【観劇レポ】【ネタバレ】【エグ注意】キ上の空論「除け者は世の毒を噛み込む」2024/05/12

 ヤバい。エグい。イタい。ツラい。・・・でも部外者として静観できる安心感。久々。大好きな小劇場での高揚感を表したいのに、出てくる「気持ちを表す単語が全部バカ」でもそれがいいんだろな。

 令和のアングラは本気で「衝撃」しかない。でもスカッとする部分があるのは、全てにおいて「自分とは関係ない」という立場でいられるからだ。そうに決まってる。そうだと思ってたのに。深いんよなぁ、どんどん抉られるのは、衝撃的なシーンだけじゃない。セリフひとつだけで、自分もその渦中に巻き込まれてる。笑ってる自分を俯瞰すると、こんなに冷たい人間だったんだって絶望する。自分に。一個も笑えるとこなんかない。冷笑してる自分を蹴り倒したい。・・・生まれてきてごめんなさい、くらい卑屈になってしまう。なに書いてんだろ。・・・今日は久しぶりに冷静さを失ってしまったので、ランチしながら映画を予約しちゃったよ。面白そうな、くだらなくて笑えそうなやつ。それくらいしないと、バランス取れずに終わる。いろいろと。明日の健康診断で悪い結果でちゃうくらいのアドレナリンでてるから。あ、今日はちゃんとあらすじとか入れるから、ムリそうな人はごじえいを。えっと、R20くらいにしようかな。成人観劇レポ、新しいな。うーん、、、R20代にしようかな。29歳までは大人の助言と指導が必要です、的な。もし間違って読んじゃった若者は、あとから、連絡くださーい!サポートします〜笑









いきなりトイレのシーンかよ、まぁまぁ大人だけど途中退場本気で考えたから

 あらすじでNTRとか孕ませとか、まぁまぁエグい言葉でてくるから、多少の覚悟はしてたけどさ。関係なくね?トイレ。しかも若い女子だから、おばさんマジでむり、、、ってなった。(本音です、でもちゃんと全部観たらわかるし、それ伝わるように書くから)

 でも子供が欲しい主婦が、トイレでがっかりする、落ち込む、って気持ちを表すにはそれしかなかったんだろうな。そこまでして子供欲しい、って気持ちはわからなくもない。残念ながら出来なかったから。令和のアングラは本気でタブーというかグレーというか、あまり人に言えないことをバシバシっとストレートに出してくるんだね。最近はそういうのから離れてたから、こんな機会でもなかったら、知らないままだった。だから、この機会にそういうものと存分に向き合おう。

 軸となるのは「NTR」という性癖。まぁググって。でもそれ以上に、いろんな「現代の問題」ってやつが織り込まれてて、それが緻密。いじめとか、教師の対応とか、引きこもりとか、承認欲求とか、、不妊とか、、、「部外者の冷静で真っ当な意見」。。。苦しいのは、それじゃないかな。自分含めて、あぁこういうことあるんだ、そういう世界もあるんだ。でも冷静にかんがえたら、ちょっと普通じゃないよね?っていう、、、ちゃんとそういうセリフをはく側の人間がいて、それがまぁリアルで上手くて、本当にグサグサくる。心臓滅多刺し。なので、前段に書いたような「生まれてきてごめんなさい」的な追い込まれかたしてた。平気で言っちゃいそうだもん。当事者の思いとか、苦しさとか、まったく考えずに「自分の常識」で「それおかしいよ」って。だから言えなくなる。性癖もトラウマも。誰にも言えないことで、余計に追い込まれて失っていく心。劇中でNTRの彼女側が「だから壊れた」ってことをいうんだけど、その「だから」が刺さる。その性癖を知られた時に浴びせられる「おまえの常識からくる罵声」
もう現代では差別用語だし、私も好きなことばじゃないから使いたくない。でもそれが使われるのが余計に「これは現実にリアルに存在するんだ」って気がする。これ言われたことないと、あぁ自分の性癖は「普通と違うんだ」って気づかないんだ。だって若いもんね、高校生のシーンだもんね。あぁその年でそれは「だから壊れた」になるわ。子供の選ぶ言葉って残酷だから。大人ならもう少し選ぶよね、大人だもん。でも「きちがい」って言っちゃうんだよね、あぁ本気でいろんな部分が、本として完成しててリアルで、、途中からどう終わるんよ、これ?ってオチが楽しみになった。

 昨日みた別の芝居は、ストーリーも知ってるし有名なやつだったけどすごく眠かった。面白いのに、眠気を漂わせる理由がある。でも今日の作品は、初めて触れる世界、初めて知ることに、時代が変わっても変わらない差別や、だからこそ伝えたい思いが詰まってて、それに気づいたら1ミリも眠気は感じなかった。お芝居は、戯曲は、良い意味でも悪い意味でも時代を反映しているからこそ、上演する意味がある。大昔の名作も、きっと未来には残らない作品でも、今ここにある芸術作品であること。そして、それに出会えたことの奇跡。知らないと恥ずかしいことではないけど、知っていたら少しは配慮して優しい言葉を選べるようになる。自分はどんな性癖もトラウマにも偏見はない。、、、と書くは簡単だけど、果たしてそれを目の前で口にすることはできるだろうか。自分が当事者になったとき、、、を考えて心が落ち着かない。

 次のキ上さんは9月に本多劇場かぁ、、えっと、早めに詳細を、、、どうやら、ハマったみたいです。現場からは以上です。ありがとうございました。

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