコロさんとのトレーニングシーンだけでは伺えなかった、パンちゃんがタフさだけでなく一般的なレベルとは違う力も持っているという証明がここで補完されてますね。

パンちゃん明らかに強過ぎw

でまた、幼稚園の先生が「あら~どうしたの~?」と最近巷で見かけるおばさん構文のテンプレのような少々鈍い反応をするのでパンちゃんの凄さがいい意味で緩和されているというか、この一般人である先生のキャラと配置も絶妙だなぁと。
この辺りがいかにも鳥山先生らしい描き方というか、この場面で一番強いピッコロさんが何故か一番焦っているというちぐはぐな面白さがありますねw

先生と話すピッコロさんの足にしがみつくパンちゃん(´ω`)

このシーンも語ると本当に長くなると言うか、ピッコロさんと先生の会話の雰囲気からしてピッコロさんがお迎えの常連だと伺わせたり、どんな服を着ていてもピッコロさんだと分かるくらい先生からの認知度が高いことが分かったり、ピッコロさんもピッコロさんで誤魔化す為とはいえ先生と普通に会話を交わしていたり、トレーニングの場を離れるとパンちゃんは普通にピッコロさんの足にしがみつくし、ピッコロさんもそれを引きはがしたりいちいち反応しないあたり、普段から慣れてるのかなーとあくまで【想像で】和ませてくれたり。
その描写があまりにも絶妙なんですよね。

で、ですよ。で、ですよ。
あのピッコロさんが手を繋いでる…!パンちゃんと手を繋いでる…!
しかもナチュラルに…!

普通に手を繋いで公道を歩いてる…!( ゚д゚)

パンちゃんに「ダメだよ、こんな所に停めちゃぁ」と窘められるピッコロさん、ただ一言「ああ、早く出ないとな」と返すあたり、普通に人間社会のルールにも適応出来そうな一面を垣間見せている…!
パンちゃんに手錠をかけるというピッコロさん、でもちゃんとすぐ外せるか確認も忘れず、このあたり、視聴者への配慮が細かくなされてるなぁと。
15番を一撃でのしている描写の後ということもあってパンちゃんの「楽勝だよ」にも説得力があります。
この順番をちゃんと組み立てて積み上げてる丁寧さがDB超SHだなぁと。

ある意味神操縦w

映画公開前に助走無しで浮かぶことが出来ると紹介されていた飛行機…操縦下手なピッコロさんの為にわざわざ考えられたんだろうなぁ。
ある意味ピッコロさんの為に作られた飛行機とも言える気がしますが、「パンは後ろに乗ってくれ」からの飛行開始からのフラフラ運転ですよ。。
普通に操縦できるんじゃないんかいw
フタを開けてみれば「こういうのは苦手なんだ」てw
これまで卒なくRR軍に潜入して服を奪って仙豆を用意して神殿からのスタイリッシュダイブを見せてドラゴンボール使って潜在能力解放させてからの「こういうのは苦手なんだ」…このギャップよ。。

ピッコロさん操縦下手だねぇ…w

マントやターバンを魔法?で消す事も出来るピッコロさんも、完全無欠の超人ではなく苦手なものがあるんだなーという意外な一面がまた堪らない…!
パンちゃんは気にせず話を聞いて、ピッコロさんも苦手な飛行機の操縦をしながら分かりやすく伝える姿が微笑ましい…何度も手元と前を交互に確認するピッコロさんのしぐさからめっちゃ真剣さが伝わって来ますw
からの、か~ら~の、
「オレが守ってやるから心配しなくていい」
超絶イケナメスマイルでの最高のセリフですよ。

「オレが守ってやるから心配しなくていい」

というか、今パンちゃんを最も危険な目に遭わせているのがアナタの操縦なんですがw
このちぐはぐさですよ。
このちぐはぐさが本当に堪らないw これぞDBギャグ!
ピッコロさんのイケナメスマイルまで惜しみなくギャグと絡ませる余裕と制作側のピッコロさん大好きな空気が本当に堪らないですw
そして幼稚園のお迎えをピッコロさんに頼んでレポート作りにかかり切りな悟飯に不安を覗かせるパンちゃんに、ピッコロさんがパンちゃんを全力で庇う姿も微笑ましい…!
付き合いも長く、慣れてるからこそ「半殺しにしてやる」と過激な言葉も軽く言えてしまえる悟飯との距離感も絶妙だなぁと。
その後、遥かに強いのに新人らしく15番に調子を合わせるピッコロさんと、悪だくみが始まってこっそり笑うパンちゃんが可愛らしいw

RR軍基地にパンちゃんを連れて来た後、ピッコロさんの中では15番1人で悟飯を迎えに行くのを想定していて、自分はパンちゃんと待つ気でいたのかな…この時点でピッコロさんが近くにいなくてもパンちゃんが“計画”の為に頑張る姿がいじらしいというか、この辺りから少しずつピッコロさんとパンちゃんがストーリーの展開上近くにいられない事に対する視聴者側への準備をさせてるなぁという感じがしなくもないなーと。
この時点でペネンコを抱っこして演技するパンちゃんに対して3歳とは思えないくらいしっかりしてる印象を強めているのも事実で、「そういえば3歳だよね?」と気づかされる感じになって来てるというか。
その役割を果たしているのが多分カーマインの存在で、パンちゃんを大人びさせるのとカーマインを子どもと同列にケンカさせることで一見年齢差をぼやかせているような気がすると言うか、“子どものケンカ”の範疇に一見クールそうなカーマインを当てて来る絶妙な配置が面白いです。何だかんだでカーマインも敵側のキャラで意地悪はしても、ピッコロさんと入れ替わりでピッコロさんが不在の間にパンちゃんの近くにいる大人の1人として描かれてるなーと(大人の目が届くところにパンちゃんがいるという状況作り)。

この行動が後の悲劇を生むとはこの時のカーマインは想像もしてなかった…w


戦闘開始

悟飯が基地に到着して1号と戦い始めてからようやくピッコロさんがパンちゃんの近くに戻ってきますが、パンちゃんは気の感知に長けていて15番を一撃で倒すほどに強くてもそこはやはり3歳なので、ピッコロさんの解説の相槌役に。
この流れるような配置の展開が本当に凄いなぁと思います。

パパ、勝てるかなぁ?

悟飯が来た事について「来てくれて良かったな」と真っ先に声をかけるピッコロさん、パンちゃんへの気遣いがいいなぁと思います。
ピッコロさんの魅力の1つに楽観視はしないけど余程のことが無ければ悲観的にもならない、傲慢さを感じさせない精神力の高さというのがあると思いますが、それがある意味ピッコロさんへの信頼へと繋がる部分となっている気がしていて、それがパンちゃん相手でも変わらない、相手が子どもであっても嘘をつかずに現実を冷静に見極めて伝えるのがやはり“親”とは違うなぁと。
というかDB超SHでピッコロさん、うっかりはあっても何1つ嘘を言ってないところが脚本の凄さというか、本当にピッコロさんの事を大事だと思っている人が書いてるなぁと感じさせられます。
で、せっかく助けに来てくれたパパ(悟飯)が滅多に見せないであろう超化しても勝てなくて悲しそうなパンちゃん…というかこの後の展開を悟飯目線で捉えると“状況も分からないまま踊らされてる”と見えなくも無いのですが、そもそも自分の子どもを誘拐して自分を襲いながら「スーパーヒーローだ」とか意味不明な自己紹介する相手を前に何故覚醒し切れないのか、視聴者の大半がアルティメットを知っていると思われる中でパンちゃんが目の前で捕まっているのに何故本気になり切れないのかというモヤモヤが出てしまうというか、その辺りピッコロさんの舌打ちが自分の感覚とシンクロしてしまうというか。
今本気を出さないでいつ出すの?みたいな感じがしてしまうのですが、ピッコロさんが支えてパンちゃんがピッコロさんの手の上で屈伸運動をして悟飯がようやくアルティメット化するという。。
2号が止めるシーンがありますが、同時に戸惑うPP軍の表情が何とも可愛らしいw

可愛過ぎか、この2人w

悟飯が覚醒して喜ぶ2人、パンちゃんは1号を圧倒する「じいちゃん(悟空)より強いであろうパパの姿」を初めて見る事が出来た嬉しさもあったのでしょう、くるっと回転しながら喜んで、ピッコロさんは悟飯邸が崩れた時と同じようにガッツポーズを見せますが、その後ですよ…その後、パンちゃんが小さな手をグーにしてピッコロさんに見せると、ピッコロさんが気が付いてパンちゃんが何をしようとしてるのかを汲み取ってからのグータッチですよ…!

ここまで可愛いグータッチを自分は他に知らない。。

絶対ピッコロさん今まで誰ともした事ないだろ!?と思ってしまうのですが、それでもパンちゃんが何をしたがってるのか察するところが凄い。
しかもパンちゃんに合わせてくれてる…!
もうホントにこの2人は…!(悟飯そっちのけ)
更にパンちゃんの嬉しそうな「へへっ」と、それに応えるピッコロさんの「ふふっ」が堪らない…!
マジでこの2人の醸し出す空気はホントに何なのかと…!
もうホントPP軍最高過ぎます。(悶絶)

で、2号が1号の加勢に向かおうとしてピッコロさんも参戦。
この時点でピッコロさんの「オレが守ってやる」というセリフが浮き始めてしまう感じがしますが、状況からしてこの時点でのRR軍の戦闘力の要は1号と2号で、他のナンバー付き兵士の中でも屈強と思われる15番をパンちゃんは一撃で倒せるので何かの攻撃に巻き込まれるような事が無ければパンちゃんの安全性はある程度確保されていると。
しかも1号は自分の光線銃で一般兵士ですら巻き添えにすることを良しとせず、2号も「子どもに手を出すんじゃない」と言っていることから、直接パンちゃんに危害を加えられる心配は無いとあらゆる部分からくみ取れるように徹底して舞台を整えてるんですよね。。
なのでピッコロさんも2号との戦いに集中出来たし、悟飯に対しても「戦いに集中しろ!」と言えたんだろうなーと。

オレコロパンチがさく裂して2号がワンパンで沈められた後、混乱に乗じて場を離れようとするマゼンタとカーマインを追うパンちゃんですが、
「これは食べられなかったオレ●の分!」と言わんばかりのキレっぷり。
いや、3歳児ならワリとおやつの時間て大事というか、ピッコロさんのお迎えが14時半過ぎとして…パンちゃんお腹空いてただろうなぁと。。

カーマインが威嚇で銃をぶっ放しますが、あくまで足止めと分かる撃ち方というのも凄いし、それを避けるパンちゃんも凄い。
ただ「子どもに銃を向ける」という大人としてやってはいけない一線を越えたカーマインは当然のように成敗されるワケですね。

オ●オを吐き出しそうな腹パン。。

しかもここまでカーマインとパンちゃんの確執(とまでも言えない子どものケンカレベルの関係)をパンちゃんの手で幕引きさせることと、カーマインによる子どもじみた嫌がらせの積み重ね+マゼンタ最優先の忠誠心の合わせ技でパンちゃんに銃を撃つのがそこまで不自然ではないという流れの布石も積み上げていたという。。
ホント、脚本によるキャラの配置、役割の与え方が凄過ぎます。


セルマックス起動後~ラスト

ガンマが2人がかりでセルマックスに向かっていくのを見て「オレたちも行くぞ!」と皆に声をかけるピッコロさん。
飛行機を操縦しながらイケナメスマイルで言っていた「オレが守ってやる」からどんどん離れた行動を取っていくように見えますが、すでにガンマと和解してパンちゃんは悟飯の元に戻ったので、この時点ですでにパンちゃんを守る立場の大人は親である悟飯にスライドしてるんですよね。
この辺り、悟飯とパンちゃんの“親子”としての描写が少なく、幼稚園のお迎えも行かず、ずっとピッコロさんがパンちゃんと一緒にいたのでそのままピッコロさんに責任があるような流れや見え方が残ってしまっている気がしますが、ここで感じたのは悟飯の仕事机の上に悟飯とビーデルとパンちゃん3人の親子写真があったりするとまた全然印象が違ったんじゃないかなーと言う気もしたり。。

というかあくまで自分個人の話で恐縮ですが、自分が子ども産んでからというもの、子どもの写真をめちゃくちゃ撮りまくるように自然となっていたんですよね…成長を感じる為というか、本当にちょっとした瞬間も取りこぼさないように。記憶だけでなく記録にも残したい気持ちが出て来ると言うか。
それまでスマホの写真なんてのは外食した時の食事の写真ばかりだったのですが、今や子どもの写真しかなくなったくらいのレベルでして。。
そういう悟飯からパンちゃんへの愛情、親としての感情が“怒り”でしかほとんど表現されていないのがワリと淡泊というか、DB超SHではその辺の悟飯の親としての感情のリアルさよりも昔からのDBファンへの懐かしさを優先させたのかなーと(悟飯の仕事机の上の2つの写真を鑑みて)。
対照的にマゼンタは失った両親の写真を机に置いていたのも印象的でしたが、それは多分「DB超SH」という戦いの面では悟飯とピッコロさんが中心、でも物語全体の牽引役というか主軸となるポイントがピッコロさんとパンちゃんとなる作品であるならそれは間違ってない描写だと思いますし、むしろテーマや方向性、制作側が見せようとしてるポイントがハッキリしてるなぁと感じました。

脱線してしまいましたが、パンちゃんを守る大人が悟飯にスライドして、更にその悟飯が親としてブルマにパンちゃんを見て貰うようにお願いし、ブルマもそれを受け入れたので(更にクリリンも自発的にパンちゃんを守る大人の立場になってますね)ここでパンちゃんを守る立場の大人がブルマとクリリンにスライドしたと。
セルマックスが地上に出て来た時に爆風に皆が耐えているシーンでも、すでにパンちゃんを守っているのはピッコロさんではなく悟飯なので、パンちゃんを守る大人がスライドしているのを表現してるんだろうと思うのですが、如何せんピッコロさんの「オレが守ってやる」があまりにインパクト強過ぎて、しかも潜在能力解放+オレコロ化という最強カードの一角になった事による安心感が凄過ぎて、見てる側としてはいつまでもパンちゃんを傍で守って欲しいという勝手な願望が出てしまうと言うか。
でも“立場”や“役割”で流れを見ていくと一応パンちゃんを守る大人は場面の移り変わりと共にどんどんスライドしてるなーと思いました。

更に、トレーニング後の会話からピッコロさんが「悟飯が悟空より強い」姿をパンちゃんに見せてやろうとする目的を並行させていたように、パンちゃんが何らかのきっかけで空を飛んで、1歩進んで“明日へ物語を続けて行こう”とさせる狙いも並行して進めていたのが後から分かるという。。
パンちゃんの賢いところは空を飛べるようになってもそこで調子に乗らずにちゃんとブルマの言葉を聞いて、危険な場所から離れてくれるところだなぁと。
ホント聞き分け良過ぎますね、この3歳児。。

そしてラストシーン、大人たちの会話がひと段落つくまでちゃんと待ってるよこの子…と驚かされつつ、ピッコロさんの道着を引っ張るしぐさが可愛すぎる…!

画面外から裾を引っ張るパンちゃんの可愛らしさよ。。

ピッコロさんも「ん?」と振り向きますが、セルマックスを倒してからここまでピッコロさんとパンちゃんは会話をしてなくて、「半年後」テロップから始まった物語の集大成はやっぱりこの2人!という〆方が本当にいいなぁと(悟空と王子は本編とは別枠ということで…)。
「ねぇ、ピッコロさん見て!」とか「飛べるようになったよ!」なんてセリフもいらない、ただ笑顔と行動で、ピッコロさんに飛べるようになった姿を披露するパンちゃんが本当にかわいい…!
何気にパンちゃんが浮かんだ直後にヘドが飛び上がって喜ぶ姿を見せるのですが、多分これはピッコロさんのこの瞬間の気持ちをヘドが代弁してるんだろうなーと思わせてくれるのがまたニクい…!

パンちゃんが浮かんで喜ぶヘドも微笑ましい…w

キャラとして態度も表情も変える事の少ない基本クールなピッコロさん(しかもパンちゃんが飛んだ瞬間はカメラの位置の関係で背の高いピッコロさんの表情が見切れているという)だけでは視聴者は心からパンちゃんの姿に感動し難くなってしまうというか、感動の共有が薄れてしまいかねないところを、ヘドがいい感じに“作品として”“絵として”表現してくれてるなぁと、視聴者の感情をいい方向へさり気なく掻き立ててくれる工夫や気遣いが本当に細かい作品だと思います。

で、EDも終わり最後のシーンはサントラ「ピッコロとパン」で〆。
もうホント、魔師弟映画と言いつつPP軍映画でもあるなぁと改めて感じさせる作品だと思いました。
しかも99分に納めようとする中で悟空と王子は別枠だと割り切って舞台を分けたように、制作側が最適解を選ぼうとしてる姿勢が垣間見えるというか。
それとDB映画と言えばピッコロさんが身体を張って悟飯を守り続けるスーパー保護者という立ち位置であり続けた印象が強いですが、DB超SHはそういう印象もある程度払拭させようとしてるのか、ピッコロさんは「ただのピッコロ」であり、「パンちゃんの親はあくまで悟飯とビーデルで、ピッコロさんはパンちゃんを見守る大人の1人」である事を大事にしてるなーと感じました。

PP軍メインの視点でDB超SHを語ってみると、「そこってどうなん?」と感じてしまいそうな部分も意外とちゃんと意味があるのが見えて来たり、作品全体でパンちゃんには“パンちゃん自身が乗り越える為のギリギリのライン”で危険に陥る描写はされていても基本的に必ず大人の目が届く範囲に置かれているのが安心感に繋がってるんだなーという印象を改めて受けました。
DB超SHのPP軍、ホント最高です!

明日からは次のステップのトレーニングだな
ウン!

あくまでPP軍贔屓な書き方になってしまいますが、冒頭のトレーニングシーンや飛行機の中でのパンちゃんのセリフからすると、日常においてもパンちゃんは悟飯を父親として意識はしていてもコミュニケーションの頻度は“パンちゃんが本音で望むレベル”には至っておらず、ピッコロさんと2人の時に「パパってその気になったらジイちゃんより強いってホント?」「パパが闘ってるトコみたことないけど」「でもパパ忙しいみたいだし、来てくれるかなぁ」と度々悟飯への疑問や不安を口にしてるんですよね。その度にピッコロさんはパンちゃんをフォローする形で答えてましたが、パンちゃんは聡いので言葉だけで適当に返すだけでは信用に至らない事も気付いてたんじゃないかなーと。だからこそ“お前の父親は誰よりも強いんだぞ”と伝えたい気持ちもあったでしょうし、実際ピッコロさんは悟飯にも直接「お前がその気になればこの世界で一番強い!」と鼓舞していて、今回はRR軍の企みに乗じて半ば強引な手段を取る流れになってしまったと思うのですが、逆に平和な状態が続いていたら悟飯はトレーニングもしないまま、ビーデルと一緒にとりあえずペネンコを渡してピッコロさんにお迎えをお願いし続けたであろう事が容易に想像できますし、パンちゃんは悟飯が強いという確信も持てないままになってしまうので、ヒーローでもなく親でもないピッコロさんからすればそれは残念な事だからと一喝させる機会も必要だった気がするんですよね。
そんな悟飯のマイナス面を全力で補っているのがパンちゃんというのが本当にリアルというか、ピッコロさんしかいない時はピッコロさんと一緒に行動するパンちゃんも、そこに悟飯が加わると当たり前ですが悟飯に真っ先に飛びついたり駆け寄ったりしていて“親子”である姿を見せてくれるという。
それと自分が1点物凄く引っ掛かっているのがビーデルの「あのさぁ」というセリフで、この一言があるか無いかでビーデルの普段の行動やピッコロさんに色々とお願いする時の頻度の高さが如実に表れている気がするのですが、何だろうな…スミマセン、自分はFに続きSHを見ていてもビーデルの態度に共感できる要素が皆無でして(汗)
大会の日時なら事前に分かってそうなのに何故当日にいきなりお願いをするのかとスケジュール管理と調整力の無さに少し驚きなのですが、それはそれとして逆に捉えればそう言ったどうしても欠かせない理由が無ければ普段はビーデルが送り迎えをしているのかな、と受け取れる気もしました。

ここまで長いダラダラ語りを見て下さった方、お疲れさまでした。
ありがとうございます(´ω`)

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