目頭切開ミニZについて手術解説
目頭切開は日本人には非常にポピュラーな手術の一つで、
蒙古襞の突っ張りを解除することで、
目を内側に大きくしたり、目頭側の二重幅を広く作りやすくしたり、
できるオペです。
問題点は後戻りや、瘢痕だと思います。
切りすぎはデザインの問題なのでそこは今回割愛しますが、
今回の方法は
半年経過を追って見ると(学会発表予定)、
術直後と半年でほぼ後戻りがないので、
術後にビシッと希望の目頭に決まればその状態がある程度維持できます。
そして後戻りがないという事は、
戻る力が傷口にあまり加わってないので傷が綺麗になる確率が
高いと言えます。
以下の図で解説です。
皮弁のデザインは割愛しますが、下向きの傷が涙袋の方向に逃げるようにして目立ちにくくする工夫はしております。
皮膚は眼科用のメスで切開するのですが、皮膚のみ切開して眼輪筋は剪刀で切開するようにしてます。メスのみで一気に狙った深さの筋皮弁を作るのは難しいので。
筋皮弁を起こすと内し靭帯が確認できます。
この靭帯の下方裏側には涙小管があるので剥離が深部には及ばないようにしましょう。
この靭帯の表面や上下にくっついている眼輪筋やMCFBという繊維組織を剥離すると、それだけで筋皮弁は自然に内側に回転して入れ替わります。
大事なのはこの作業で、
これができれば中縫いも不要ですし、
後戻りもしにくく、傷もキレイになります。
三角形のキースーチャーの部分を7−0ナイロンで、あとは8−0ナイロンで縫合し、
手術は終了です。
参考になれば幸いです。
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