死んだ人の話

人が死んだという
別にそれだけのことで、しかも話したことも会ったこともない人で
それなのにその人の生活感や物事への温度感はなんとなく知っていて
その人を取り巻く環境も知っていて、
私は路傍の人なのにずっと涙を流し続けている

その人を何も知らないのに何が悲しいのか
酒がそうさせるのか、直前にあった別の辛い出来事がそうさせるのか
とにかくあとからあとから涙が溢れてくる

その人を何も知らないが
その人を取り巻く環境にはずっと馴染みがあって
私の親しい人が同じように亡くなっていく恐怖
私の好きな環境にいる人が同じ様に亡くなっていく恐怖
そしてその環境はまさにその亡くなった人と触れ合う可能性のあった場所という現実感

彼の知らない場所で私は彼を知っていて、
しかも彼を知る場所は全て、彼を想う、彼を好む、彼の生を等しく受け入れる場だった
彼を何も知らない私に、彼の死は、私に何というでもない感情を生ませている

深夜2時前、ようやく少し落ち着いてきたけど
私はいちツイッタラーで、いちリスナーで、いち路傍の石でした。
これをここに流しているのは私のエゴです、またどこかでお会いできたら、
目が覚めて小箱にあなたがいればウーロンハイでも頼んでお渡ししますね
なんのお酒が好きかなんて知らないけど
あなたを好きな人から聞くあなたの話が好きでした
またどこかで会いましょう

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