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[AD]アガサvs MRCはどちらが有利なのか

はじめまして、シルクと申します。今回はADのアガサ天門とクリーチャー型MRCの相性関係について記事を書きたいと思います。

世間の一般的な認識ではMRCはアガサに有利、人によってはMRC側のガン有利という人もいます。しかし、ADアガサ有識者に聞くとむしろアガサ側の有利対面という人も多いです。この密かに起こっている相性論争に終止符を打つために昨日(5月20日)に実績のあるMRC使い、アガサ使いをそれぞれ三人ずつ集めて、相性検証ルムマを行いましたので、そこでの結果と得られた知見をまとめたいと思います。(後半にたてはしさんに書いてもらった部分もあるので、期待しといて下さい)

出場選手と結果(右がアガサ側、左がMRC側)
※今回のルール
それぞれ同じ人と三戦ずつ、デッキ公開性、構築を寄せるのは禁止(普段と同じ構築使ってね)

第一カード シルク(アガサで最終一位)vsたてはし(最強のMRC使い)
1-2でたてはしさんの勝ち越し

シルク使用リスト
たてはしさん使用リスト

第二カード 火単のアリア(ND最終一位経験者)vsそうたんぐ(MRCしか使えない呪いに掛かっている人)
1-2でそうたんぐの勝ち越し

アリア使用リスト
そうたんぐ使用リスト

第三カード じょん(アガサ研究会会長)vsあべしんの姉(前期MRCでADレート1720越え)
3-0でじょんさんのストレート

ジョンさん使用リスト
あべあね使用リスト

トータル:5-4でアガサ側の勝ち越しという結果になりました。

結局、どっちが有利なの?


正直分からないです。今回のルムマも5-4と非常に拮抗した結果であり、サンプル数も少ないので、この結果を元にどちらが有利なのかを言い切ることは出来ないと思います。ただ、少なくとも一部の人が誤解しているようなMRC側のガン有利対面ではないことだけは確かです。

それではなぜ、MRC側の有利対面という認識が広がっているのか、それはプレイの大局観が掴めていないアガサ使いにはMRC側はボロ勝ち出来るからだと思います。
試合後に色々と意見交換をしてみると、MRCをよく使う人が口を揃えて、「ランクマッチでアガサに負けたことはほとんどない」と言ってました。これは恐らくMRC対面のアガサは他対面とはまったく違うプレイを要求されるため、その認識がズレているアガサ使いを倒しているのではないかという結論に達しました。

そのため、以下ではMRC対面で要求されているアガサ側のプレイングをまとめていきたいと思います。(最後にたてはしさんにMRC側のプレイについても執筆頂きました)

アガサ側の指針

最大の指針は「「とにかくリソース差を稼ぎにいけ」」です。

通常の白緑アガサというデッキタイプの目標はブーストという形で手札リソースを吐き出してでも、早期にアガサを着地することを目標にプレイをします。ですが、この対面は全く違います。とにかくリソースを伸ばして伸ばして最後にアガサという流れです。4ターン目にミルザム・アガサ着地ドーンみたいな展開は出来ないし、しても勝ちません。
恐らく、ランクマッチでこのリソースを大切にするというプレイを徹底できているアガサ使いはそう多くないと思います。

このリソース差をつけるという考え方について今回のルムマの具体的な試合の場面を取り出しながら、解説します。

これは先一メイ様出来る手札です。当然、ここは先一メイ様します。全人類このプレイだと思います。

ランクマならこの時点で勝率7割ぐらいある
先行二ターン目の手札

次のターンのトップはライフでした。皆さんならどうプレイしますか、これがライゾウ対面なら簡単です。天門置いて、ライフプレイです。
でも、MRC対面では違います、ここは何もせずメイ様だけ殴ってエンドです。チャージすらしません。とにかく手札キープを徹底します。

後手2特攻でマザーホール抜かれる
メイ様ノーチャージ戦法(アリア命名)

これが3ターン目の手札です、トップでミルザムを引いてます。ここも当然ノーチャージです。

後手三ターン目も特攻が飛んできて、またもやマザーホールが抜かれました。このターンで初めてチャージをします、それは相手の最大値の動きがオーダーでメイ様を取る動きであり、それをされたとしても次のターンもチャージすればフェアリーホールを打てるからです。(相手がオーダーを持っていなかったらノーチャージでフェアリーホール打てばいいだけ)

特攻でマザホ抜きすぎだろ!!
しっかりオーダー持たれてました
先手五ターン目

これがこっちの先行五ターン目の手札です(マナチャージはまだ)。このターンどうしますか?
ここで僕がした選択は天門置き四つ牙出しです。天門置き自体は反論する人はいないと思いますが、ジオザマン出しでは?と思う人もいると思います。ただ、注意しなくてはいけないのがジオザマンってマナを回収しているだけなので、マナが伸びていなければリソースカードではないんです(ライフプランがマナにある場合にはひたすらライフプランを使い回してリソース稼ぎに行く時はある)、なので、ここは相手とのリソース差をつけにいける四つ牙一択だと思います。考え方としてはメイ様と一緒で置き物マナブーストカードを出す=マナチャージに手札を使わなくて良くなる=手札が増える(リソース差が付く)という考え方です。

「ハンデス流石にもう持ってないでしょ」も込みでこの選択

このあとの展開は触れることがないので、割愛しますが、お清めをハンデスで抜かれ、アガサで確認した結果、僕の盾が弱かったので、デスゲート以外は貫通の状態でさっさと殴る選択をしました。その結果、デスゲートをしっかりと踏み、負けてしまいました。
ただ、ハンデスを二本連続で打たれて、どっちもマザーホールを抜かれるという結構ヤバい状態でもメイ様と四つ牙を使えば、これだけ立ち回れるというのを見せられた気がします。

もう一試合だけ解説したいと思います。

後手一メイ様問題

この手札が初手に来たら皆さん、どうしますか?NDなら簡単です、メイ様出す裏目がないので、メイ様プレイ安定です。でも、ADはロノヴェルがいるので、メイ様を出すことに明確な裏目があります、まとめるとこんな感じ

メリット:メイ様によるリソース稼ぎ(クソ重要)
デメリット:ロノヴェルを持たれていたらただ手札一枚失っているだけ

ちなみに僕もどっちがいいのか今でも分かりません。

この場面、今回の試合ではリスト公開性でやっていて、たてはしさんのリストのロノヴェルが三枚であることを知っていたため、出す選択をした
持たれてました

でも、絶望する必要はないです。この手札を見て、どこをプレイの指針に置くでしょうか?普通の対面ならライフプラン打って、五ターン目にミルザム・アガサかなって感じでフェアリーホールをマナに置くと思います。でも、MRC対面ではそれはしません、とにかくリソース重視なので、リソースに繋がるカード(ライフプラン・ファアリーホール・マザーホール)をマナに置くことはよっぽどありません。

なので、しばらく使わないアガサをマナに置きます。しばらく使わないアガサをマナに置くのはハンデスから守る意味合いもあります。

ライフプラン→フェアリーホールの動きを見据える
後攻五ターン目

後攻五ターン目、このターンにフェアリーホールをプレイするのは確定として四つ牙とジオザマンをどちらを出すのか。
四つ牙を出そうかなと思ってプレイしたが、フェアリーホールのマナブーストでお清めが落ちたので、路線変更して、ジオザマン出しに変更。ここは前のターンに打った、ライフプランとお清めという回収したいカードが二枚マナにあり、相手の手札に特攻が最低一枚は確定していたので、マザーホールを抜かれてマナのお清めに触れなくなる展開を危惧して、ジオザマン出して、ライフプラン回収。

そこから二ターン後の盤面(マナチャージはまだ)が上の画像、普通に考えると天門からミルザム・アガサしそうだが、返しにデスゲ・特攻されるとぺんぺん草も生えない状態でターンが帰ってくることになるので、その択はなし。なので、ここではマザーホールでミルザム・ザマン出してお清め回収のプラン。(今考えると、ミルザムすら出さずにマザーホールでドローしながらジオザマン出すでも良かったかも・・・)

この対面のミルザム・アガサはマジで信用ならない

次のターンにお清め打って、勝ちやって思ってたらジェニーでお清め抜かれて、仕方なくアガサ・ダイイング展開するも返しにシューティング・MRCされて、盾に天門もなく負けという展開でした。負けてしまってはいるもののしっかりとリソースを抱えるプレイをしたお陰で相手にこちらの手札4枚ある状態で魂のジェニーを強要する事ができました。

この対面マジで奥が深いので、ミルザム優先して出した方がいい場面とかMRC側の鯱鉾についてとかまだまだ書けることあるんですけど、この辺で僕の執筆部分は終わっときます。

MRC側の視点


(僕がMRC下手すぎて、アガサ側の立場からしか書けなかったので、)たてはしさんにMRC側の立ち回りについて、書いてもらいました。(以下、たてはしさん執筆部分)

MRC側のリソースを抱えてくるアガサに対しての立ち回り方があればさらに良い記事になるかと思い、お節介かと思いますが少し自分の立ち回りで意識していることを↓まとめてみました。

リソースを抱えてくるアガサはメイ様を1ターン目に出せなかった場合2コスブーストを使用せずに4ライフプランから6の動きに繋げてくることが多いです。 その場合自分はプライマルスクリームがあり先攻の場合ベリアルなどの墓地システムクリーチャーは使用せずに4プライマルスクリーム(ジェニーがあれば3ジェニー4プライマルスクリーム)からスタートすることが多いです。

MRC側もリソースを温存するためにベリアルを脳死で出さないプレイ

この場面後手2でシルクさんはジャスミン埋め、恐らく4スタの構えなのでベリアル埋め次ターンにプライマルスタート。 これはリソースを抱えてるアガサに対して毎回ピンポイントで良いカードをハンデスできるわけではないので、こちらも5ターン以降に多色を引いてマナに単色の強いカードを置かざるを得ない状態になっても除去札を多くキープして天門などからの展開→その次の展開にも対応できるようにベリアルを出さずにマナ置き用として活用します。

またベリアルに墓地肥やしを依存し過ぎるとお清め1枚でこちら側手札がMRC+何かという状態などで一気に苦しくなります。 アガサに限った話ではありませんが、相手側の墓地リセットがないデッキのお清め入りに対しては除去札を多く抱えることやハンデスで長期戦になった時にも相手の墓地を肥やしておいてこちら側の墓地が少ない状態からでもMRC着地に繋げれるよう意識しています。
(以上、たてはしさん執筆部分)

自分の試合だけしか記事では取り上げていませんが、全九試合マジでギリギリの勝負ばかりですごく楽しかったです。この対面、プレイの分岐多いし、ワンサイドゲームになりにくいし、それでいてお互いに盾勝負になる展開もあるしで今環境で一番面白い対面です。

参加してくれた人も観戦しに来てくれて人もレベルが高くて、非常に面白い企画になりました。この場を借りて感謝申し上げます。それではまたの機会に会いましょう。

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