Football Manager 若手育成のすゝめ 前編
若手の育成について、自分なりのノウハウを書きます。
文章量が多くなったので、前後編での公開です。
前編では、育成の方法の前提となる知識や準備について説明します。
0.用語解説
若手育成において重要な用語の解説。
熟練者の方は読み飛ばしてもOKです。
マスクデータ
ゲーム中には表示されない隠しパラメータの総称
In-Game EditorやFMRTEなどのツールで参照・編集が可能
どんなパラメータがあるかは週末ジレンマさんに記事がある
CA
マスクデータの一つで、選手の現在の総合能力を表す。最大で200。
個人的な目安としては、160あればヨーロッパレベルで一流選手
PA
マスクデータの一つで、選手の潜在能力を表す。最大で200。
CAの成長上限
プロ意識
マスクデータの一つで、トレーニングでの成長速度に影響
育成面では最重要な能力値
野心
マスクデータの一つで、よりレベルの高い環境でプレーしたいかの指標
育成面では、プロ意識ほどではないがトレーニングでの成長速度に影響
勝利意欲
意志の強さや負けん気を表す
育成面では、プロ意識ほどではないがトレーニングでの成長速度に影響
1.若手育成の必要性
そもそも、なんで若手を育成する必要があるのか、という根本的な理由を解説します。
当然ながら選手は毎年歳をとっていき、30歳を過ぎたごろから徐々に衰え始め、30代半ばになると急激に衰えていく
そのため、主力選手が30歳を迎える頃には後継者の目処がついていることが望ましい
主力選手が20歳代後半くらいから、後継者として若手を育成しておくと、世代交代がスムーズ
主力選手が衰え始めたら、外部から即戦力の選手を獲得するという方法もありだが、その場合獲得コストが高い場合が多い
若手選手なら、育成の手間はかかるものの、即戦力の選手に比べて安価に獲得できるケースが多い
参加する大会にもよるが、特に大陸大会ではクラブ内育成選手の登録が必要な場合が多い
下部組織出身の選手や18歳までに獲得した選手を育成することで、クラブ内育成選手とすることができる
2.若手の成長に影響のある要素
2.1.選手個人の資質
選手のトレーニングでの成長速度は、年齢・プロ意識・野心・勝利意欲によって決まる
年齢によって成長速度や成長しやすい能力が変わってくる
20歳くらいまでが一番成長速度が速く、特にフィジカルが伸びやすい
24歳くらいまではスキルを中心にトレーニングである程度成長するが、20歳代後半になるとトレーニングでの成長はあまり見込めない
プロ意識が高いほどトレーニングでの成長速度が速い
年齢・プロ意識・野心・勝利意欲などによって決定されるProgression Factorというものが存在し、その時点で成長できるCAの上限が決まる(サカつくでいう仮限界みたいなもの、詳しくは週末ジレンマさんにて解説記事がある)
そのためプロ意識・野心・勝利意欲が低い選手は成長が遅いだけではなく、Progression Factorによって頭打ちになって伸び悩みやすい
2.2.クラブとしての環境
トレーニングでの成長速度に影響があるのは、各トレーニングを担当するコーチの能力とトレーニング施設
各トレーニングを担当するコーチの能力(☆の数)は一番評価が高いコーチのものだけが適用される
そのため、各トレーニングに優秀なコーチが1名ずついればOK
ただし、チームの所属人数が多くなってしまうとコーチへの負荷が大きくなってしまい、トレーニング効果が落ちるので、コーチ人数に余裕があるなら、複数のトレーニングのサブ担当になるコーチを雇用することがオススメ
サブ担当のコーチのトレーニング能力は低くても問題ないので、能力判定・潜在能力判定の高いコーチを雇って選手レポートを作成させたり、戦術知識の高いコーチを雇って戦術アドバイスや相手選手への対応指示を委任すると無駄がなくて良い
トレーニング施設はトップチーム・リザーブチームなど全てのチームのトレーニング効果に影響する
間違えやすいのだが、ユース施設はU19チームなどの成長に影響するのではなく、ユース加入選手の質に影響するもの
トレーニング施設は財務状況に余裕があるときに理事会に要求してアップグレードできる
逆に言えば、財務状況に余裕がない場合はアップグレード要求が却下されることが多い
トレーニング施設は経年劣化でダウングレードすることもあるので注意
2.3.試合経験
試合の出場時間と試合のレベル(大会の知名度が目安)と評価点が高いほど試合による成長速度が速い
3.若手のスカウティングと獲得
監督に就任した時点で有望な若手がいたり、ユース加入選手でよい選手がいれば、外部から若手を獲得する必要性は低くなりますが、なかなか自前だけでは有望な若手の人数が少なかったり、ポジションに偏りがあったりとうまくいかないものです。
そのため、若手を育成する前に外部から有望な若手選手を獲得する必要があります。
ここでは、若手獲得のためのスカウティング方法と獲得する際の注意事項を書きます。
なお、マスクデータを参照できるツールは使わない前提で説明します。
3.1.対象とする選手の条件
シーズン開始時点(ヨーロッパなら7月1日)で18歳以下の選手
前述の通り、18歳以下の選手を獲得して育成することで、3シーズン後にクラブ内育成選手になる
獲得した時点ではなく、シーズン開始時点で18歳以下ならクラブ内育成選手の条件を満たす
本当にシーズン開始時点でよいのか細かい検証はしていないが、これまでシーズン開始時点で18歳以下の選手を獲得して、クラブ内育成選手の条件を満たさないことがなかったので、多分あっているはず
「シーズン開始時点で18歳以下」を逆算すると、生年月日が19年前のシーズン開始時点の翌日(ヨーロッパで2022-2023シーズンの場合、2003年7月2日)以降であることが条件になる
逆に、シーズン開始時点で19歳以上の選手を獲得する場合は、最低でもトップチームの控え(現在能力☆2.5以上)である即戦力が望ましい
リーグの外国籍選手の獲得制限にかからない選手
イタリアの様に外国籍選手の獲得に制限のあるリーグの場合、貴重な外国籍枠を若手に使うのはちょっともったいない
一通りトップチームの選手獲得が終わって、外国籍枠が余っているなら問題ない
また、スペインの様に、トップチームの選手登録に外国籍枠があり、獲得自体には制限のないリーグの場合は、すぐにトップチームで使いたい選手でない限り、あまり気にしなくても良い
3.2.対象となる選手で重視するべきポイント
潜在能力
そもそもこれが低い選手は、上手く育成できても優秀な選手に育たない
最低でもスカウトレポートで潜在能力が☆4.5(未確定部分である白い☆を含む)以上、できれば☆5ある選手を獲得したい
ただし、10代の選手の場合、潜在能力判定が優秀なスカウトでも、☆の数は結構ぶれる(PAが低いのに☆が多かったり、その逆だったりする)ので注意
また、潜在能力の☆の数は、PAだけでなく、成長にかかわるプロ意識・勝利意欲・野心なども加味されていることは覚えておきたい
上記2点から、若手の獲得は結構ギャンブル性が高いことは認識しておくこと
性格とメディア対応スタイルと勝利意欲
前述の通り、成長に影響する選手のパラメータとしては、プロ意識・勝利意欲・野心
この3つうち、勝利意欲以外はマスクデータなので性格とメディア対応スタイルから推測するしかない
代表的なもの(プロフェッショナル → プロ意識18以上、など)は覚えてしまった方が速いが、けるろんさんのブログにマスクデータを推測するツールがあるので、使うのもあり
3つの内、重視する度合いとしては、プロ意識 >>>> 勝利意欲 > 野心
プロ意識は成長速度に与える影響が最も大きいため、最重視
勝利意欲・野心は成長速度よりもProgression Factorによる成長の上限への影響の方が大きいので、プロ意識よりは重要度は低い
勝利意欲を野心より重視する理由は、勝利意欲は試合でのパフォーマンスに影響を与える能力値のため
現在能力
「若手は将来性に期待して獲得するもの」という意識がある人からすれば意外かもしれないが、結構重要なポイント
そもそも、現在能力が高ければ、そこから育成で伸ばす必要のあるCAが少なくて済むので、育成のスタート地点から有利
また、現在能力が☆2.5以上あれば、トップチームの控えとして起用できるため、リザーブチームなどの試合よりも試合経験での成長速度が速い
3.3.若手のスカウティング方法
スカウティングの方法については、十人十色だと思いますが、ここでは私が実践しているスカウティング方法を紹介します。
スカウトの割り当てはチーフスカウトかフットボールディレクターに委任でOK
選手検索画面で、移籍への興味を「疑問視している」に設定し、検索条件を「生年月日がシーズン開始時点で18歳以下になる日付以降」に設定して検索
検索結果を、潜在能力の降順(高い順)・移籍金の降順で並べ替えて、潜在能力が☆4.5以上の選手を候補リストに追加
次に、潜在能力の昇順(低い順)・移籍金の降順で並べ替えて、スカウトレポート未作成の選手で移籍金の高い選手(欧州5大リーグなら1Mユーロ以上くらいが目安)を候補リストに追加
候補リストに追加した若手を潜在能力判定の高いスタッフで1週間視察
手動で選手を視察する場合、Football Manager 2023では少しコツがあるが、それについては後日掲載予定のスカウティングについての記事で触れる予定
視察が完了したら、候補リストから若手を除外して、もう一度選手検索から繰り返す
上記手順を繰り返すことで、ある程度潜在能力の高い若手選手が絞り込めます。
シーズン中の移籍期間(ヨーロッパなら冬移籍期間)が終わったら、検索条件を「生年月日が翌シーズン開始時点で18歳以下になる日付以降」に設定して、上記手順を行います。
3.4.若手獲得時のポイント
前述の通り、若手選手の獲得はギャンブル性が高いので、特に即戦力ではない選手を獲得する場合には、トップチームの補強が終わって余った予算を使って、あまり高額ではない選手を狙うのが基本
同じ程度の評価(能力・移籍金)の選手がいる場合は、やっぱり性格とメディア対応スタイル(プロ意識・勝利意欲・野心)が重要
プロ意識・勝利意欲・野心は指導で矯正できると考えがちだが、指導は効果があるかランダム性が非常に高く、また、変化量も少ないため、あてにならない
選手のポジションについては、基本的には現在のメインのフォーメーションで使うポジションの選手を優先的に獲得する
将来的にフォーメーションがどうなるかはプレイヤー次第だが、現在のメインのフォーメーションに沿って獲得すれば、リザーブチームなどの試合に出す場合でも、プレイするポジションがあるはず
既に同じポジションに有望な若手がいる場合は、他のポジションの選手を優先する
同じポジションに現在能力☆2以下の若手が2名以上いる場合、リザーブチームの試合に出場できない選手が出てくるので、成長効率が悪くなる
ひとまず、育成の準備と若手の獲得についてはこのくらいで。
後編では育成方法について書きます。
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