アグレッションをあげるために

本稿は、次の有料記事の補足である。

D33XTRの真似をしてRFIを増やしてIPからの3ベットを増やすのは、レンジ表に沿って比較的簡単にできるが、フロップ後どうやってアグレッシブにプレイしたらよいのか分からない読者も多いかと思う。ポストプロップでどのような状況でどれくらいのサイズのベットをするかといったアクションの選択は、ポーカーのプレイのコアとなる部分であり、説明は容易ではないどころか、本が何冊あっても足りないレベルだ。
本稿では、読者が基本的なベットの指針を身に着けていることを前提に、そのうえで、さらにアグレッションを増すためにはどのような点に着目すればよいかをまとめたものである。
かなり定性的な文章なので、本稿は無料記事とした。
とりあえずアップしたので後日修正する予定。

大原則:すべてのシチュエーションでベットすることを基本と考える。
IPのCBは100%する。OOPのCBもベットするかチェックするか迷ったらとりあえずベットする。とにかく、何とかしてベットすべき理由・ベットができるとする言い訳を探すと、アグレッションは自然と上がる。

ベットができるとする言い訳
ベットができるとする言い訳としては、主なものとして次の例が挙げられる。
このような言い訳が見つかったときに、とにかくベットしておけば、アグレッションは自然と上がる。ベットし続けた結果、これはちょっとベットし過ぎだなとか、ベットして失敗したな、ベットしてそのあとプレイしにくくなったなと思ったら、そのような状況をメモしておいて、例外としてベットしないシチュエーションとすれば、アグレッションを上げつつ利益率もより高くすることができるだろう。

①ハンドがある
最も容易なベットする理由である。強いハンドができている場合には、ベット。スロープレイやポットコントロール、チェックレンジを強くしないといけないといったバランスはすべて無視。とにかくベットしておけば相手がたまに突っ込んできてくれて大きな利益が上げられる。

②ドローがある
ドローがある場合は引いた時の利益を最大化するためにベット。また副次的にフォールドエクイティもついてきてお得。フォールドしてもらえればその場でポットがとれるしコールされても引けば勝てる。いずれにしてもベットしない理由がない。オープンエンドストレートドロー、フラッシュドローはもちろん、フロップでのガットショットストレートドロー、バックドアフラッシュドロー、ランナーランナーストレートドローまでベットすればよい。ターンでドローが消えたら諦めることも考えるが、そのときはブラフができないか検討。フラドロでフロップCBを打つのは向こうは想定しているが、バックドアドローすべりでブラフに変えたダブルバレルは相手も読みにくく、フロップでメイドハンドあると誤解してもらいやすい。

③こちらのレンジに有利なボード
この辺からスノーウィトレーニングやソルバーでの解析をしていないと分かりにくくなるが、実際のハンド如何にかかわらず、こちらのレンジに有利なボードでベットすると相手はフォールドしやすい。ターンでこちらのレンジのエクイティを大きく上げるカードが落ちた時にダブルバレルブラフするなどの一段上の応用テクニックもある。
このフロップはレイザーのこちらの方が有利だなと思ったらとりあえずベットこのターンのカードはこちらのレンジの方が嬉しそうなカードだなと思ったらとりあえずベットとしているとアグレッションファクターがダダ上がり。

④相手のレンジに不利なボード
基本的に③の裏表だが、このフロップは相手は嫌そうだなとかこのターンカードは相手は嫌そうだなと思ったらとりあえずブラフしておけば、相手は降りがち

⑤ダダ滑りでバリューがない
神動画『ベットする理由』でブラフとはショウダウンバリューを犠牲にしたベットと説明したが、ダダ滑りでバリューがない状況では犠牲にするバリューがないので気軽にブラフできる。このフロップではリバーまで行ってもショウダウンバリューなさそう、ターンでドローが完全に消えてしまったといった状況では、犠牲にするものがないのでブラフを気軽に検討できる。

⑥相手に有利なのにチェックした
相手に有利な状況なのにチェックをしてきた場合、それは相手が何も持っていない・ベットすれば降りるというサインなので、紳士淑女たるものそのサインに応えてブラフでベットしてあげないといけない

⑦スケアカードが落ちて相手がチェックした
4枚目のスートのカード、ストドロが完成するカードが落ちた、トップカードがペアになったなど、スケアカードが落ちて相手がチェックしてきた場合にとりあえずベットしておけば驚くほど相手はフォールドするだろう。

⑧こちらが弱気を見せたときにベットしてきた
とりあえずベットしてきている可能性が高いので、ブラフレイズのチャンス。マジ手に突っ込むこともあるが(゚ε゚)キニシナイ!!

以上ベットできる理由、ベットができるとする言い訳を紹介した。
このような言い訳を常に探して、自分がとにかくベットできると正当化していけば、自然とアグレッションは上がっていくだろう。
アグレッシブにプレイしたことがなければ、アグレッシブなプレイヤーの気持ちを理解することはできないし、アグレッシブなプレイも上達しない。
本稿が読者がアグレッションを上げる一助となることを祈念する。

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