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CDドライブの思い出

 今日、愛用していたPLEXTORの「Premium」(初代*PX-W5232)が動かなくなった。

 この機種は2003年に発売され、即時に購入した。当時は、高校生でお金がないなかに買ったものだ。

 私は、音楽が好きで音楽CDをよく買っていた。そして、中学生になると親からノートパソコンを渡されて、それから、持っている音楽CDをデータ化(=リッピング)して、パソコンで聞くようになった。

 私の住む田舎では、同級生の中で一番早くmp3に触れていた。周りはみんなMDだった。私もポータブルのMDプレイヤーを持っていたが、高校に入るころにはmp3プレイヤーに切り替えた。

 そして、リッピングすることによって、自分の好きな歌手の曲を集めて、自分が制作したBEST版CDを作ったりして、こんなセットリストのライブだったらいいよな、と楽しんでいた。

 この時期、なぜか、「リッピングには、CDドライブの性能も関わっているはず」ということを考えていて、CD-R実験室というHPをよく眺めていた。はっきり言えば、そこに掲載されているデータは、読めないが、「何か、そこには、自分にはわからないけど、きっとすごいことが書いてあるに違いない」と思いながら、眺めていた。

 そこに先述した機種について書かれていた。このドライブには、「PlexTools Professional」というソフトが付属する。このソフトは、リッピングする際に、当時、他のソフトではできないことが搭載されていて、私には非常に魅力的に見えた。

 「買うしかないな」。そう思った。当時は、クレジットカードも持っていないから、代引きで購入するしかなかった。代引きには手数料がかかる。当時の私にしては、代引き手数料ももったいないと思った。しかし、そうしなければ、購入はできない。仕方なかった。

 それから、リッピングをする際には、このドライブを使い続けてきた。もう、約17年が経過した。本当によくこれだけ故障せずに使ってこれたものだと思う。

 新しくPLEXTORのドライブを買おうと思っても、安価な海外製品が入ってきたことによって、業績が悪化して、2007年に全業務を親会社のシナノケンシ株式会社に移管した。

 約20年近くも愛用してきたから、愛着がある。しかし、形あるものはいずれ壊れる。

 壊れたのをきっかけに20年前を思い出すと、「わからないけど、そこには、きっとすごいものがあるはず」という気持ちってなくなったんだな、ということに気づいた。夢を見れなくなったのかな。どうしてなのかな。そんなことを思うのであった。

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