BTSの裏側
昨日の朝、仕事に行く途中で開店前の本屋に行列が出来ているのを見かけた。
そんな風に思っていたら、職場の主婦さんにBTSの特集が載っているananが再販されたという情報を聞いた。
私はBTSが好きだけど、BTSのグッズにはなぜか一切興味がない。彼らの音楽を聴いたりMVを観たり、彼らが出ているバラエティを見るのは好きだけど、今までBTSのグッズ系は一度も買ったことがない。
もしかしたら私はBTSよりも、キム・ナムジュン、キム・ソクジン、ミン・ユンギ、チョン・ホソク、キム・テヒョン、パク・ジミン、チョン・ジョングクの方に興味があるのかもしれない。
BTSは全世界的に人気のあるグループだけど、私たちが観ているのはあくまでも「表側」だけだ。その裏側は誰も知らない。
あの素晴らしいパフォーマンスを披露出来るまでに、彼らがどれほどの努力をして、どれほどの犠牲を払ったのか。
一般人が到底手に入れられないものを手に入れた彼らは、一般人なら当たり前に手にしているものでも手にしていない。
芸能界は一般人から見ると華やかで憧れのような世界に見えるけれど、芸能界で生きていくということは、「自分」を殺し、会社や世間の期待する人物になりきって、茨のように制約の多い中で生きていくということなんだろう。
一般人からすると想像を絶するような過酷な世界で、彼らは生きてきたのだろう。
多くの人に夢を与えてくれた彼らに私が望むことは、彼ら自身の本当の夢を叶えてもらうことだ。
そしてBTSとしてデビューしてからこれまでずっと、BTSとして生きてきた彼らに、一度BTSという肩書を下ろしてただの「キム・ナムジュン」「キム・ソクジン」「ミン・ユンギ」「チョン・ホソク」「キム・テヒョン」「パク・ジミン」「チョン・ジョングク」として生きていってほしい。
日本でも韓国でも芸能人の自殺は珍しくないけど、芸能界で長く生きていると、自分のアイデンティティを失ってしまうのかもしれない。
世間の求めている人物でいなければならず、会社が求める人物でいなければならない。これは出来ない、あれはダメだ、お前はこうなんだ…そんな風に制約でがんじがらめにされ、それに従っているうちにいつしか、
なんて思う瞬間があるのではないだろうか。
私たちが普段テレビなどのメディアで見ている世界は作られた世界だし、YoutubeやTwitterやインスタの世界だって、100%のリアルを見せている人なんてほぼいないだろう。
BTSだって会社に所属している以上は彼らの好き勝手なんて絶対に出来ないし、彼らは制約の中で出来る限り彼らが表現したいことを表現してきたのではないだろうか。
それにだって、やっぱり限界はある。
だから今回、彼らが出した決断は、より彼らが彼ららしく、自分の表現したいものを自分の好きな形でよりリアルに表現したいという思いからだったのではないか、なんて思ってしまう。
そして彼らがBTSと生きてきた中で失ってきたものを、これからは取り戻していくのだろう。
今後もし彼らにスキャンダルだったり、世間的にはよろしくないニュースが上がってきたとしても、私は密かに「よくやった」と心の中でエールを送りたい。
完璧を求められ続けてきた彼らにこれから必要なものは、完璧じゃないものなんだと思う。
私はBTSの表側だけじゃなく、その裏側も応援していきたいな、と思う。
どこかにいる誰かのために、少しでもお役に立てると嬉しいです☆