見出し画像

闇の中

闇が遊び場
ここにいれば 声だけで判断する
音だけで 考える。
純粋な100%の闇ではないけれど
ここでは仮面など付けなくともいい。

のちに オペラ座の怪人 と呼ばれる エリックも
いきなり大人になったわけではない。
このよに生まれ  悲劇の最後を迎えるまでには 
成長していく時間があった。
母には 可愛い息子に見えていた 彼は
醜い顔をしていた。
美しい音楽と共に育ったエリックはその才能も
秀でたものだったのだろう。
それも 悲劇の引き金になる。

今となっては、彼の生い立ちも
物語も、何か一つ違っていたら 
タイミングが一つでも 1秒でも ずれていたら
結末は違っていただろう・・・。

彼が 闇に走り去っていくその様子を
支配人は 消え去るまで見送った。
向き合えないけれど 見守ることを決めたその日から
直視できないこの子の顔に仮面をつけさせ
闇で生きることを強いた

毎日のように 走り去る彼の背中を見送り続ける
自分はできる限りの間 
彼の大好きな素晴らしい音楽に触れさせ続けていく
そんな覚悟を感じる 
オペラ座の怪人ではなく ファントムを
スキになったのはこんな物語を思い浮かぶような作品だったから

元記事 2022年2月15日
追記修正 2024年2月21日

よろしければサポートお願いします。 さらにたくさん学び,深めるために使わせていただきます。