めんどくさいことは楽しい

コロナの影響で外出自粛となり、それがきっかけで仕事から一時的に離れてスローライフを送ってみようと思った。

ここでいうスローライフとは、仕事は一切せずにのんびり日々を過ごすこと。

積極的に外出はできないので、基本的には1日の大半を家の中で過ごす。たった一人で。そして外出をするときは何かを買いに行くときのみ。

外出自粛でストレスの溜まってしまう人や、暇を持て余してしまった人は多くいると思うけど、私は仕事を一切せずにスローライフを送ることで、新たな楽しみをいっぱい見つけることができた。

何がそんなに楽しいのかというと、普段ならやろうとしない無駄なことや面倒なこと、非効率なことが予想外に楽しい。

自宅というこんなに小さな世界の中で、こんなにもたくさんのエンターテイメントがあるなんて知らなかった。

私はスローライフの中で、新しい世界を発見した。

途中で切れてくっついたラップを一生懸命剥がしてみた

今日、キッチンの壁の油汚れが気になったので掃除をしようと思った。

重曹水を壁に吹きつけてその上からラップをし、汚れが落ちやすいようにしようと思ったところ…

ラップが途中で切れてくっついてしまった。

これ、すごい面倒くさいやつ。

今は便利になっていて、ラップを剥がすシールが元々付いてるんだけど、これを使っても上手く剥がれず、ラップはどんどん切れてどうしようもないくらいにくっついてしまった。

ラップの残量はあとちょっと。ストックはある。

今までなら面倒くさいからくっついてしまったラップは捨て、新しいラップを開けていたと思う。何よりくっついたラップを修復する作業はイライラするので出来ればやりたくない。

でも私は現在スローライフを送っているので、時間はたっぷりある。どうしようもなくくっついて収集のつかなくなったラップを、自力でなんとかしてみることにした。

最初はイラ立つ気持ちも少しはあったんだけど、これは「ラップ剥がしゲーム」という一つのエンターテイメントなんだと思い、必死にこのゲームに集中した。

格闘すること数分(もしかしたら十数分経っていたかもしれない)、ラップは無事に剥がれ、どうしようもなくくっついていたラップは生還を果たした。

このとき私は、なんとも言えない清々しい達成感に包まれていた。

なんだこれ、めっちゃ気持ちいい!!!

くっついてしまったラップを自力で剥がすという、めんどくさくてイライラする作業は、やり遂げるとなんとも言えない達成感を得られるのだ。

めんどくさいことや無駄なことを楽しむことこそ最高の効率化

私はすっかり「めんどくさいこと」「非効率なこと」にハマってしまった。

こういうことに時間を使いたくない、無駄だという人は多いけれど、私はあえてこういう「無駄なこと」に時間を使いたい。

世の中は「効率社会」となっていて、多くの人が効率を求め、非効率よりも効率的なことが良しとされているけど、本当にそうなんだろうか?

めんどくさいことを効率化すると最初は「なんて効率的なんだ!楽ちん!」なんて思うけど、それがずっと続くといつしかそれに慣れてしまい、今度はその中にある「非効率なこと」に目が行き、まためんどくさくなる。

これだけ便利な世の中になったのに未だ「もっと効率的に!もっと便利に!」と言われているのは、効率化に終わりがないからだ。

きっとこの世の中から「めんどくさいこと」はなくならない。なぜならその「めんどくさいこと」は私たちの頭の中で作られるものだから。

めんどくさいことや非効率なことを効率的にしても、めんどくさいは永遠になくならない。人は慣れてしまう生き物だから。

そう考えると、手間を省くことや便利化するのが効率的なことなのではなく、めんどくさいことや無駄なことを楽しむことこそ最高の効率化なのではないかと私は思う。

私はラップを剥がすというめんどくさい作業をあえてやることで達成感を得られた。達成感を得られるということは、快感を得られるということだ。

そう、めんどくさいことや非効率なこと・無駄だと思えることは、私たちに快感という名の幸せをもたらしてくれるのだ!

これを知ってしまった私は、日々せっせとめんどくさいことや非効率なことに精を出している。めんどくさいことをやればやるほど、私は達成感を得られて幸せになれる。

もはやめんどくさいことをやらない理由はない。

掃除をすると良いことが起こり、幸せになれるワケ

水回りを綺麗にすると金運が良くなる。
トイレを掃除すると良いことが起こる。

こんな掃除に関する情報はよく目にする。

私もこれらのことはずっと前から知っていたんだけど、それでも掃除は嫌いだった。めんどくさいから。

この頃の私はめんどくさいことが楽しいことだとは知らなかったし、めんどくさいことはやりたくないことだったから、いくら掃除をすることで金運が良くなると言われたところで、掃除をせっせとする気にはなれなかった。

人は誰に何を言われようが、自分がやりたくないと思っていることはやらないのだ。

そんな掃除嫌いだった私は今では掃除が大好きになった。理由はめんどくさくて楽しいから。(そして達成感が得られて幸せになれるから)

部屋を綺麗にすると部屋に愛着が湧くし、トイレを綺麗にするとトイレにも愛着が湧く。

おそらく、自宅のトイレをいつも綺麗に磨いている人はみんな、トイレに愛着を持っていると思う。

だって、トイレって私の体から出た汚いものを何も言わずに受け止めて流してくれるんですよ。めちゃくちゃいいヤツじゃないですか?

トイレを毎日ピカピカに磨いていると、トイレのありがたみが分かるようになります。

これと一緒で、何かをピカピカに磨くとそのモノに愛着が湧く。

今日はゴミ箱をピカピカに磨いたんだけど、磨いているうちにゴミ箱に感謝の気持ちが芽生え、今まで雑に扱っていたのが申し訳なく思った。

「いつも私が出したゴミを受け止めてくれてありがとう」

そんな風に感謝しながらゴミ箱を綺麗にしてあげると、ゴミ箱が「ありがとう」って言ってくれているような気がした。

掃除をすると良いことが起こると言われているのは、モノに感謝の気持が芽生えることでモノのありがたみが分かり、モノを大事に扱うようになるからだと思う。

モノに感謝してモノを大事に使う人は、
人にも感謝をして人も大事にするようになる。

そんな人に良いことが起こるのは、もはや当然のことなのだ。

逆にモノを雑に扱う人は、人も雑に扱う。これは間違いないと思う。

めんどくさいことをやると、お金が貯まる

めんどくさいことをやると、お金が貯まる。例えば、

公共の交通機関を使わずに自分の足で歩くと、交通費分が浮く。
引っ越しを業者に頼まず自力でやると、引っ越し代が浮く。
部屋のリフォームを100均商品で行うと、リフォーム代が安くなる。

このように、「時間がかかること」「めんどくさいこと」を自力でやると、その分お金が浮くのでお金が貯まる。

こういう「時間がかかること」「めんどくさいこと」をやるとお金は浮くかもしれないけど、その分時間を無駄にすると言う人はいるけど、私が思うに、めんどくさいことをやらずにお金で時間を買っている人のほとんどはそのお金で買った空いた時間を無駄に使っている。

ダラダラとテレビを見たり、
ダラダラとSNSを見たり、
ダラダラと寝たり、
ダラダラとお菓子を食べたり。

このように、空いた時間を「非生産的なこと」に使うのであれば、もはやお金で時間を買った意味はない。それならめんどくさいことをしてお金を置いておく方がよっぽど賢い。

そもそもこんなに便利で効率化された社会になったのに、時間に余裕のある人よりも時間に余裕のない人の方が多いはナゼなのか?
むしろめんどくさいことをやっていた昔の人の方が心豊かにゆったり過ごしていたのではないかと思う。

お金で時間を買うよりも、時間を使ってお金を置いておく方が無駄が少なくなるのではないかと私は思っている。それに無駄なことって人生で必要なことな気がする。

無駄(だと思うこと)こそが私たちの人生を豊かにするのかもしれない。

めんどくさいこと、ウェルカム!

スローライフを送っている私は、めんどくさいことを見つけるとあえてやりたくなる。今の私にとって最高の暇つぶしは掃除だ。

モノや空間を綺麗にする作業はとても楽しいし、達成感もハンパない。

ただ、掃除のモチベーションはずっと続くわけではないので、疲れたらそこで止める。楽しいことがストレスとならないよう、何事も完璧を求めないようにしている。最初は楽しいと思っていたことでも完璧を求めようとすると、途端にそれはストレスになってしまうからだ。

完璧を求めず、めんどくさいことをあえて喜んでやるというのは、とても心地が良い。

一時的でも仕事をやめるということは現代の人にとってはなかなかハードルの高いことだとは思うけど、人生はこういう「余白」によって好転するのではないかと思う。

どこかにいる誰かのために、少しでもお役に立てると嬉しいです☆