【観劇レポ】3年に1回くらいにしか出会えない、そしてもう二度と出会えない、同じものは観られない瞬き

 小池版ロミジュリ。2019年verから全ダブルほぼ観てる。2021は現地たぶん5回、2024は現時点で2回。だから偏ってる自覚しかない。けど、平日S席14000円っていう価格帯になっても、リピしたいと思わせる…数少ない作品について、思う存分語ります。あ、ネタバレとか配慮ないです、だってロミジュリは世界共通言語だし。高校生の芸術鑑賞会に選ばれるくらいだし。てかホントに若い子ほど観ろ、知れ、この価値を。アンダー制度もっと使おうよ、ホントに。勿体無いんだよね、、、U30で9800円、、、大阪のみ?うーん…ほぼ即完した東京は席数すくないし、席数と残数多い大阪だけU30でこの価格、、、もう一声だな。U20で6800円なら即完だよ。ホリプロさんはもっと勉強すべき。大手で人気作だけど、即完させられないんだからさ。特に今回のロミジュリこそ、若い子達に見せなきゃだめよ、、、ほんとうにもったいない!!!

さて今回のジュリエットは幼くて可愛い18歳


 知らんけど。今までも若くて可愛いジュリエットは世界中におるんやろうけど。
奥田さん、、、だって、ホントに子供なんだもん。速攻で名前覚えて、速攻でググった。現役アイドルで、ホントの18歳で、マジで可愛くて悶える。ファンの方けっこういたっぽいけど、、、大丈夫?っていらん心配しまくった。ちゃんとラブシーンしてるもん、まぁ生田さんいらっしゃったグループなので免疫あるのかな、アタシはハロ系オタクだったので、いらん心配しかできない笑
 てんごオタクも瀕死だと思うけど、我らがくるむくんと、本気で真剣にイチャイチャしてるのに、微笑ましい思いしか湧いてこん。(そりゃそう)
 2人ともしっかり歌がうまいし、芝居も、、まぁ当然に若くてもキャリアあるし、安定感がすごい、、、この組み合わせ考えた人に振込したいので、口座番号教えてください、マジで。
 投げ銭ってさ、チップとかおひねりとか?古くからあるこの国と世界の伝統じゃん?お金払いたくなるほど、うれしいってことなんだから、何とか現代にも方法として残してほしいなぁ、、、と本気で考える始末。
 カテコでお互いを誉めまくるのが、恒例らしくて、やっぱ初日から見たかったわぁ、毎日見たいわ、誉めまくって微笑ましいなんて、現実世界にはないもん。なにそのただただあったかい空間。でも、本気で嫉妬するあぶないオタクとかいませんように、、、大人ー!二人をどうか守ってあげてね、と本気で余計な心配しまくるおばちゃんここ。

ベランダにて。ロミオとジュリエットの一番好きなとこ

♪月は姿を変える
あなたの愛も変わる
変わらない愛を二人で育てよう♪

 そうなんだよ、愛は変わる。
変わらない愛なんか、、、知らんもん。
10代の子たち、わからんやろ?……残念ながらすっごいいい歳の大人になっても分からん。
んでもここが一番好き。いいなぁ若いなぁ、夢があって輝いてて、目の前の人だけを信じられて。
 何もいらないんだってさ、他には。…いやいや、いやいるだろお金とか仕事とか、家族、、、はいらんか。
んでも、たぶん、これを信じられるから。
目の前にいる「約束の人」と、変わらない愛を、、、うん。羨しい。

 彼らがなぜ、恋人と一緒に変わらない愛を信じて生きていきたかったのか。この話は長くなるから、、、後にしよう。

スマホを登場させる魔法を持ってしても

 さぁ、そろそろ本題(え、いままでのはなんだったん?)笑
 シェイクスピアのロミジュリにスマホ登場させたんいつか知らんが、スマホあったらすれ違わなくて済んだんだじゃね?
眠ってるだけなのに死んだと思って、後おわなくて良かったし、目覚めたジュリエットと街をでて、、、ハピエンじゃん。好き。そういうストーリーが良いよ、安心して観ていられるじゃん。
 でも。……それじゃあ、数百年も愛される名作にならんのよなぁ。。。
どうやっても何があっても、愛し合う若い二人はすれ違って勘違いしたまま、自らが自分を殺さないとダメなの。

 ……勘違いしてる人多いけどさ、ロミジュリは悲劇じゃなくて「喜劇」なの。
 すれ違って勘違いして死んじゃう、人間って滑稽だな、っていう蔑むような「笑い」を。
 シェイクスピアさんはさ、そういう俯瞰でロミオを、ジュリエットの人生を、本にしたの。たぶん。あたしが思うにね。
 まぁここに書いてるのは全部あたしの思ったことだから、言い訳しなくてもいいんだけど。免責済だし。

 そしてそういうのを全部わかってる小池さんは、今って時代に則して演出っていう魔法をかけてミュージカルに仕上げてくれる。最後に仲直りしちゃうもんね、それまでずーっと敵同士だった家と家が、、、簡単に。
 若い二人が心中してしまった、っていう事実は簡単じゃないのかもだけど。
 それまで幾多の血を洪水のように溢れさせてきたってのに、次期主と現主の娘が恋して死んでしまったという理由で。
 ここも人間てどうしようもないな、っていう神目線。そうか、シェイクスピアさんは、どうしようもない人間たちを見て、ため息つきながらこの結末を書いたんだろな。うん。そっかだから。
 あたしは、ロミジュリ観ると、すっごい力が湧いてきて、どうしようもない現実に戦うことないんだ、とにかくどうしようもないものに立ち向かう必要なんかないんだ、とにかく今ある現実をやり過ごせばいい、、、だって、人間も世界も人生もただただ滑稽な一瞬の出来事なんだから、と思える。
 頑張る必要なんかない。と思うことが出来れば、やりたいことがどんどん溢れてくるから不思議だ。昨日まで心を占めていた憂鬱が、ちっぽけなことになって、人生に光が差す。なんも考えずに世界の王で若い子達が楽しそうなのをクラップで応援して、死へ向かって流されていく運命を、そのとき推してるキャラ目線でハラハラしながら見つめればいい。それだけでいいから。

 今回から大きく変わったのは18歳を成人認定させた令和を反映

 連絡先を教えて?っていうロミオに対して、
前回までは「お父様が18になるまでダメだって」だったのに。
今回…「私のスマホ、お父様が管理してるの。でも18になったら自分でスマホが買えるわ。それまで待って」
ロミオ「待てない!」
客「(笑)」

 こういう芝居はくるむくんがうまいなぁ、、、笑いの呼吸はさすが場数ふんでるだけある。そしてジュリエットが結婚させられそうなのがパリスだと知ると「あのヘナヘナしたノッポと?」ってらいパリのこと、めっちゃディスるやん笑
ちな、らいたはんのパリスさんは、、、歴代の中でもたぶん異質に地味なのに、破壊力が半端なく存在自体が面白い。ただ、前に出るだけなのに、おかしなステップと目線で爆笑不可避、、、ねぇいつからロミジュリって腹筋崩壊シェイクスピアになったん?そりゃくるロミもディスるわな笑

優等生なマーキューシオ

 今回のお二人はどちらも、なんか上品で育ちがいいのが隠せない感じ。だから、死ぬ間際のジュリエットとの…ってセリフが本気で心臓直撃。。。
 でもアタイは、ダメ男ホイホイなので、2019のまりおくんとか2021のしょうたろくんあたりのイカれ狂ってるやつが好きです。特にまりマキュは、やばいです。見た目も狂っぷりも、その格好して裏で「いつか」を歌いまくってたっていうんだから、脳みそと情緒心配になるレベルです笑
でもだからこそ2021でロミオやるんだろうし、岩を通す一念を見せてくれた、、、イカれかっこいい野郎だよ、好き。また観たいなぁおかしいやつ。まりおくんには、壊れた系もやり続けて欲しい。

敵同士の良家はふたつあったら抗争するの、だから

 いつの時代もどの国も、戦争の歴史。そして平和への願いが芝居のタネになる。シェイクスピアさんは、そういう人間の滑稽さを描いて、そこに登場する二人は、純粋ゆえに愛に死す、、、みたいな創り方されちゃう。でも違うんよなぁ、、、ただただ、憎しみ合うことに疲れただけ。家の外での対立を見て育って、家の中でも心やすまることはなくて、自分への期待に押しつぶされそうで。ジュリエットは「本の中の恋愛」に、ロミオは「これから出会う愛する人」に、それぞれ逃避して求めた。同じような環境にいた、もう一人の自分に、出会ってしまった。だから、その逃避先が「目の前にいるもう一人の自分」になったってだけ。だから、一目で恋に落ちる、、、これは必然でしかないんよ。

 同属にしか分かり合えないもの。それがロミオとジュリエットの物語。人間を存在を痛みをすべて許してくれる、そしてただただ温かい。それを最高の表現でみせてくれる、、、てか、毎年やっていただけないだろうか。ちょっと次が3年後とか、、、考えられんのよ。長生きしたいなぁ(平常運転)笑

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