全切開後下垂した、取れたの修正オペに関して

ただひたすら上記オペについて解説するだけの
NOTEです。

他院様で全切開されて、その結果軽い下垂になり
さらに取れてます。

修正目的は
①取れない二重を目指す
②下垂を治す。
です。

では早速画像を載せますね。


まずは麻酔を巻くと、切開線の中でも一部ひきつれが強い場所がわかります。
でもとれてる。
この段階で、
きっと眼輪筋を切除された瞼板固定か?と予想はできます。

でも実際は開けないとわからないので、
皮膚だけ薄々で切開して傷を切りとります。

傷を切り取っても中が瘢痕拘縮で縮こまり、作業しにくいので、
足側の皮膚の下を剥離したり、一部瘢痕を取ったりして、
組織が伸びて作業しやすい眼輪筋上のスペースを形成します。

眼輪筋が7mmの高さでえぐれてその場所を上に牽引すると瞼板ごと持ち上がるのでおそらく瞼板固定だろうと、判断し、
まずは眼輪筋を切開して瞼板を露出されます(一番右上の図)。

でしっかり眼輪筋やホワイトラインが瞼板に癒着してるので頭側にそれを剥がしていきます。局所麻酔を巻いてモノポーラーで丁寧に剥離すれば出血もしないですぐに剥離できます。これで深部の癒着を解除できました(一番左下の図)。

続いて、浅い層の癒着を解除します。眼輪筋と眼窩隔膜の間の癒着を頭側に剥離していくと、これで普通の全切開時の状態になります(左下から2番目の図)。

今回は眼瞼下垂のオペも必要なので、眼窩隔膜を切開して、挙筋腱膜弁を作成し、3箇所前転します。この方は自然な目元希望なので、筋腱移行部から4mm足側と瞼板上部1/3あたりを7-0プロリンを用いて前転しました(一番右下)。


最後に重瞼作成を行います。皮膚側の垂れ下がりななかったので中ぬいは不要だと判断し、
皮膚⇨腱膜断端⇨頭側眼輪筋⇨皮膚で6箇所固定を行いました(シェーマの一番右下の図)。
皮膚は7-0ナイロンで連続縫合を行います。

修正難易度は5段階中の2くらいの修正です。
今回の手術の難しいポイントは
瞼板固定をされているので、
どの部位が強烈に潰れて癒着しており、
そこを瞼板とホワイトラインの間を剥がす、眼輪筋と眼窩隔膜の間を剥がす
という作業にちょっとしたコツと慎重さを要します。

経過の写真はまだなので、いずれインスタに公開しますね。

こんな事してるんだ、手術ではって参考になれば幸いです。

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