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こんな番組を待っていた! 『笑う心臓』がコント番組の代名詞となるべき4つの理由

「マヂカルラブリー、シソンヌ、ニッポンの社長、空気階段の4組による新コント番組!」
突如飛び込んできた知らせは、多くのコントファンの心を弾ませたのではないだろうか。私もこの吉報を知って、胸が高鳴った一人だ。

放送前にコントのタイトルや稽古風景が公開されるたびに、期待値はどんどん上がっていく。

「早く見たいっ!でも個性が強い4組の良さがちゃんと出ているのだろうか…」

しかし、そんな心配は杞憂だった。
勝手にこちらが抱いた期待値を、軽々と超えるコントや映像達が3/31の深夜に放出された。

「こんなサイコゥな番組の続編をやらない手はないですよね、日テレさん!!!!」

という思いを込めて、『笑う心臓』が新時代のコント番組の代表となるべき理由について書いていきたい。

1:キャスティングがサイコゥ!

ラジオ「空気階段の踊り場」#206のアフタートークで、かたまりさんがこんなことを口にしていた。

「よくよく考えたら(キャスティングの)バランス悪くない…?」

かたまりさんいわく「出演者みんなおじさんだし、太っている人多いし…」という点が、バランスの悪さを感じた理由のよう。

確かにコント番組といったら、若手女優やアイドルといった女性が一人は投入されていることが多い。

しかし今回の「笑う心臓」は、それをしなかった。

この点に関してかたまりさんと同様に、違和感や物足りなさを感じている人がいるかもしれない。しかし30代半ばの いちコント好き女としてはこの4組でコント番組を作ると決めた、日テレさんの英断をただただ称えたい。

勝手な憶測だが、もしあの8人の中にキレイな女優さんが一人でも投入されていたら…。

その瞬間に、8人それぞれのマジメでシャイでジェントルマンな部分が顔を出し、ある種の照れや遠慮みたいなものが生まれていた気がする。
「こんなこと、この女優さんにしてもらって良いのだろうか…。そもそもこのセリフ言ってくれるのだろうか…。」的な。

番組中、緩急の「緩」の時間を担っている「時間をドブに捨てる映像」にも同じことが言える。
あの場に女性出演者がいて、一緒にドッジボールをしていたとしたら…。ここまでゆるい、癒やしの仕上がりになってなかったのではないだろうか。

また、4組の芸歴のバランスも絶妙だなと感じた。
レジェンド級の芸人さんが1組でもいたら、ニッポンの社長や空気階段あたりは気を遣うだろうし、かといって同じ舞台に立っている同世代ばかりだと、意外性があるコントが生まれにくい気がした。

適切な例えではないかもしれないが、「笑う心臓」は皆がイキイキ働く夢が詰まった工場にも思えた。

工場長的な役割を担う、マヂラブ野田さん。
思い描いていた製品ができて喜んでいる村上さん。
そんなマヂラブを見守りつつ、しっかりと力になる熟練工・シソンヌ。
野田さんのオーダーを聞きつつも、独自の製品開発に取り掛かる若手工員のニッポンの社長と空気階段。

こんな面白いリーダーや同僚がいる職場があったらサイコゥだなぁ…。

2:最初から最後までコントが楽しめてサイコゥ!

「ウッチャンナンチャンのウリナリ」「笑う犬の生活」「はねるのトびら」学生時代によく見ていたコント番組たちは、形を変えながらいつしか姿を消していった。その頃から聞くようになった「コント番組はお金がかかる」「とにかく大変」という言葉達。

ここ数年「コント番組」と銘打たれた番組を見ても、コント以外の情報量が多かったり、コントに一部介入するようなパネラー出演者がいたりで「純度100%のコント番組ってもう見れないのかな…」と残念な気持ちになることもたびたびあった。

それがこの「笑う心臓」は最初から最後までコントオンリー!
前述した緩急をつける「緩」の映像へのフリも、(空気階段の単独ライブ「anna」を見た方にはお馴染みの)かたまりさん演じる、電波ジャックキャラが登場。

テレビで、あのキャラクターが見れるなんて空気階段ファンとして感無量の瞬間だった。

3:撮影後の感想もあってサイコゥ!

個人的に「コント+コント撮影秘話=コント番組」だと思っている。
今回の「笑う心臓」本編30分はコントのみで構成されていたが、Huluで「大反省会」と言う名の撮影裏話映像が配信。

野田さんが脚本を書いた「魔界バスケ」の裏話しかり、それぞれ演じたキャラ、自分が出演していないコントのことなど、この「大反省会」の話を踏まえて本編を改めて見ることを何回か繰り返した。

興味深かったのが、ニッポンの社長とおそらく初絡みだったマヂラブ村上さんの以下発言。

「(ニッポンの社長・辻さんに対して)もっとイヤな奴だと思ってた。スカした奴だと思ってた。」

コントでは特に感じなかったが、反省会を見るとどことなく転校生感があったニッポンの社長。これがもしレギュラー化して「笑う心臓」がホームになった場合のニッポンの社長の牙の剥き具合は凄まじいことになるのでは…と感じた。

4:芸人さんへのリスペクトがあってサイコゥ!

「笑う心臓」への期待値の高まりは、出演者にだけでなくスタッフさん方に対しても大きかったように思う。

それは「笑う心臓」の制作陣が「有吉の壁」も手掛けるスタッフさん達だったから。

この記事を見ると、芸人さんを尊重しリスペクトしている姿勢がひしひしと伝わってくる。

▼一日のみの限定配信らしいが、このもぐらさん動画の概要欄もスタッフさんの愛が詰まっている…。(可能なら一日限定と言わず、ずっと残してほしい)

「笑う心臓」まもなくTVerでの配信は終わってしまうようだが、Huluでは視聴できるよう。

ここまでクセが強い4組の化学反応を存分に楽しめるコント番組、いまだかつてないと思う。

3ヶ月に1度、いや半年に1度でもいいので「笑う心臓」どうかレギュラー化してくださいっ!!!!!



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