元スーパーマーケット店員が考える、統計学を学ぶ理由

初めまして、shoです。現在、システムエンジニアとして働いています。前職は商社に勤務し、未経験からエンジニアに転職して日々勉強に励んでいます。最近はデータサイエンスにも興味を持ち始め学習を始めました。今回はデータサイエンス(数学、統計学、プログラミング)を学ぶにあたり、その中でも統計学を学ぶ(身につける)理由・意義を整理してみます。

今回は、スーパーでの発注業務のエピソードをもとに書いていきます。

1、使用している教材・読んだ本

読み物系

実学書


2、統計学を学ぼうと思った理由(実経体験から)

理由1:どんな業界・業種でも統計学・データ分析力のスキルは必要&あればかなり役立つと考えた。
理由2:データサイエンティスト、データアナリストなど専門の職種に限らず、学べばどんな職種でもビジネスの現場で活用できると考えた。

前職の商社時代も統計学の重要性を感じていましたが、今回は、スーパーでアルバイトていたときの実体験から、統計学を学ぶべきだと思った(言い方を変えると、学んでいればもっと上手くやれたかもしれない)理由を書いていきます。

〜スーパーマーケットにて〜
自分はスーパーで様々な仕事をさせてもらいましたが、中でも難しかったのは「パンの発注」です。これは案外難しいです。

例えば
・パンは百種類以上の商品があり新商品も次々出る(手間がかかる)。
・賞味期限が数日と短い(効率よく回転させないといけない)。
など

毎日午前・午後の2回、PCに向かって数量を入力するわけですが、当然「これ美味しそうだから売れるだろう」などの主観では数量は決めません。過去の推移と様々な仮説を基に、これぐらいだろうと推測します。(細かいことを言うと、2回の発注でそれぞれ納入日が違うので、翌日の売れ行きを予想し、売れ残るであろう数量+翌々日の売れ行きを予想するetc...あまり覚えていませんが計算はかなり複雑です)

パンの売上増減に関して影響しそうな事柄は、以下様々な仮説が立てられます。

スーパー全体の来店客数は
・曜日によっても変化しそうだ。
・天気も影響しそうだ。
・市内に新しい店舗(競合)がオープンした。どれぐらい影響あるだろうか。
など

パンの売れ行きは
・特売日は当然売れ行きも変わる(食パンAの特売であれば、食パンBはいつもより売れなくなるだろう)。
・特売日翌日は、その反動で売上数が落ちるかもしれない。
・地域の行事前には、売上数も増加するかもしれない(例えば、運動会前にサンドイッチ用に食パンが売れやすい?など)。
・新しい銘柄のパンが新発売された。同じ系統のパンの売上に影響しそうだ。
・気候(暑い、寒い)はパンの需要に影響があるらしい。
など

当時は、このような様々な仮説を基に日々発注業務を行なっていました。ただ、問題は「根拠のある数字に落とし込めない」ということです。当時は統計学の知識もなく、Excelなどのツールもあまり使いこなせなかったので、「だいたいこのぐらい」で発注していましたが、どこまで通用するのか分かりません。「新商品が出たから、似たようなパンの売上数も分散されるから、少し数量を均そう」など仮説は色々立てたものの、打ち込む数字は「感覚によるもの」。「仮説は立てたが、分析方法が分からない」という状況です。

大きく外れることはそんなになかったと思いますが、既に記した通りパンは賞味期限が短い為、過剰発注はそのまま廃棄・食品ロスに繋がります。そんな責任重大な発注をエイヤッの勢いでなんとか乗り切る、というのはちょっとね。。。

仮説を立て、「先週より少し増えそうだ」というのはわかったが、「少し増えるとはどれぐらい?」

これが統計学(データ分析)に興味を持ったきっかけの1つです。

ただ、当時は、データサイエンスという言葉も知らなかったですし、「統計学?難しそう」としか考えませんでした。

年月が経ち、経験・知識・情報量も増え、それにより色々考えが変わってきて、今、「データサイエンスを学ぼう」というスタート地点に立った次第です。

「小売業」でいうと、米国の小売業ではデジタル化が進みAI・データ分析によってオペレーションを効率化したなどと聞きますが、経営者・専門の分析者だけでなく、現場で働く人も基本的な統計知識(データリテラシー)を身につけなければいけなくなってくのではと考えています(いろんな本や記事、ニュースを読む限りでは)。

自分はスーパーの1アルバイト店員として「統計学が使えたらな」と思ったわけなので、統計学を活用できるチャンスは、業種問わずにいくらでもあるのではと思います。

3、目指すべきは?(目的と手段)

勿論、ただ数字だけ見ていれば良いわけではないのかな・・・とも思います。統計学はあくまでも(今回で言うと)発注精度を上げる手助けとなるものであり、全て解決できるわけではないと思います。場合によっては臨機応変な対応も必要だと思いますし、現場に行って実際の様子を観察したりするのも重要だと思います。あくまでも目的を達成するための手段ではないかと思います。

自分は文系・ビジネスマンからの転職組なので、あまり技術や分析手法に強いこだわりがあるわけではありません。どちらかというと、「解決すべき課題は何か」「そのために集めるべき情報は?」「どのような状態になれば良いのか」「意思決定に役立つか」といったビジネス視点からの考えでスタートしています。まずは課題設定、その上で適切な分析手法でデータ分析する。

自己満足ではなく、ビジネスに役立つ統計学を学ぶ。

そして、いつかまた機会があればスーパーマーケットの現場に立ちたいとも思っています。

その時までに成長をしないと。

これから忙しくなりそうだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?