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石川県七尾市の本社(倉庫)でハイブリッドワークの実験をしながら考えたこと

こんにちは。oVice CEOのジョンです。

これまでoViceのバリューや、サービスがどういう経緯で生まれたかなどをまとめてきました。今回は石川県にある本社の話を始め、弊社の事例を交えながら、ハイブリッドワークやテレワークを成功させるためのポイントを書こうと思います。

なぜ本社は石川県七尾市に?

元々、oViceの本社は東京にありました。東京のエコシステムを活用できた方が会社を大きく伸ばせると考えたからです。

ただパンデミックが発生したことで、投資家との話もクライアントのミーティングも全てがオンライン化し、よくよく考えてみると東京に行く用事が無くなっていました。エコシステムが全てオンラインになったんです。それで東京に本社を置いても置かなくても、何も変わらないと思いました。

当時から住んでいる石川県七尾市の市役所に相談したら、IT企業のための補助金など色々支援してくれるとのこと。私は「私たちならば地方でも、今のこのニューノーマルの時代に世界を目指せるスタートアップになれる」と考えていました。そして本社が東京にある必要はないということを証明してみたくて、石川県への移転を決断しました

ちなみに七尾にある本社は畑の中にぽつんと建っている倉庫です。トイレもないので仕事ができる環境ではありません。ではどういう使い方をしているかというと、広いオープンスペースを活かし、ハイブリッドワークの実験をする場所としてオフィスのレイアウトを作っています。

七尾にある本社内の様子

ハイブリッドワークの課題はコミュニケーションの断絶

先ほど本社でのハイブリッドワークの実験の話をしたので、oViceがハイブリッドワークについてどう考えているのかについてもお話しできたらと思います。

そもそもハイブリッドワークは一つの手段なので、それが目的になってはいけません。会社には会社の文化があるので、オンラインとオフラインのバランスを取り、会社と従業員にとって一番良いやり方を見つけることが大事です。

ハイブリッドワークを取り入れる際に課題となるのが、オンラインとオフラインのコミュニケーションの断絶です。オフラインの人はオンラインのツールを使うよりも対面がいいと思ってますし、オンラインの人はツールを介さないとオフラインの人に声をかける術がありません。

私はIoTを活用することで、この課題を解決できると考えています。色々と試行錯誤をしているところですが、例えば「360度カメラ」を使った実験です。オフラインの人が設置したカメラに近づくとオンラインの人と話せるようになります。

とはいえ、ハイブリッドワークは難易度が高いので、多くの企業はテレワークを定着させた上でハイブリッドにステップアップしていくのが大事ですね。

必要なのは「テレワークをやろうとする意思」

テレワークを始める上で大事なものは「テレワークをやろう」という意思です。色々と問題はあるかもしれませんが、「やる」と決めたのなら従業員を信じるべきです。「テレワークをするとサボりそうだ」と思っている経営者はテレワ―クを始められません。

その上でテレワークを進めるために必要なものは、まずオフィスの代わりになるoViceのようなバーチャルオフィスです。加えて非同期のコミュニケーションを補うチャットシステムが欠かせません。Teams、Chatwork、Slackなどのチャットシステムがあれば、コミュニケーションは全て成り立ちます。どの部署においてもまずはコミュニケーションが一番大事なので、「バーチャルオフィスシステム」と「チャットシステム」を最初に取り入れるべきでしょう。

決裁をするために紙が必要なのであれば、そのために出社するしかありません。ですが、テレワークする部署を広げたいのであればDXも進めましょう。テレワークを成立させるため、最初にDX化した方がいいのはやはりハンコですね。ハンコを押しに行くためだけに出社するのはおかしな話です。大手企業も含めて大抵の企業が、法務的にも問題のない電子契約を取り入れています。DX化を進めるならまずはハンコからでしょう。

そこに紐付いて必要なのが稟議の決裁機能です。これもDX化することによって出社する必要がなくなります。こういったDX化は与えるインパクトが大きいはず。そしてプラスαとして経費精算やアカウンティング絡み。freeeやMoneyForwardといった企業が提供しているものです。

こういったものを一通り取り入れることによって、オフィスに出社しないテレワークの環境ができます。私もテレワークになって一番良かったと感じたのが、ハンコを無くしたことです。それまでは、私の棚に入れられた全ての契約書に私がハンコを押さなければいけなかった。ハンコが無くなったことで「自由になった」というのが個人的には大きいです。

また会社としては、「人材採用に困らない」のがもっとも良かったことだと感じています。物理的な出社を伴うと、その地域で人を採用しなければならないのがネックです。東京に住んでいる人でも、移住したい人でも、どこにいる人でもオファーができる。フルリモートにすることで全国、もっと言えば全世界から人を採用し問題なく仕事ができます。人材確保の面で見てもフルリモートはやって良かったと実感しています。

物理的な資産が少ない私たちの強み

私は今後も東京に戻るつもりはなく七尾市で頑張っていきます。そもそもフルリモートでオンライン中心なので、地域の物理的制限を感じません。正直なところ、私は地方で仕事をするメリットはあまりないと思っています。あるとしたら「目立つ」ことくらいです。

企業によっては「オフィスを借りる上で賃貸が安い」「物価が安い」などがあるかもしれません。でも私たちは物理的な資産を持たないので、そのようなメリットを得ることが少ないのです。ただ、それこそが場所選ばずに働ける強みでもあります。なのでこのまま七尾市を中心に事業展開をしていきたいと考えています。


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(編集協力:oVice 編集部)

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