福山和人_

福山和人 京都市長候補 スタート街宣 2019/11/17【前編】

 お集まりの皆さん、ご通行中の皆さん、こんにちは。ただいま紹介をいただきました弁護士の福山和人と申します。来年2月に行われる京都の市長選挙に、多くの市民の皆さんの後押しをいただきまして、出馬をする決意を固めました。先日立候補の会見を行い、そして我々のたたかいの母体になる確認団体として「つなぐ京都2020」これを立ち上げていただき、そして今日お披露目の街宣ということで、市民の皆様にこうやってお話をさせていただく機会を得ました。どうぞ皆さんよろしくお願いいたします。ありがとうございます。

 さて皆さん。京都の市長、なんていう名前か知っている人どれくらい居てはりますかね? 誰がなってもどのみち一緒違うの?と思てはる人、結構居てはるんちゃいますか? せやかて、この間いろんな選挙あるけど、だいたい3人に1人しか投票してないでしょう? 政治なんかどうせ誰がやっても一緒や。こない思てはる人は多いんやないでしょうか? けど、僕は違うと思います。政治が変わったら、みんなの暮らしはよくなる。今回の市長選挙を通じて、ぜひ皆さん、みんなの力で市民の声で、この京都の町をいい町にしていこうやないですか。私は最初にこのことを呼びかけたいと思います。

 この間、京都市がやってきたこと、どんなことでしょうか。インバウンド頼みの観光政策で京都市内の観光客の皆さんの消費額は5年前の倍、1.3兆円に伸びたそうです。けど皆さん、京都市内のホテルやら旅館やら飲食店の皆さんの法人市民税はこの間6000万円も毎年減ってます。結局、観光客の皆さんがようけ来てくれはるのはええ事やけれども、それは外資系やとかあるいは東京など大都市の方にお金が流れていくだけで、この京都の経済はなんにも活性化せえへんかった、ということではないでしょうか。

 京都市内の倒産や休廃業は毎年700件以上にのぼっています。京都の事業所の減少率は政令指定都市の中でワースト2です。働いている人たちの雇用者報酬も2006年からの10年間ほどの間に、なんと550億円(*注1)も下がりました。中小企業も困ってる。働いている人の収入も落ちてる。子育て世代もたいへんです。京都の市長さんは「子育て環境日本一」こない言うてはりますけれども、京都のこどもの貧困率は7人に1人です。「待機児童ゼロや」いうふうに市長さん言うてはるけれども、それは国のゆるーい基準で考えた場合のことなんで、実態は500人以上のこどもさんが待機児童になってる。こんな状況が今の京都の政治の実情やと思います。

 その一方で市長さん、一体何千億かかるのかわからへん北陸新幹線の延伸とか、リニアの誘致とか、そしてまた市庁舎の建て替え、芸大の移転、そういう大型公共事業には大盤振る舞いをする。向いてる方向が違うんやないですか? 市民の代表やったら市民のための政治をやるべきではないでしょうか。

最近、僕が担当した事件のあるお父さん、こどもさんの非行の問題で相談に来られた。弁護士のところに相談に来るというんでネクタイを締めて来はりました。そのネクタイがボロボロなんですわ。ところどころ繕ってる跡もある。弁護士のところに来るのに、そない畏まってきてもらわんでもええんやけど、それぐらい礼儀正しいキッチリしたお父さんでした。色々お話を聴きました。よう聴くと自分の着るもんよりも、そんなもん後回しにしてでも、こどものために一生懸命お金をかける。こどもを育てることに必死になってはる、いうのがようわかりました。どっかの国の政府は、自立自助とか自己責任とか老後のために2000万貯めとけ、そんなこと言うてましたけど、私ら庶民は国に言われんでも自治体に言われんでも、みんな自分で必死になって家族のため、こどものために生きてきてるんちゃいますか? それが何や。彼のためにいったい誰が手を差しのべてくれた? 京都市が何かしてくれたか? 

 あるお年寄りは僕に「先生、もう早う死にたい」こういうふうに言わはりました。どないしたんや。僕が後見人をやっているお年寄りです。「もう先生、長いこと生きとっても病院代やら施設代でお金かかるばっかりやし、息子らに迷惑かけるし、早う死にたい」こない言わはる。旦那さんに早う死なれて、女手一人でこどもさん育て上げて、地域のいろんな役もこなし、お店もしてはったんで近所のこどもら来はる、そういうのもいろいろ世話をしたりして地域の中でしっかり役割を果たしてきはったおばあちゃんです。そのおばあちゃんが老後もうそろそろゆっくり送れるかな、こういう状況になったときに「もう早う死にたい」。毎月毎月の病院代やら施設利用費が25万円もかかる。その人の年金は月15万や。毎月10万円赤が出る。僕も後見人としてその方のお世話をしてましたけれども、毎月10万円の赤字ですよ皆さん。通帳の残高がなくなるのが早いか、おばあちゃんの寿命が尽きるのが早いか、ほんま切実な状況でした。いったいこの国は、この国を支えてきた高齢者の皆さんにいつからこんなに冷たい国になったんや。年寄りに「早う死にたい」と言わせるこの世の中はいったい何なんやと僕は思います。

 政治というのはこの社会を、必死でそうやって行政にも頼らんと自分らの力で一生懸命生活している99%の市民のためにあるべきやないですか? 政治は、政治のプロと呼ばれる人や一部のお金持ちや大企業の人たちの独占物ではないと思うんですよ。我々市民の手に今度の市長選挙でこの京都市政を取り戻そうやないですか。

(後編に続く)

(2019/11/17 四条烏丸での街宣)

(音源動画:https://www.youtube.com/watch?v=AMrgjZ69q-Q)

☆写真は福山和人さん公式ツイッター(@kaz_fukuyama)からお借りしました。

注1:福山和人さんオフィシャルサイト(www.fukuyamakazuhito.jp/download/)の第1次マニフェストを参照すると「市内の雇用者報酬は2006~2016年の10 年間で2200億円も減少 」とあります。この文字起こしでは聴こえたままを掲載しております。


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