A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ【2014年9月から10月刊行分より(6)】
※電子書籍『情報note|知のパラダイムシフト』 [Kindle版] の内容をカテゴリー単位に編成しなおし、日次で配信・公開していきます。お楽しみください。
●出版社生き残りの道は 多メディア展開、コスト削減進む http://digital.asahi.com/articles/ASGBL5J5GGBLUCLV006.html
http://www.asahicom.jp/articles/images/AS20141018003102_commL.jpg
高コスト体質の一番の元凶が、再販/返品制度。「出版界では、再販制度で本の価格を出版社が決められる一方、書店は売れ残り本を出版社に返品できる。こうした特殊な制度が高コスト体質を生み、返品の割合は業界全体で4割近い。無駄な運送費や断裁費用が課題だ」。
★The future of the book | The Economist http://www.economist.com/news/essays/21623373-which-something-old-and-powerful-encountered-vault
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音声、スクロール、ページ捲りの3パターンが選べ、この仕掛けそのものが面白い。【まず、そもそもスクロールを選択する必要がありますが】この記事の、中ほどに、各国の紙と電子の市場規模を半円で対比、さらにはその予測を、ビジュアル化したツールがある。それによると、日本は世界で第二位、三位の電子書籍市場を持つ国であることになるが、紙との対比では、予測の範囲内では、紙と電子が同等になることはない、ことになっている。
●電子書籍販売、紙の書籍を超えず http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1410/15/news059.html
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米国の話。米調査会社Nielsenの調査によると、書籍の販売全体に占めるペーパーバックの割合は42%で、次はハードカバーの25%。電子書籍は23%。
●2014年度 電子書籍コンテンツ市場動向調査:レポート http://www.ictr.co.jp/report/20141015000069.html
http://www.ictr.co.jp/report/%E8%A1%A84%EF%BC%8E%E9%9B%BB%E5%AD%90%E6%9B%B8%E7%B1%8D%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%84%E8%AA%BF%E6%9F%BB.jpg
日本の話。インターネットユーザー 4,409人に訊いた。「過去1年以内に電子書籍ストアを利用したことがある」は23.3%。無料コンテンツを含むので、「まだまだ」の段階か。2017年度の電子書籍2017年度の電子書籍コンテンツ市場規模は2,000億円に (2011年度比約3倍)。電子書籍閲覧端末(ここにはタブレットがはいっている)の出荷台数は2016年度に1,200万台を突破。
●未単行本化の雑誌連載マンガを電子化、アプリや電子書店で配信へ http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1410/15/news029.html
http://prtimes.jp/i/4375/4/resize/d4375-4-996115-0.jpg
雑誌で長期連載されたものの、諸般の事情により全話が単行本化されなかった名作マンガを、原作者および漫画家の協力を得て完全版を制作し、スマートフォンアプリおよび電子書籍書店へ配信するサービスを開始。
●電子コミックの未来はどこに? http://www.dotbook.jp/magazine-k/2014/10/15/future_of_e-comics/
紙のマンガ出版が苦しんでいる一方で、勢いがあるのが電子コミック。どうやら、「2014年は紙から電子への転換点」。だから、紙から電子へ、ではなく、電子でマーケティングされた結果で紙へ、が一般化しそうな気配。「マンガ作品の供給源が、これまでの紙のマンガ雑誌から、電子雑誌に移っていく、ひとつの転換点」。それはすなわちコ、「日本の電子書籍はアメリカに比べて10年遅れている」と言われてきたが、コミックに関して言えば、アメリカに先んじていたことになる。ならば次に考えるべきことは、「電子コミック」を基点に、電子書籍を、そして出版そのものを更新、刷新、再定義をしてはどうか、ということに。
●全国約100の終着駅を収録した電子書籍、文藝春秋から http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1410/15/news024.html
http://image.itmedia.co.jp/ebook/articles/1410/15/rmfig193-5.jpg
文藝春秋は10月14日、カメラマンの大倉乾吾さんが数年に渡り日本全国約100の終着駅を撮影した、『終着駅紀行 東日本編』と『終着駅紀行 西日本編』を電子書籍限定で発売。
●『電子書籍の衝撃』の衝撃――セルフパブリッシングは救世主か? http://bizmakoto.jp/bizid/articles/1005/31/news071.html
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ちょっと誤解があるか。売上印税方式だと、印税は本来変動費(前払いが常態化してはいるが)(少なくとも増刷では変動費)。また増刷時も制作費はかかる。完売して利益10%かどうかは、分野でだいぶ違う。むしろ、電子のメリットは、印税支払が実質固定費から、ほんとうの変動費になる点にある。
●"文字がない"ファッションマガジン「persona.」創刊 プロデューサーに米原康正 http://www.fashionsnap.com/news/2014-10-08/persona-debut/
http://d3pw1zw7fp6912.cloudfront.net/news/assets_c/2014/10/109x109xpersona_magazine_20141007_001-thumb-109x109-318136.jpg.pagespeed.ic.y7kAvB02pu.jpg
発行部数は1万部で、10月上旬から中旬にかけて首都圏を中心に約200店舗の美容室に配布するほか、「eBookJapan」で電子書籍として無料配布。NEC、FashionTV、GMOメディア、イーブックイニシアティブジャパンの4社が共同で創刊した雑誌。フォトグラファー米原康正プロデュースによるファッションビジュアルフリーマガジン。
●アウトブレインの コンテンツ・ディスカバリー・プラットフォームを活用した 「Outbrain PR Boost」の提供を開始 http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000088.000000204.html
<販売(宣伝)のデジタル化>をサポートするサービスにもなる。
●でんでんランディングページ | セルフパブリッシャーのためのTumblrテーマ http://lp.denshochan.com/
自分で、<販売(宣伝)のデジタル化>に取り組む人のためのツールを開発。テンプレートになっているのがありがたい。(デモサイト: http://lp-narrative.tumblr.com/ )
●これもうきっとGoogle+ガイドブック | Landing page http://googleplus-guide.tumblr.com/
でんでんランディングページを実際に使った事例。
●Amazonが人気投票で書籍をデジタル化する「Kindle Scout」をスタート http://gigazine.net/news/20141015-amazon-kindle-scout/
http://i.gzn.jp/img/2014/10/15/amazon-kindle-scout/b04.jpg
http://i.gzn.jp/img/2014/10/15/amazon-kindle-scout/00-top_m.jpg
http://i.gzn.jp/img/2014/10/15/amazon-kindle-scout/a03.jpg
電子化された作品をノミネートした人は、なんと書籍の全編をKindleでゲット。つまり、真っ先に目を付けてくれ埋もれていた作品を発掘してくれたファンに報償として作品が無料で配信される。投票する読者は自分の「(電子書籍化を)推薦する本」を3つ、ノミネート(推奨)作品としてリストアップ、かついつでも作品の入れ替えはOK。「NOMINATE(推奨)」を促せるEメールもオススメ。プレビューページのリンクを貼って受信者に自分の本を読んでもらうことが可能。
★Amazon to Open First Brick-and-Mortar Location http://online.wsj.com/news/article_email/amazon-to-open-first-store-1412879124-lMyQjAxMTE0OTA1OTUwMDk5Wj
http://si.wsj.net/public/resources/images/P1-BR550_AMAZON_G_20141009164736.jpg
アマゾン、ニューヨークに初の実店舗をオープンか。
●Amazon、ホリデイシーズンに向けてカリフォルニアにも2店舗オープン http://iphone-mania.jp/news-48842/
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ニューヨークに引き続き、カリフォルニア州内にも「ポップアップストア」2店舗をオープン。ただし期間限定?
●山中湖情報創造館 公式サイト http://www.lib-yamanakako.jp/
http://3.bp.blogspot.com/-dwOR_xuU0pA/VDxqwxx3yMI/AAAAAAAABy0/eqHhq7Qzm3E/s1600/%E9%9B%BB%E5%AD%90%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8%E3%80%81%E3%81%AF%E3%81%97%E3%82%99%E3%82%81%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82.jpg
JDLSは、2013年10月に学校・公立図書館向けの電子書籍貸し出しサービスの提供を目的に、紀伊國屋書店、KADOKAWA、講談社の3社が設立した合弁会社。
●<7月〜9月>激戦区のニュース・キュレーションアプリの比較<Gunosy、SmartNews、Antenna、Yahoo!ニュース、LINEニュース、NewsPicks> http://www.metaps.com/press/ja/blog-jp/116-2014-10-10-01-24-46
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驚異的な拡散力を持つNewsPicks。
●PVの時代は終わった - スマホ時代における、メディア・マネタイズの3つのカギとは? http://logmi.jp/25013
ユーザベースによるNewsPicksの今後の展開についての記者発表会。「1つはソーシャルメディアが2009年くらいに出現してきてYahooでニュースを見るんじゃなくて、ソーシャルメディアのタイムラインで初めてニュースを見てニュースサイトにいく人が増え始めたこと。もう1つの最近の大きな変化は、スマホができてスマホでニュースを見る人がすごい増えて、ブラウザでニュースを見るんじゃなくてアプリでニュースを見るようになった」。これを背景に、PV課金から、コンテンツ課金・ネイティブアドへ。
●SmartNews、米テックメディアが賞賛 デザイン、パーソナライズ部分に評価 http://newsphere.jp/business/20141015-4/
米App Storeのニュースカテゴリで1位を獲得し上々のスタート。
●「ニュース重視」にシフトした東洋経済オンライン、狙いは http://mainichi.jp/feature/interview/news/20141011mog00m020004000c.html
「情報サイトからニュースサイトへ」は、差別化戦略としては奏功するかもしれないが、集客効果? 今のところ、独自の視点という付加価値はフックして機能している=「リリース記事ではなく、それをどう評価するかというものをタイムリーに、熱々のうちに、サイトに入れていく。もちろんIT関連だけでなく、経済、企業、マクロ、ミクロなど経済系で何か大きいニュースがあったら、無視しないで伝える。タイムリーに独自の視点のものを伝えていくように心がけています」。もちろん、スマートフォンへの最適化とソーシャル対応は押さえたうえで。
●米メディアはコミュニティを形成する。この当たり前のことをメディアはどれだけ自覚しているか http://sakaiosamu.com/2014/1014101321/
http://sakaiosamu.com/wp-content/uploads/2014/10/20141014_sakaiosamu_02.png
東洋経済とは違う軸を提示。「コミュニティあってのニュース」。
●メディアはどう生き残り、どう成長するのか 新旧の企業幹部が語る http://withnews.jp/article/f0141009002qq000000000000000G0011001qq000010957A
「ニュースをスマホの小さな画面で読む人が増え、広告単価がパソコンよりも下がっている。その中で広告効果が高い手法としてモバイル動画が期待され、スマホからの流入が他国と比較しても特に多い韓国や日本の取り組みに対する関心が高まっている」。一方で「有料会員、あるいはID登録をしてもらうのは非常にハードルが高い」、とも。
●米国におけるデジタルメディアの動向とは? QUARTZ発行人 ジェイ・ローフ氏のプレゼンを聞いた http://media-outlines.hateblo.jp/entry/2014/10/07/230401
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調査の結果、「500~800ワードはあまり読まれない/シェアされない(日本語に訳すと2千数百字)」。そこで、500語よりも短い記事と、800語よりも長い記事に特化。
●ブログがパーソナルブランドの確立に役立つ5つの理由 http://jp.blogherald.com/2014/10/09/5-reasons-blogging-great-way-build-personal-brand/
http://www.blogherald.com/wp-content/uploads/2014/09/Image2.jpg
「バイラル化するコンテンツを作ることが重要である。能力を見せるだけでなく、読者が読みたくなるようなトピックを選ぶ必要がある。有益で、適切で、タイムリーである必要がある — とりわけパーソナルブランディングの観点では、この3つの質が、コンテンツを読んでもらう上で生命線」。
※上記は、『情報note|知のパラダイムシフト』の一部を公開しているものです。(2014年10月三号より)
◆最新刊:情報note|知のパラダイムシフト2014年11月三号 [Kindle版]
http://www.amazon.co.jp/dp/B00PTJOV4I/sasazamani-22/
◆ブログ:詩想舎の情報note | ~21世紀を生きるあなたに、知恵と勇気を ~http://societyzero.wordpress.com/
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