クレーンてどう立ててるか知ってますか?
「あのクレーン、あんな高いところでよく立ってるなぁ」
割りと高めのビル建設中に見る、現段階での最上階を足場にしている、割りと高さのある、あのクレーンを見るといつも思う。
空に向かって突き上げた拳のようなフォルムの、あのクレーン。
いつも思うんですが、どうやったらあんなことできるの?
ジェンガで言ったら、あれもう詰み状態でしょ?
あれ、動かして大丈夫なんですか?
上に斜めに頭だいぶ突っ込んだりしてるよ?
しかも、飽きることなくあそこからまた高くするでしょ?
本当に大丈夫すか?
その際に、今度こそ首の方から『バターン!』てならない?
僕の頭の中ではもう何回そうなってるかわからないほどですよ。
ていうか、実は『バターン!』ていつもなってるの?
それをみんなして隠して僕だけ秘密にされてるの?
トゥルーマンショーみたく。
そうじゃないと、説明つかないんですよ。
それか、あのクレーンの回りの次元が歪んでて倒れたやつは全部パラレルワールドへ吸い込まれてるんですか?
はたまた、あの足元には力自慢が何百人といてみんなで支えてるんですか?
もうあれか、あのクレーンは地軸なんですか?
こんなこと言ってる間に倒れてませんか?
そもそも、そもそも、あのクレーン自体いつ立ったりしてるんですか?
あのクレーン、気づいたら立ってたりしません?
結構大変ですよね、あれ立てるだけでも。
そんでもって、あのクレーンで何運んでんすか?
あのクレーンで何をどうしてるんですか?
とか言って、いい加減倒れてませんか?
倒れてないか。
で、気付いたら施工終わってませんか?
あのクレーン、急に消えません?
誰かに尋ねたら「そんなものありました?」とか言われそうで怖いんですよ。
完成したビル見て、その辺りにあのクレーンの点線が見えるんですよ。
ここにこうあったよな?って。
そしてまた知らないところであのクレーンは人知れず立つんだよ。
僕は知ってるんですよ。
もうどこかまた別の場所であのクレーンは立ってるんですよ。
どうか、絶対に、絶対に倒れないでね。
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みたいなことをいつもできるだけ小さな声でブツブツ言ってます、あのクレーンが倒れないように。
それでは。
あなたのお心をもし本当に気が向いたらでいいのでお与えください! そしたら、また自分の言葉に責任を持って皆さんに発信できます! ここを僕の生活の一部にして行きたいと思っておりますので!