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ダービー馬が載っていない?

 POG取材において、撮影馬の選定は基本的に牧場様にお任せです。牧場様がピックアップした馬を撮影しながら、その馬について現場の方に取材させていただくというのが基本スタイル。媒体側が、「この馬を撮らせて欲しい」とリクエストするケースはほとんどありません。
 牧場側も、なるべくなら活躍する馬を掲載したいと考えているはずで、動いている馬、良くなりそうな馬を選んでくれています。なかには、オーナーの意向で撮影できない馬もいるでしょうから、そういう馬はどうしたって掲載されない運命にあります。撮影のタイミングで外傷を負っていて、撮れないといったケースもあります。
 
 また、今は、ほとんどの牧場で「合同撮影会」という形式を取っており、日程を決め、各社のカメラマンが集まって撮影を行います。馬の立ち写真の撮影は、非常に手間と時間が掛かるので、気軽に何度も行えるものではないのです。
馬体の見栄えを整え、いざ、撮影の段階になっても脚の位置や顔の向きなど、理想とされるポーズがあります。なかなか理想の立ちが決まらず、馬が暴れてしまうことも(なので、撮影時に山本昌さんはいつも「頑張ってね。大変だよね」と馬に声を掛けています)。

 後の活躍馬が掲載漏れしてしまったり、媒体ごとの写真掲載馬が被りがちなのは、こういった事情があるのです。
 しばしば、「POG本を読み返したら、ダービー馬もオークス馬も載ってなかった」みたいな書き込みを目にします。お役に立てなかったという部分は本当に心苦しいのですが、ご理解いただけると幸いです。
 もちろん、取材漏れに対して手をこまねいているわけではなく、調教師に取材したり、血統のプロに選定をお願いすることで、なるべく網の目を細かくしようと試みていますので、こちらも参考にしてみてください。

 ちなみに、今年の「写真はないけど走りそう」枠として注目しているのが母セリエンホルデ(父ロードカナロア・牡)。半兄は、競馬王にとっては縁のある「あのキングマン」ことシュネルマイスターで、矢作調教師の取材で名前が挙がっています。「移動も早そう」とのことなので、POGにはピッタリでしょう。

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