嘘つきと言われる日々
夫は小脳出血から高次脳機能障害の注意障害、記憶障害、感情障害、遂行障害、言語障害がある。
そのため私は、自営の夫の隣の席で、夫の記憶力を補おうと、事務系の仕事をサポートしている。
病に倒れる前まで、皆に尊敬されて、妻には冗談もいい、明るく優しい人だった。
入院中、お見舞いに行くと、誰も信じるなと私に言うので、2人だけの結びつきが強まったような気すらしていた。
しかし、退院してきてから、夫が口にした言葉で怒りが爆発した。
じいじとばあばあ以外誰も信用できない。
もちろん、妻もだ。
退院してから、片時も目を離せないほど、危険なことをする夫だった。
急な坂を歩行機で降りようとしたり、行ける気がすると、下りエスカレーターに無理やり乗り込んだりした。
ふらつきもあり、歩行器を使ってしか歩けない。
私は、自分が癌の時に、献身的に介護してくれた夫へ恩返しできると思い、介護意欲があった。
だから、自分の時間など捨てて、全て夫のために時間を投じてきた。
それが、心の中まで見れないから信じられない。
◯子ちゃんは、嘘つきだ。
俺が頭がおかしいから、全て俺のせいにしようとする。
計画的に嘘をつく。
こんな言い訳、準備してあるのがおかしい。
こんなに仕事ができるなら、倒れる前に何で戦力にならなかったのかな。
私が嘘をついていることを、必死で訂正しても、全く聞く耳を持たない。
俺は頭がおかしくないからな、バカにするな。
ばかやろー。
隣家に聞こえるだろう大声が、長い時間続く。
もう自慢の夫は、この世にいないのだ。
病気だから仕方ないと、何度となく自分に言い聞かせる。
いつもスマホばかり見ていてSNSばかりやってる、信じられないよと言われたので、信じてもらえるならと、Xを9割減らした。
夫が入院している間に、音のない家で、スマホでドラマを見るのが唯一、楽しみだった。
それが癖になり、お風呂でもスマホで見ていた。
それが、おかしいと言うのだ。
私のストレス発散は、ティーバーだったが、それも減らした。
スマホを見なければ、私も信用してくれるようになるだろうか。
わずかな期待をして、そう決めたのだ。
夫は間違いを指摘されると、激怒する。
物忘れしているから、間違っているのは夫の方なのに。
そうやって、また嘘をつく。
何時間言い合いをしても、無駄だと気がついた。疲れるから黙る私。
諦めてなだめるために、謝る。
それが、また面白くない夫。
謝ればいいと思ってるのかと、怒鳴る。
どうすればいいのか。
自分が間違っていると一生かかっても理解できないじゃないの。
虚しくなる。
退院4ヶ月目
そんな時間取れないこと、分かっているが
家族の会があれば、行ってみたい。
#高次脳機能障害を理解して欲しい
#小脳出血
#脳出血
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